きまぐれ日誌 960321



planB。自分で、この場所を使ってみようと思うと気合いが入るようになります。昨日も2000からの田中泯さんの公演に出かけてしまいました。タイトルは、「気分3 黒い山」というものです。泯さんの舞踏を見るのはこれがはじめて。その名前はさまざまなところで目にしながらもはじめてであったのでした。

planBという場所は、本当の闇。まったく光のない闇を作り上げることができるのでした。公演がはじまった時。ぼくらは本当に真っ暗な闇を見ることになります。ほのかに照明が当たり、そこに人が横たわっている。砂というか、粉というかそのようなものをかぶっていて、とてもゆっくりした微妙な身体の動きが何かが目覚めるとか、何かが誕生するとか。そういうことを思わせました。そして、それはやはり人であり、山と想定されるところを彷徨い、そこから出ようとすると何かにぶつかる。あるいは、試行錯誤する。

突然、稲妻が。稲妻とともに煙があたりに立ちこめる。松の葉を焚いて出た煙がその場全体に拡がる。やさしい自然の香と自然の煙が目にしみる。言葉ならざる声が発せられる。

こんな流れだったかと思います。田中泯さんはしなやかな身体をしておられ、ある時は少女のように見えたり、ある時は神話に出てくる巨人のように見えたりする。そして、絶妙の照明が織り成す微妙な身体の動きの伝えるメッセージ。ぼく自身はこれが2回めの舞踏なのでそのメッセージのすべてをまともに受け止めたことができたかどうかは疑問ですが、この人の舞踏は何度も見たい・・・と思った次第でした。

例によって公演のあとは控室にて飲み会。11時くらいまでいたでしょうか。舞塾の方たちは、山梨県白州にて農場を営んでおられます。そこでできた地鶏の卵をplanBでも売っていたりします。今回は、静岡の酒蔵で泯さんたちが関わっている「御日待家」というブランドの日本酒がふるまわれました。とても口当たりがよく、酒量のあまりない中川もついつい飲みすぎました。二日酔いになると思いきや、すっかり抜けていて気持ちの良い朝を迎えた次第です。

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(960321)




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