オイルショックから バブルの崩壊まで、企業は いろいろの困難に対応してきたが、貿易摩擦
や円高のイキサツを振り返ってみると、それらは 突然のように起こっているいが、決して 気まぐ
れに起こっているのではないことがわかる。そこには 決して複雑ではない、簡明な 論理(筋道)
が見えている。
日本は 二番手主義などと言われながらも、営々として 生産性の向上に励み、物価高で満足
感は低くても、結果的にある程度の物質文明を享受できるようになった。しかし 政治や経済の
専門家が充分考えてやったことなのだろうが、結果は前述のように 決して満足できるものでは
なく、多くの解決すべき問題を残している。
素人が 口を出して悪いが、納得して 生産に集中するためにも、是非 知りたいのは、「なぜ モ
ノの造り手(製造業)が稼ぎ出した創造価値が、誰かに吸い上げられ いつの間にか自分
の手元(日本)から消えてしまうのか」ということである。
働き損だけならまだしも せっかくの成果が目減りした上に、その現状をよその国から非難され
るのでは、あまりにも 日本の国民が可哀相な気がする。
具体的には、個別企業が 量産とコストダウンで稼ぐ→貿易黒字が増える→円高になる(円高
が仕掛けられる)→日本企業の製品が 海外で売りにくくなる→併行して コスト高から(部品を含
め)海外での価値付加部分が多くなる→利益に留保できる部分が 目減りする→円高が少し戻
るが 売り値は据え置きである→輸入素材が割高になり 個別企業はさらに量産とコストダウンに
はげむ・・・この 悪循環なのである。
これに加えて、日本企業の海外進出や 海外からの部品調達の増加は、個々の企業を生き
残らせる戦略ではあっても 安さんのIPI(付加価値 総合生産性)で見ると、国全体では 景気
を低迷させ、実質的な 失業を増やし、働き手当たりの生産性を下げていることが ハッキリ
---------------------------------------------------------(些論 ver1.3)-----