03年9月前半号
2003年9月
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03年9月1日 (月)

備えあれば憂いなし。

暑くなったり寒くなったり、と急激に気候が変化するので、どうも風邪をひいてしまったようです。いまいちです。しかも我が家に風邪薬がなくて、ただひたすら寝ているばかり。帰りに買ってこよう。

今日は防災の日。このところ大きな台風が来たり、地震も来たりと危険な雰囲気なので、避難訓練も少しはまじめにやるのでしょうか。いつも思うのは、大学の図書館はあちこちにヒビが入っていて、少々怖いということです。地震が来たら持つのか、かなり不安です。

今日は埼玉で直下型地震が起きて、東京埼玉に(千葉はどうした?)大きな被害が出るという訓練が行われるそうですが、「訓練しようと思ったら、本当に起きてしまった」という笑えない状況にならないことを祈るばかりです。

ただいまの読書

東野圭吾『鳥人計画』 bk1リンク

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03年9月2日 (火)

狙い打ち

一時1万円前後をうろうろしていた日経平均株価も、ふたたび右上への直線を描き始めました。タイガースが優勝する年は事件も多いけど、景気も良くなるって本当かも?総裁選を前に、あれだけ悪口を言われていた竹中氏のことを誰も言及しなくなったのは株価のお陰でしょうか。TVタックルでも「竹中さんは留任でしょ」という某氏の憶測に、誰も反論しなかったし。

我が家に蚊がいるようです。いるようです、というのは、姿は見えないからです。しかし確実に食われています。私もやられましたし、相方もやられました。が、相方が、「また食われたよ〜」と言って見せたのは

お腹の真ん中。

一体どうすればそんなところ刺されるのよぉ。

昨日はアースノーマットを炊いていたのですが、蚊は落ちたかしらん。

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東野圭吾『鳥人計画』 bk1リンク

新刊案内

森青花『さよなら』が出ていました。あらすじを見た限りはよさそう。前作と大分雰囲気違いそうですけど。石田衣良『波の上の魔術師』が文春文庫で文庫化。書くのを忘れていましたが、戸梶圭太『レイミ聖女光臨』も文庫落ちしてました。

9月新刊情報

新刊情報

川端裕人『せちやん』は4日にようやく刊行のようです。先日bk1予約開始ということでお知らせした恩田陸『まひるの月を追いかけて』 bk1リンク が上旬、石田衣良『LAST』 bk1リンク は下旬だと思います(1日の講談社BOOK倶楽部メールに載ってなかったので。)鯨統一郎『月に吠えろ! 萩原朔太郎の名推理(仮) 』というこれまた鯨らしい題名のノベルスが20日予定。すでにドラマ化決定らしい元警察官が書いたという30日発売の『駐在巡査』も一応入れておきます。購入は本屋で見てから決めよう。五條瑛『ヨリックの饗宴』はシリーズ外のようですが、このところ彼女の新刊立て続けですね。11日発売予定。三雲岳斗『聖遺の天使』は久々のハードカバーで期待してます。中旬刊行予定。服部まゆみ『レオナルドのユダ』は来月に延びたようです。

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03年9月3日 (水)

早くも

残暑と言っても、例年に比べたら全くたいしたことのない今年。いつもならこの時期に買ってもしばらくは着られない洋服も、涼しいのを良いことにさっそく着てみたり(一目ぼれしてグレーの上を買ったら、相方に学生かと言われた)、秋の新色の口紅に合わせてアイシャドウを秋色に変えてみたり(今年は赤!らしい)と、夏はもう知らん、秋を満喫しよう!の片桐です。

世間はもう年末なようで、私のページのログに「クリスマス」のキーワードが出てきたのにはびっくり。まあ人気どころへ気合いを入れて予約、なんて場合は今からでも早くはないのでしょう。そう言えば、年末年始の海外旅行はお盆の時期に既に満席になってるんでしたね。自分で経験済みでした。

そうそう、早くも、というニュースをもうひとつ。ついこの前公開して、今も公開中の『マトリックス・リローデッド』が10月に早くもDVD化されるんだそうで。本当に早いよ。まあ11月に次作公開ということを考えると、10月に発売しないと遅いってことになりますけど。でも11月の「レボリューション」公開後に、3巻まとめた愛蔵版とか出そうですね。

