02年12月前半号
2002年12月
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02年12月1日 (日)

[movie]至福のとき


監督: チャン・イーモウ
出演: ドゥ・ジエ
配給: 20世紀FOX 2002年/中国/カラー/1時間37分

どうしても結婚したいチャオは、ある女性とお見合いをしていた。工場が閉鎖し、お金のないチャオは、持ち前のウソでなんとか女性の気を惹こうとする。その女性のところには、盲目の少女がいた。前の夫の連れ子であるというその少女を追い払いたい女性は、チャオに働くところを提供してくれと頼むが・・・

『初恋のきた道』『あの子を探して』に続く、チャン・イーモウの幸せの3部作最終話だそうですが、幸せなのか、これは。お互いに全く金の無い工場仲間と、なんとか少女を養っていこうとするチャオの努力は、ものすごく感動的で涙を誘うのですが、ラストが納得いかない・・・。「生きることは大変だけど、生きていけば何か楽しいことがある」強いテーマのある映画でしたし、笑いどころもあって、中国映画としてはエンターテイメントとして成功している部類に入ると思うのですが、ラストはもう少しベタのほうがよかったな、私は。とか言いながら、『初恋のきた道』以上に泣けたんですけど。感動ものが好きな方におすすめ。

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川端裕人『竜とわれらの時代』 bk1リンク

やっと半分。面白いんですけど、時間が・・・。

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02年12月2日 (月)

あと1ヶ月。

さて、年内の出勤もあと16日。なんとなくこのまま今年も終わりそうな予感はするのですが、去年と同様、大掃除くらいはやらないと。この時期の雑誌って、ターゲット層によって特集ががらりと変わりますよね。若い人向けはクリスマス一色だし、そうじゃないのはおせちと正月準備だったり。イルミネーションを撮りたいし、クリスマス用のレシピも得ておきたいけど、どっちかっていうとそういうのは雑誌の特集じゃなくても入ってくるから、やっぱり大掃除特集だよなあ、というコウモリ人間な片桐でした。

そうそう、土曜日に渋谷に行ったら、(例年と同じ)クリスマスイルミネーションの点灯式をやってました。30日はあちこちで点灯式があった模様。綺麗なのはいいけど、人が多いのがなあ。

昨日はりんかい線全線開業日。大崎、大井町、品川シーサイド駅(これはどこ?)、天王洲までが新規開業の部分です。詳細はこちら。今までお台場って非常に行きにくかったのですが、大井町から8分かあ。大分便利になりましたね。さっそく来年頭に天王洲に行く予定があるので、使ってみよう。なんだかまだ私の周りではあちこちの電車が乗り入れ、延伸という話があるのですが、思っても見ないところが便利になったりするのかなあ。

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02年12月3日 (火)

100分の1、1000分の1

ガンダムがそろって何かを攻撃しようとしている?

我が家にはドラえもんのほかに、ガンダムも沢山あります。ガンダムが好きな人が居るからです。お菓子か何かについているプラモデルもどきが、我が家の本棚の上に乗っているのです。以前から白いガンダムと、赤いやつと、緑のやつがあったのは知っていたのですが、いつのまにやら小さいのが登場していました。写真の青い矢印のやつです。おんなじような格好をして並んでいると、なんだか妙に滑稽です。ちょっと気に入ったので激写。

幻冬舎がジャスダックに上場するらしいですね。書店の上場は角川書店以来4年ぶりだそう。景気がいいのか、悪いのか。そういえば、幻冬舎って良くも悪くも角川書店に似てますよね。雰囲気が。いや、あくまで印象ですけど。

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02年12月4日 (水)

またしても

今度は喉をやられてしまいました。典型的な風邪ですね。昨日、大学の診療所に行って、薬をゲット。無料で診療も投薬もしてくれるので便利です。今年は喉が痛くなったり、気持ち悪くなったりする風邪が流行りだそう。しかもすぐ感染するようで、私の周りもバタバタとやられています。。。皆さんもお気をつけて。
このところ、自由が丘ロールケーキあるいはロール屋で検索をかけてくる方が大勢います。結構話題になってる?割に、場所とかがはっきりしないからでしょうか。私は最近食べた中では、バナナとチョコのロールケーキがお気に入り。場所は、前にもちょっと書きましたが、自由が丘の中央口(ロータリーのあるほう)を出て、自由が丘デパートの方向へ線路沿いにずーっと(かなりです。5分〜10分くらい)行ったところの進行方向左側。渦巻きのシンプルなロゴが目印。

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新刊案内

恩田陸『ねじの回転』が出てました。乙一の新刊は来月に延びた模様。

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02年12月5日 (木)

賞味期限ってどのくらい重要?

