■私の読書の時間
手塚治虫著
角川文庫 角川書店
ISBN4-04-185120-3
映画も観たので、原作を読むことにした。映画は、エッセンスは共通ものもあるがやはりけっこう別物という気もするし、いやいやそれなりにうまく現代向けにアレンジと再構成をやり遂げたという気もする。難しいところ。映画の文法のようなものにいまひとつはまりきっていなかったことがやはり欠点であったか。メトロポリスの他に『ふしぎ旅行記』が収録されている。こちらは、手違い(?)で幽霊になってしまった主人公が借り物のからだを借りて、様々な国を冒険する活劇。こちらも、なかなか楽しめる娯楽作。手塚だじゃれ爆発!?
ビル・ジェンセン著 吉川明希訳
日経ビジネス人文庫 日本経済新聞社
ISBN4-532-19001-0
情報過多の現代の中でシンプルさをいかに確立するかを追求する。仕事のやり方や会社などの組織、ビジネスのシステムのシンプルさを得るための考え方を実例を示しながら、訴える。「ここから始めよう」と訴えかけられるが、どうも理念というか解るが実際にどうすればいいの?という想いが読んでいて浮かんでしまったのはなぜだろう。390ページにもわたってシンプルさの追求を訴え続けられてとまどってしまったということか。
イアン・アーシー著
毎日新聞社
ISBN4-620-31499-4
カナダ人の翻訳家にして文法オタクや古代文字オタクを自認する著者が、ちまたにあふれる怪しい日本語を分析する。カタカナで書かれた外来語についてや、日本語の乱れについての考察、会社の文書やお役人の文章法についての考察など、思わず軽妙な文章に笑ってしまうけれど、実際そんなお決まりの調子でいいのと心配になってしまう。最後の日本語と古代言語の類似性や古代言語の解読法のお話しもなかなか興味深い。しかし、この著者、たぶん、いや、絶対私より日本の古典や日本語の文法に通じているよ…。
●PSION Revo Plusパワーアップガイド<2001.8.20>
小寺信良・懸田剛・柴田文彦著
アスキー
ISBN4-7561-3835-7
キーボードが付いているPDA、PSION Revo Plusのガイドブック。
私のRevoは、日記専用マシンのような使い方をしていて本来のPDAとしての使い方はしていないのだが、機能を少しずつ確認するにつれてよくまとまったマシンであることを次第に再確認しているところだ。ということは置いておいて、この本はRevo Plusの概要・アプリケーションの使いこなし術、そしてRevo Plus上で動作する開発環境OPLでのプログラミングまで解説してくれる。もう一つのマニュアルとして1冊いかがという本だ。とはいえ、実はPSION社のPDA分野からの撤退のニュースなどあり、Revo Plusの行き先はなかなか厳しいのか。
円谷円著
小学館文庫 小学館
ISBN4-09-416002-7
子供のころ、父に中古カメラを買ってもらったことはあるが、自分自身では今まで一度も中古カメラ屋で買い物をしたことはない。けれど、カメラは大好きなので、新しいものも気になるが、クラシックカメラも気になるのだ。ということで、この本は日本全国の中古カメラ屋さんのお店の様子、店主さんや店員さんの人柄を伝えてくれる。それぞれのお店で著者が物色したカメラたちもカメラ好きの人たちには懐かしかったり、欲しい一品だったりするだろう。でも、カメラマニアって、この本の著者のように次々とカメラを取っ替え引っ替えしているのかしらん。
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