ただ、今日は夏の盛りってくらい暑いみたい。

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森青花『さよなら』 bk1リンク

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03年9月4日 (木)

タッチの差

「福田栄一」、「ア・ハッピー・ラッキー・マン」などで検索に来ていらっしゃる方々、福田栄一『ア・ハッピー・ラッキー・マン』 bk1リンク はおすすめです!題名はいまいちですが、「本屋で見て買った本」の中で久々の大当たりだったと思います。すべての大学生、大学生だった人、大学生になりたい人への抱腹絶倒(言い過ぎ)爽快青春小説。騙されたと思って読んでみて。明るい気分になれます。ハッピーラッキーマンプッシュウィーク。

昨日は危なかったです。すごい雨だったらしいですね。私は都内で買い物していたにもかかわらず、全く出会わなかったのです。雷はみましたが、雨になる前に建物の中に入ったようです。たまたま地下鉄内で「落雷の影響で山手線が止まってます」というアナウンスが流れて、へーそうなんだ、と思っただけで、3時間も止まってたのを知ったのは、帰ってきてニュースを見てから。結局家に着くまで一度も降られませんでした。局地的って、まさにああいうのを言うのでしょう。ほんの10分の差で、傘が必要だったりそうじゃなかったり。恐らく私は合間を縫って帰ってきたものと思われます。

雷は国会議事堂にまで落ちて壁が剥がれたそうですが、某新聞なんかは「破片は衆院側だけに落ちていた」みたいな思わせぶりな書き方をしていました。一体何が言いたいんだろう。

でも昨日のような雷雨って、普通夏まっさかりに起きるものですよね。こういう時期にも多いものなのかしらん。まあ昨日は突然暑かったからかな。

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貫井徳郎『鬼流殺生祭』 bk1リンク

bk1情報

昨日お伝えした『マトリックス・リローデッド』は、bk1でも予約が行われているようです。えきねっとでも開始されてるみたいで、やはりネオ祭りはあちこちで起きてるようですね。

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03年9月5日 (金)

短いようで長い1年

このところかぼちゃをスライスしてフライパンで焼く手抜き料理(でも煮るよりおいしいかも)が我が家で流行中。ほんとスライスして表裏焼くだけ。手間なし、味付けなし。なのでカボチャそのものがうまくないといまいち。

丸ビルが明日で1周年なんだそう。意外。去年でしたっけ。なんかもう何年も前のような気がするのは私だけ?いまだ結構混んでますけど、最初の異常な混み具合は多少解消されたような気もします。できたときは降りるのさえ大変でしたが、今はもう全然平気。ただ、元々人通りの多い場所ですから、閑古鳥が鳴いてるということはないですし、人気のレストランはまだ混んでますね。明日は1周年記念のイベントやプレゼントがいろいろあるようです。私は残念ながら4週連続の土曜日出勤(T_T)

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貫井徳郎『鬼流殺生祭』 bk1リンク

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03年9月6日 (土)

秋は味覚から

今朝冷蔵庫を開けたら、「秋味」が入っていた。

昨日魚を煮付けを作ったのですが、相方が遅くなるということで、鍋ごと冷蔵庫へ。昼ご飯にするということなので確認すると、汁が煮こごりになってました。感動!こうやって煮こごりって作るんですね!

天高く馬肥ゆる秋。夏競馬も今週末で最後です。来週からは中山競馬が始まります。

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貫井徳郎『鬼流殺生祭』 bk1リンク

昨日思わず阪神戦に見入ってしまったりして、本読めず。

新刊案内

川端裕人『せちやん』 bk1リンク 、ようやく出てました。川上弘美『光ってみえるもの、あれは』 bk1リンク も購入。角川ホラー文庫・小学館文庫も出てました。伊島りすと『ジュリエット』 bk1リンク桐生祐狩『夏の滴』 bk1リンク (おすすめ!)、今野敏『わが名はオズヌ』 bk1リンク が文庫落ち。

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03年9月7日 (日)

都内って公園多いんですね。

睡蓮昨日は後楽園球場の隣にある小石川後楽園に行ってみました。入り口を入ると、正面上空にドームの屋根がみえるのが圧巻ですが、それ以外は都内にいるのを忘れてしまうような広い庭園です。園内の木の多くがモミジで、「紅葉の時期は行ってみて損はない」というのは頷けます。きっと真っ赤なモミジが園内の池と共に絵になりそうです。またサクラの時期も有名だそう。名前は知っていましたが、こんな都心ど真ん中に、これほど広い庭園だとは思っていませんでした。ヒガンバナを狙っていたのですが、まだちょっと早かったみたいです。咲いているのはありましたが、ほんの少し。蓮は既にレンコンになってました。

