山ある記

赤石山   (2,109m) − 長野・群馬県             2003.05.25 (日)

天候:曇のち晴れ
標高差:530m
  <死の池、大沼池>
 赤石といっても赤石山脈の赤石ではない。こちらは志賀高原にある。昨年登った志賀山とは大沼池を挟んで丁度、西に当たる。国道292号を蓮池で左折し、発哺方面へ向かい、一つ目のトンネルを抜けると、すぐ右手で大沼池入り口に分岐する。入り口近くの道路脇に駐車。道端の山桜がわずかに花を残していた。あいにくの曇り空。辺りは強めの風が吹き、肌寒く感じられた。
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山頂より大沼池を見下ろす(15KB)。左は志賀山

10:40 大沼池入り口(標高約1,530m)。大沼池までは遊歩道になっているが、池までは約5kmの道のり。赤石山へはそこからが本格的な登りになる。まだ雪が残る遊歩道をしばらく歩くと、逆(さかさ)池が右手下に現れる。すぐに道幅の広い、横湯川沿いの林道に出る。しばらくは深い谷沿いの砂利道をひたすら歩く。林道の山側に残った雪がいかにも除雪車で除雪しました、という具合。除雪されていなかったら、こんなに楽々と池までは進めなかっただろう。
11:25 大沼池レストハウス(約1,665m)。相変わらず風があって肌寒い。散策に来ている人の姿がちらほら。空がやや暗いせいか、エメラルドグリーンの池もその輝きを見せない。この池は場所によって色が違っていて、池尻と呼ばれる北の方では深く濃いブルーであった。ここからが登山道。歩き始めるとすぐに残雪。人の足跡がないところを見ると、ここ最近登った人はいないようである。気温11.7度。
11:50 「山頂まで8/30」の札(約1,830m)。冷たかった風も山中では気にならなくなる。ただ、あちこちにたっぷり残る雪のせいで進路が不明瞭となり、しばし立ち往生することもあった。それでもなんとか進路を見出し、正規のルートに乗って進むことができた。
12:15 県境稜線(約1,935m)。「山頂まで22/30」の札あり。稜線に出ると再び風がきつくなる。強風で木々がざわめく。山のざわめきに急かされるように更に登っていく。
 
<日帰り入浴>
湯田中温泉”楓(かえで)の湯”。山ノ内町。
長野電鉄・湯田中駅の駅舎が温泉になっている!。最近オープンしたばかり。
小さいながらも露天風呂もある。必要なものはほとんど揃っているので\300はお得。
内湯も露天風呂も温度が高めで、残念ながら私には長居できる湯温ではなかった。
駅舎外には足湯(無料)もあって、多くの人が足湯を楽しんでいた。

<参考地図>
・北信・東信 日帰りの山(章文館)

12:45 山頂。山頂直下は路面が崩れ易く、慎重に歩いた。突然目の前に苔むした巨岩が現れると山頂はすぐである。山頂まで来ると上空には晴れ間も見えるようになる。山頂では大沼池がしっかり見下ろせる。天候のせいか以前、志賀山から見たときよりは鮮やかな輝きが見えなかった。北に岩菅山、南に横手山(山頂に無線中継所が目立つ)、すぐ近くの鉢山の向こうに三角形の笠ヶ岳などが望めた。生憎のかすみ空で遠望はきかなかったが、山頂を独り占めし、ゆっくり昼食。
13:10 下山。途中で男女2名に出会った以外は登山者のいない静かな山であった。
13:40 大沼池レストハウス。一気に下った。池畔は無人。冷たい風だけが水面を揺らしていた。透き通ったきれいな水だから、魚もいるだろうと思いきや、実はこの池は酸性が強いせいで魚も棲まないそうである。だから魚を狙う水鳥も来ない。死の池である。風はあったが陽射しが暖かかったので、池畔のベンチで横になり、しばし昼寝を決め込む。
14:10 池を後にする。ちょっと横になっていたつもりだったが、意外にも深く眠り込んだ。池尻までの歩きは池畔の道で景色を楽しめた。池尻から流れ出す水が横湯川になるのだが、川沿いの林道に出ると、あとは退屈な歩きである。
15:00 大沼池入り口。

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