私の読書の時間

はみ出し銀行マンの資産倍増論<2000.10.23>
 横田濱夫著
 講談社文庫 講談社
 ISBN4-06-264981-0
 
 著者は元銀行員。エッセイというよりは、銀行員が飲み屋で愚痴混じりに楽しく語るヨタ話という感じが楽しい。銀行の内幕話や、投資論、なぜか詐欺商法や、沖縄サミットの話まで、そんなに目を見張るような話はないような気もするけれど、やっぱりなぁと頷いて耳を傾ける、いや、頁をめくってしまう。でも、内容的に賞味期限はあまり長くない本だよなぁ。
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マーガレットとご主人の底抜け珍道中 望郷編<2000.10.29>
 坂田靖子著
 ハヤカワ文庫 早川書房
 ISBN4-15-030584-6
 
 旅情篇に続いて望郷編を読む。旅情篇と同じく、何事にも動じず、のほほんとした雰囲気を失わないマーガレットさんとちょっと神経質で食いしん坊なところがある優しいご主人のちょっと不思議で楽しい物語。こんなふうに過去や自然を感じる生活や旅行ができて、こんな奥さんや旦那さんをもてたら、毎日が楽しいだろうなぁ。また一冊、坂田靖子さんの本を本屋さんで見つけたら買ってしまいそうかな。
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忘れる技術<2000.11.4>
 山田霊林著
 知恵の森文庫 光文社
 ISBN4-334-78035-0
 
 書名ははやりのハウ・ツウ本か、マニュアル本のようだが、内容はちょっと違う。禅の教えをハウ・ツウ本のような書名と構成を借りて切々と説く。そう、書名の忘れることは解脱することを意味しているのだ。そういえば、近ごろこの本に書いているようなお話を聞かなくなった。どういう話かというと、昔のお坊さんがどうこうした、こういう禅問答をし、仏教のえらい人がどうこうした、それはこうこう、こういうことなんだよ、といった話だ。子供のころは誰かからか、テレビからか、こういう話を聞いていたような気がするんだが、最近こんな話をする人を全く見なくなったような気がする。なんだか、懐かしい思いもして読み進めてしまった。
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リサイクル幻想<2000.11.6>
 武田邦彦著
 文春新書 文藝春秋
 ISBN4-16-660131-8
 
 リサイクルというと聞こえはいいが、リサイクルをすることのマイナス面があるということを考えさせてくれる本だ。材料として再利用するには劣化や不純物の混入が問題となるし、それなりの用途に用いるにしてもそれなりの用途がどれだけあるかという問題がある。収集した古紙があまったり、ペットボトルがあまったり、生ゴミから生産した肥料のやり場に困るというのはけっこうザラなのではないだろうか?また、ゴミを収集したりしたり、保管したりするのにまたエネルギーが必要なのも忘れがちだ。本当のリサイクルとはなにか、環境を守るとはどういうことかを考えさせられる。
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ぼくは古本屋のおやじさん<2000.11.13>
 北尾トロ著
 風塵社
 ISBN4-938733-82-X
 
 フリーランスのライター、北尾トロさんのオンライン古本屋経営日記。満杯になった本棚の本を捨てるは嫌!という発想で、はじめたオンライン古本屋さんの古本屋さんの始め方から自分自身の古本屋業のあり方を綴った本。自分の趣味を多分に反映した古本屋の経営であることやお客さんとの遣り取りのくだりなど、なんだかとても楽しそうで、とても羨ましく思えてしまう。自立して商売している本を読んでいると、本当に羨ましく思えてしまう。もちろん、いいことばかりではないだろうし、仕事というものは地道にやる部分が大部分であることは承知しているのだけれど。
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