というわけで、睡蓮を撮ってみました。本当は前の池の部分に錦鯉が通るところを狙いたかったのですが、これが狙ったときに限って通ってくれないんですよ。いじわるなの。あ、そうか、鯉のえさ買ってきて、投げればよかったんだ。

都内って結構公園が多いのですよね。都会は緑が少ないと言いますが、さすが江戸時代から栄えた街だけあって、国が管理する恩賜公園ばかりでなく、都が管理する公園もどれも広くて手入れも行き届いています。高度経済成長と共に中途半端にベッドタウンになってしまった隣接県よりも、よっぽど緑が多いのかも。

都内公園の情報は、都立の公園・自然公園ガイドがかなり使えます。

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川端裕人『せちやん』 bk1リンク

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03年9月8日 (月)

うまたせ。

「おまたせ」ならぬ「うまたせ」。そんな寒いギャグを言いながら登場するTCKのキャラクターうまたせ君。本当なのかどうなのか、大人気だそうで。確かに馬なのに三白眼という目つきの悪さ、「癒し系よりTCK」なんていうつまらないながらも吹き出してしまう寒いギャグ。「努力・根性って言葉が嫌いで、好きなのは楽勝」というひねくれた性格、そして妙に渋い声。変わったもの好きな人に人気があるのかもしれません。昨日たまたまTCKのホームページを見ていたら、「うまたせ君大人気」というぬいぐるみ発売のお知らせがあったのです。見てみると、「うまたせ君ストラップ」やら「うまたせ君おやすみ枕」などあるようですが、そこに「ぬいぐるみ(舘ひろしさん音声付き)」ってのが・・・

え〜あの「癒し系よりTCK」なんて言ってるあの声、舘ひろしだったの?!

知らなかった・・・。

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川端裕人『せちやん』 bk1リンク

昨日思ったより夜更かししてしまって眠いです。あとちょっと。

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03年9月9日 (火)

曲線文字

世の中には様々な言語があるものです。ただ、図書館に入ってくるものは、その中でも比較的メジャーな言語のみ。ある意味日本語も世界的に見ればマイナー言語ですが、当然日本の図書館では最も多い言語。次が英語で、フランス語・ドイツ語と続きます。少し落ちてロシア語・イタリア語・スペイン語・中国語。さらにたまーに見るのが朝鮮語。ただしこの中でもロシア語、中国語、朝鮮語のようないわゆる英語のアルファベットを使わない言語は、どうしてもマイナーになりがちです。

しかし、それでもロシア語・中国語・朝鮮語あたりは、日本人の目から見ても、これは文字であるということが明らかではあると思います。1文字は1個、直線的なフォルム。なんて書いてあるかはわからなくても、それが文字なのかどうなのかわからないということはないでしょう。

が、最近苦悩している文字は文字なのかどうなのか判然としない絵文字のような文字です。その名もグルジア語。いままでもアラビア語のような、どこからどこまでが1文字なのか、はたしてそれが文字なのかよくわからない文字はありましたが、グルジア語はタイ語に並ぶ不思議な文字を持っています。曲線的で、丸い形。多分文字ローマナイズ一覧表があっても間違えるであろう複雑な形状。それを表現すると、ちょうど小さい蜘蛛をたたきつぶしたときのような雰囲気です。私はキリル文字はローマナイズできるので、隣に書かれているキリル文字のほうが親しみを感じちゃったりします。

でも、こういう曲線的な文字を持つ国は、意外と日本人の曖昧な気質を本質的なところで理解してくれるんじゃないかと、ひらがな文化の日本人・片桐は思うのでした。

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川上弘美『光ってみえるもの、あれは』 bk1リンク

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03年9月10日 (水)

月と火星と

火星と月もう秋、と言いながらも太平洋高気圧が今頃勢力を伸ばしているそうで、異常に暑いです。夏まっさかりのようです。昨日は昼間に外に出たら、熱中症になるかと思いました。しかし宇宙は地上の気候など関係なく、今年もまた中秋の名月の時期がやってきました。実際は明日(11日)が十五夜だそうですが、もうほぼ丸いですね。今年は隣にちっこく火星が見えています。午後7時頃、東の方向、ちょっと見上げる程度の角度に見えました。火星と月が地上から望遠鏡なしに同時に写るのって、やはり今年が最後なのでしょうか。火星、確かに赤いです。しかも月の光に負けずに光ってます。やっぱり近いんですね。