ちょっと前にお腹の調子が悪かったのは、賞味期限切れの牛乳を飲んでるからじゃないかと相方に指摘された片桐です、こんにちは。

いや、1日2日なら平気でしょ。

その相方は、賞味期限切れ牛乳に気をとられて、コーンスープに胡椒じゃなくてカレー粉を入れていました。

っていうか、全然色違うやん。

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新刊案内

昨日書くのを忘れてましたが、大沢在昌の『標的走路』がハードカバーで復刊されてました。著者本人弁によると、一時期ネットオークションで、文庫版『標的走路』が7000円の値がついてたとか。ちなみにそれに対して逢坂剛、北方謙三が「オレも持ってる」と言い出し、逢坂剛に至っては、「古本屋に持っていったら買ってもらえなかったから今もある」とか。7000円っていうのは本当なの?ちなみに実家にも1冊あります<文庫版。はっきり言ってハードカバーにする本ではないと私は思います。。。

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02年12月6日 (金)

番付

年末は今年の○○をランク付けする企画が大流行ですが、「ヒット商品番付」が出てました。東の横綱が「ハリー・ポッター」で、西が「ワールドカップ」ですって。その文章を見たときの私の感想

東と西ってどっちが上だっけ?

なんだかランキングはどうでもいいのばっかし。
ちなみに去年の東の横綱は『千と千尋の神隠し』でございました。本当にオスカー取れるのかなあ?横綱は勝てないと、引退ですよ。

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02年12月7日 (土)

ミステリってなんだろなんて、しょうもない疑問が湧き上がる日

『このミステリーがすごい!2003年版』が出てました。ベスト10自体はどこか本屋さんで見ていただければいいかと思うのですが、なんと読んでた本が10位の中で『GOTH』と『十八の夏』の2冊だけ。20位まで伸ばしても7冊。今年は読んだ本が120冊前後に激減しているとはいえ、私がこれは!と思う本が全く入ってない。今日から「ミステリ中心の感想サイト」って言うの、やめなくちゃ(笑)。妙に考えなくても今年の私のベスト10は全然違うものになるので、このサイトの印象に近いかたは、年末お楽しみに(?)。

しかし、1位見たとたん、「ホントに半落ちキター」と思ってしまいました。いや、読んでないからなんとも言えないですね。前からおすすめして下さる方は多いのですが、横山秀夫って1冊も読んでないんですよね。デビュー作が短編集だったからか。まあいいや、そのうち読もう。。。

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このまま確定されるのか・・・?歴史でもありSFでもあり、で結末に期待。

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新刊情報

このミスのほか、3部作?になるという恩田陸『蛇行する川のほとり(1)』、シリーズから離れて書いたという書き下ろし(でもタックシリーズの続き書いてください>西澤様)西澤保彦『ファンタズム』黒田研二の密室本『闇匣』を購入。文春文庫、小学館文庫も出てました。詳しくは新刊情報で。

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02年12月8日 (日)

[movie]ラスト・プレゼント

いよいよ正月映画の封切りが本格化。『マイノリティ・リポート』と『ラスト・プレゼント』と迷って、『ラスト・プレゼント』を選択。初日初回上映だったために、薔薇をプレゼントで貰いました。ちょっとラッキー。


監督: オ・ギファン
出演: イ・ヨンエ, イ・ジョンジェほか
配給: パンドラ 2001年/韓国/カラー/112分

ヨンギは売れない新人芸人。仕事があっても前座で、クラブなどのショーで食いつないでいる。両親の大反対を押し切って一緒になったジョンヨンとも、このところ喧嘩ばかり。ところがヨンギは、そのジョンジェが重い病気にかかっていること、それを隠していることを、ひょんなことから知ってしまう。それでもすれ違いの日々を送る二人に残された時間は、刻々と少なくなっていた。

