きまぐれ日誌 960327



職場を早々に抜け出して、西荻窪Turningへ。「地下生活者の夜 第108話」に出演する笹山てるお氏の弾き語りに行くためである。ギグがはじまる前の時間に、「癒」関係者と再会する。チカちゃん、ハル君、サッちゃん。また、ギグが終了してから、あの時にPAをやってくれていたケンさんに紹介してもらう。観客のなかには、「たま」の石川氏(山下清さん風の出で立ちの、パーカッションの人である。)も来ていたりする。

笹山さんの歌声は骨太である。オープン・チューニングの生ギターはうねるビートを作り出す。キーボードは優しさとロマンを感じさせる。詩は心象を伝える抒情的なもの。人と人とが出会い、別れる。「ぼく」と「きみ」で歌われるあの歌の世界は、決して中川の唄のなかには出てこない世界である。ギターの安田コーちゃん氏。骨太のブルース・ギターを久しぶりに聴けた。そして、笹山さんのギターと見事にからむ。コーちゃんのハーモニーも決まっていた。

「ひまわり」「ポンペイ」「ぼくは橋のたもとで釣糸を垂れている」「風がはこぶもの」「パーマネント・ブルー」等々が曲目を確認できた唄の数々である。

「ひまわり」は、エレアコ2本で本当にさわやかな世界を創っていた。「ポンペイ」はエレアコ2本でシタール風な世界をかもしだしていた。さりげなく、らしくないのですっと入ってくる。「ぼくは橋のたもとで釣糸を垂れている」は、釣人のぼやきのような会話が途中に出てくる。とてもさりげない会話であったが、笹山さんの存在感はこんなところに出てくる。その昔、絶対零度のギグの冒頭に「本日のギグを故人となられた林家三平師匠に捧げます」というおよそ絶対零度の文脈では考えられない(そもそもNo MCがほとんどだった。)MCをされたことがあった。あの凄味に通じるものも感じた。

「パーマネント・ブルー」。これは絶唱であった。

歌う笹山さんを見たのは、10年ぶりくらいになる。笹山さんには歌う姿が似合っている。そして、サイケなシャツ、サイケなネクタイにジャケット。グレー・スーツという典型的な会社帰り姿だったぼくとは対照的だったが、最近、自分のそういう格好もだんだん気にならなくなってきた。

いずれ、一緒にやれる時が楽しみである。一緒にやる時には、チカちゃんが笹山さんのバンドに合わせて踊り、サッちゃんが笹山さんのスタッフとして加わるとのことである。

わがベティーズではハルちゃん(ノンベの妹さん)もビジュアル制作に気合いをいれている。夏にむけて何かを起せそうである。

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