名月鑑賞会みたいなのが、首都圏でもあちこちで開かれるようです。火星と一緒に見られるとあって、結構人気らしい。ニュースでもやってました。話のネタにはなるかもしれませんが、屋外の場合は虫除けスプレーをお忘れ無く。

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川上弘美『光ってみえるもの、あれは』 bk1リンク

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光文社文庫が出てました。馳星周『虚の王』 bk1リンク若竹七海『古書店アゼリアの死体』 bk1リンク が文庫化。馳星周『虚の王』はこの時期だからこそおすすめかも。

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03年9月11日 (木)

地方色

すすき昨日は雲がでていまいちでしたが、今日はお月見できるといいですね。お団子買おう。

とか言ってるうちに、沖縄方面に猛烈な台風が来てますねぇ。朝鮮語でセミという意味の名前(マエミー)を付けられた台風は、進路によっては週末にこっちにやってきそうです。「非常に強い」を超えて、「猛烈な」とつく台風を見るのは久しぶりな気がします。大丈夫なのでしょうか。いつもなら沖縄地方を直撃する台風が来ても、本州に影響が無ければどこ吹く風の首都圏天気予報ニュースも、さすがの大きさにこれはすごい的な放送をしています。

そうそう、首都圏以外のことは全く関係ない顔をするのは、天気ばかりではありません。在京球団が関係ないときも同じで、11,12,13日と優勝がかかった阪神戦を地上波で放送しません(予定では)。今更買えない、というのもあるのでしょうが、その辺にちょっといさぎよさを感じたり。

日本は狭いって言いますけど、きっと地方によって全然違うんだろうなとそういうのを見て思いますね。ちょっとだけ、全く異なる地域に生まれたら、どうだっただろうと思ったりします。

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恩田陸『まひるの月を追いかけて』 bk1リンク

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恩田陸『まひるの月を追いかけて』 bk1リンク五條瑛『ヨリックの饗宴』 bk1リンク折原一『被告A』 bk1リンク が出てました。折原一のは予定外だったのですが、本を見て面白そうなので、思わず手が出てしまいました。。。

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03年9月12日 (金)

やっぱり日和見だった。

2003年9月11日の満月先日のは火星を入れるために露出オーバーでしたが(月が白飛びしちゃった)、2度目はかなり露出を低めにして月の模様も撮れました!ちょっとピンボケですが、トリミングしてリサイズ、アンシャープマスクをかけてます。デジカメすばらしい。団子食べながら月をみましたです。

昨日はむっちゃんの日記に触発されて、またしても秋刀魚にしてしまいました。ますます安くなってます<秋刀魚。ちなみにうちは頭も内臓も落としちゃうタイプ(邪道?)魚一つでも(いや、あまりおもてなし料理とは言えない魚だからこそか?)家によって大分違うんですね。結婚して2年弱。毎日の献立を考えるのは、結構大変です。まだ子どもがいない分ましなんだろうけど。

メールでプロ野球TVガイドなるものを教えていただきました。すみません、話題にしてても実は野球はあまり能動的に見ないので、このページは知りませんでした。情報をくださった方、ありがとうございます。それによると昨日の阪神戦は首都圏ではとちぎテレビとTVKでやってました(確かにTVKで放送してました)。が、私が朝Yahoo!の番組表で見たときはTVKは違う番組だったと思うんですよ〜、本当ですよ〜。このページによると今日もTBSで放送するみたいです。が、昨日の夜Yahoo!の番組表で見ると・・・

18:55 秋の皇室スペシャル'03愛子さま夏休み日記!美智子さま夢の軽井沢・祈りの沖縄花物語 愛子さま那須の夏休み▽天皇皇后両陛下が13年ぶりに軽井沢へ▽両陛下の沖縄への思い▽天皇陛下作詞・美智子さま作曲”琉歌”をBEGINがスタジオで熱唱ほか

と書いてありました。あ!今見たら、一番下に小さく(中日×阪神戦中継の場合あり)って書いてある!世の中の多くのおばさんがそうであるように、皇室オタクでかつ野球に興味のない私の母などは、勝手に阪神戦にされたら激怒することでしょう。おばさんが怖いか、阪神ファン(あるいは普通の野球ファンも?)が怖いか。究極の二者択一。いや、今までの皇室とのつきあいもあるし・・・。この番組表には、日和見ながらも苦悩するテレビ局の裏側がみえるようです。大変ですね。ちなみに今の段階では、13日はJスカイスポーツ、14日はJスカイスポーツとNHK BSのみで、地上波の放送は書かれていません。本当です。ただ阪神の優勝は13日以降になったそうなので、13日以降の番組がどう変更するのか、ちょっと楽しみです。。。

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恩田陸『まひるの月を追いかけて』 bk1リンク

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講談社文庫が出てました。京極夏彦『塗仏の宴 宴の支度』 bk1リンク首藤瓜於『脳男』 bk1リンク が文庫化、ゴダード『秘められた伝言』 bk1リンク bk1リンク が出てました。

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03年9月13日 (土)

ひねくれ脳みそ

映画『閉ざされた森』の中吊り広告にはまった片桐。思わず電車の中で証明できるかやってしまいました。。。が、帰ってきてホームページを見たら、証明過程まで出てるじゃん。つまんないの。ただ、私の証明方法とはちょっと違いました。というか、公式ホームページのほうがずっと洗練されてるんですけど(綾辻&有栖川コンビなら美しい解答って言うかな)、私のも書いておこう。せっかく考えたんだし。(問題は、上記ページのQUIZ Anserか、中吊り広告でどうぞ。)一応ネタバレなので、反転させます。先に自分でもやりたいかたは見ないこと。

ここから→

まず、
1.この中に嘘つきがいる(証言者不明)
2.Bが書いた(Aが証言)
3.Aは嘘を言っている(Bが証言)

の3つの条件のうち、2に注目すると

イ. Aが正直部隊でメモはBが書いた場合
ロ. Aが嘘つき部隊でメモはAが書いた場合
ハ. Aが嘘つき部隊でメモはCが書いた場合

の3つが考えられる。

このうち、イの場合は、3の証言からBは嘘つき部隊となるが、そうするとBが言ったと仮定した1の条件が嘘になり、Bが嘘つきなのに、「嘘つきはいない」になってしまうので矛盾。

ロの場合もほぼ同じで、Aは嘘つき部隊だと1が嘘になるので、矛盾。

残ったハの場合は、Bは書いていないので3の証言とも矛盾せず、かつ、Cのこの中に嘘つきがいる(嘘つきはA)という証言とも矛盾しないので、正しい。

故に、メモを書いたのはC。

証明終わり。
←ここまで

これでもOKかな。他にもいろいろやり方ありそうですが。高校の頃、数学で比較的得意だったのは証明問題だったのですが(何せ計算しなくて良いし。理屈こねるのは得意だし。)、よく変なやり方で解答を出して先生に「変態片桐」と言われました。きっと頭の線のつながり方が間違ってるんでしょうね。

映画は今日から公開です。結構面白そう。

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恩田陸『まひるの月を追いかけて』 bk1リンク

あとちょっと。

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03年9月14日 (日)

[movie]くじらの島の少女


原題: The whale rider
監督・脚本:ニキ・カーロ
出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ/ラウィリ・パラテーンほか

2002年/ニュージーランド映画/102分/カラー

パイケアの誕生は祝福されたものではなかった。彼女の双子の弟は母を道連れにして死んだ。そしてパイケアは女だった。祖父でもあり族長でもあるコロは跡継ぎになる男の子を望んでいたのだ。父は、妻を失ったショックと頑固な祖父の過大な期待に耐えかねて、家を出てしまった。祖父母の家に残されたパイケアは、大好きな祖父に認めて貰うために、一生懸命になるが・・・

男性の跡継ぎの誕生を心待ちにする、というのは、父系社会であるどの国でも同じ。日本では最近でこそあまり言われなくなりましたが(逆に女の子のほうが楽でいいとか言う人も増えた気がする)、歴史的に見れば、実はそれほど長くない武家社会の直系男子相続の文化は、実は根強く残っているところもあります。孫娘がかわいいながらも、神聖な指導者である跡継ぎは別、と頑固な考えを曲げることのできないコロ。孫娘のパイケアはパイケアで、「女だから祖父に一人前の人間として認めてもらえず、指導者にもなれない」というもどかしさを感じて、懸命になるのに、懸命になればなるほど祖父の逆鱗に触れてしまう、という哀しいすれ違い。もう日本では一昔前になってしまいましたが、ウーマンリブ運動って、このもどかしさから生まれたものだったんでしょうね。

その祖父と孫娘の行き違いの部分が、切ない雰囲気で涙を誘います。パイケア役の女の子がとーってもかわいいだけに、余計にかわいそう。

ただ、本筋とは逸れるのですが、本当は打ち上げられた鯨は、神(=海)からの恵みだったのでは、と思ったのは私だけでしょうか。ものすごい飢饉の際に(つまり、歌で助けを求めるしかなくなったときに)島の人間全員で食べても明らかに余るくらいの鯨が打ち上げられたら、それだけで島は救われるはず。それを海に帰してしまうのは、はたして正しい方向なのかどうか。鯨を食料として考えることは、国によって様々に意見が分かれるところではありますが、主食が絶えたら、民族も滅びるわけです。獲りすぎない範囲で共存共栄し、またその恵みに感謝するというのが、彼らのような海に生きる人間たちの知恵だったのではないかと私は解釈するのです。なので、ラストがあの形だったのは、ストーリーとしては仕方なかったにせよ、捕鯨の国であり、給食で鯨を食べていた日本人の片桐としては、ちょっと納得いかなかったかな。

興味深かったのは、全編を通して使われる民族音楽。特に鎮魂の祈りと思われる歌というか、うなり声は、日本の葬式で僧侶があげる読経にそっくり。実は日本とニュージーランドは赤道を中心として対称となる位置にある島国だそうで、気候的な類似もあるとか。そう言われてみると、マオリ人であるというコロ役のラウィリ・パラテーンは日本人の頑固オヤジに似て無くもありません。もしかしたら鯨でやってきたご先祖・パイケアは、漂流した我々のご先祖だったのかも?

いろんな意味で興味深い映画でした。おすすめ。

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折原一『被告A』 bk1リンク

来月の文庫新刊情報は、明日掲載します。新刊情報は更新しました。

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03年9月15日 (月)

人相の悪いペンギン

ペンギンの一にらみ某所へペンギンを見に行ってきました。まだ朝はやかったので、ちょっと眠いフラミンゴやら、食事中のしまうまやらがいましたが、やっぱりペンギンさんは面白いですね。ペンギンのえさを狙っているカラスを威嚇して、ギャーギャー鳴いているやつもいました。

実は私、フラミンゴが寝ているところを初めてみたのですが、彼らは片足で寝るんですね。何でだろう。2本脚で寝たほうが安定しそうなのに。すごい不思議。ちょうど掃除のおばさんが通りかかって、「ペンギンさんおはよー、あんたたちいいねえ、水に入れて〜。フラミンゴさんもおはよー、ああ、今日はもうみんな両足だねえ」と両方に挨拶してました。すごいです。のどかです。

3連休も今日で終わり。まだ湿気があまり無いからましだけど、絶対真夏よりも暑い。そして真夏らしい。どうなっちゃってんの、一体。

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折原一『被告A』 bk1リンク

10月文庫新刊情報

新刊情報

幻冬舎文庫から戸梶圭太『ギャングスタードライブ』西澤保彦『依存』が文庫化。後者は超おすすめをつけた本です。でもシリーズ全部読んでないと厳しいかな。文春文庫は渋いラインナップで、桐野夏生『光源』川端裕人『リスクテイカー』(おすすめ!)、北森鴻『顔のない男』が文庫化。講談社文庫からは京極夏彦『塗仏の宴−宴の始末』篠田真由美『原罪の庭』(シリーズ最高傑作!?)、司城志朗『秋と黄昏の殺人』が文庫化。朝日文庫で篠田節子『百年の恋』が文庫化。集英社文庫では竹内真『粗忽拳銃』(おすすめ!)が文庫化。角川文庫では有栖川有栖『暗い宿』鯨統一郎『あすなろの詩』が刊行されるようです。最後が新潮文庫で鈴木光司『シーズ・ザ・デイ』の文庫化ですね。簡単におすすめを付けましたが、今回は角川文庫の以外はすべて読了済みですので、興味のある方は、新刊情報ページの感想をたどってください。

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