とりあえず泣き所漫才・・・じゃなかった満載。「泣かせるための映画」といっても過言ではありません。私だけじゃなくて、周りの人、特に隣に座っていたオジサンが号泣してました。ただストーリーはというと、これまたツッコミどころ漫才・・・じゃなかった満載。テーマ(というか、やりたいこと)はよくわかるけど、その部分が強すぎて、ストーリーの整合性・現実性にはあまり気を払わないのはある意味韓国映画の特徴なのかもしれません。逆に、詐欺師2人組のドタバタがあったり、ヨンギの仕事が新人芸人だったり、全体的に重さばかりのシリアス映画にしなかったところを私は評価。とりあえず泣けることだけは確実です。イ・ヨンエはどんな格好をしていてもやっぱりかわいいのも確実。そんな映画です。あと、脇役(でも結構重要)な詐欺師の2人がサイコーでした。

どっちかっていうと、女性向けな映画なのですが(韓国でも女性に人気だったようですし)、イ・ヨンエが出ているからなのか、一人で来ている男性が多かったのでした。並んでる列にちょっとオタクっぽい男の子や、おじさんが多いのって、最近の映画では意外に珍しいですね。

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02年12月9日 (月)

ジャンル分けの弊害?

私も国内SFファン度調査をやってみました。長いから、読了本リストはこちら。意外、57作品読んでました。皆さん言ってますけど、私もチェックつけてるのって、ホラーやミステリとの境界にあるSFで、「あ、これってSFとも言えるの」っていうのが多いのですね。60%以上が読んでる『ブギーポップ』を読んでないのに、5%しか読んでない『B.D.T. 掟の街』を読んでたりするあたり、やはりSF(と言われる)ジャンルにはなじみの無い読者だからなのでしょう。リストを見た感じでは、読んだものについては面白かったと思えるものも多いので、嫌いじゃないんですけどね<SF。そう言えば、前にSF好きの後輩に「ぎりさんは、ピンポイントでデンジャラスなSFを読んでる」と言われたことがあったのでした。一体どういう意味?(笑)

『オルファクトグラム』が1割そこそこ(私がやった時点で、読んだ人が100人いかない)っていうのが、作家によるSFとミステリというジャンルの境界が意外に高いことを示しているように思います。書店によっては、SFとミステリで完全に書架が別の場所のこともあるし、ミステリと認識されてる著者は、当然SFのところには並ばない。その所為なのかな。是非読んでください、面白いから。

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02年12月10日 (火)

しつこい風邪

いやー本当に寒いですね。冬に行った北海道を思い出すような、匂う寒さ。一昨日、タオルケット、毛布の上に布団をかけていても寒いので、相方が夜勤であることをいいことに相方の毛布と布団も奪ってかけてました。寒い・・・。

昨日の朝起きたら案の定雪。カーテンあけてびっくり。積もって真っ白です。そりゃ寒いわけです。最近天気予報が全然当たりません。積もらないって言ったのに積もるし、雪は午前中には止むって言ってたのに、昼にもすごい雪だったし。今年はまた雪の多い年なのかなあ。

寒かったせいか、良くなったと思っていた風邪が再び戻ってきました。またしても喉やられてます。本当にしつこい風邪。皆さんもお気をつけて。

そうだ、今日ボーナス支給日だった(ファイルに日付をつけて思い出した)。風邪なんて吹き飛ばしてやるぜ(<ゲンキンなやつ)。

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02年12月11日 (水)

こんなとこにも不況の波?

ボーナスも無事出たし、年末の楽しい計画も立てつつ、大掃除の日程を考える今日この頃。

商店街もクリスマスシーズンで、あちこち飾りがついています。流れる音楽もクリスマスソング。帰り道にある惣菜屋(コロッケ屋とも言う)では、毎年クリスマスにローストチキンを売るので、特にその宣伝も含めてガラスケースがキンキラキンに飾られています。そして上からはサンタさんがぶら下がってます。それほど大きいものではないのですが、やっぱりサンタさんいないとね。

ところがです。そのサンタさん、なんだか首の後ろから紐が出てるのです。そしてその吊り下げられた様子が・・・

まるで首吊ってるようで。

もうちょっと吊り方考えようよ>惣菜屋さん

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黒田研二『闇匣』 bk1リンク

恩田陸のは、彼女らしい気を持たせる始まり。続きが気になって仕方ありません。ちょっと怖い雰囲気です。

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本格ミステリベスト10が出てました。なるほど、こっちはあの本が1位ですか。隣にまた今年も変形版、島田荘司『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』出てました。思わず買ってしまいました。

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02年12月12日 (木)

ボランティアしてみた?

自治会の仕事のひとつに、募金の集金っていうのがあるんですよ。赤い羽根だの、年末たすけあいだの、ボーイスカウトが駅前に立ってやってますよね。寒いのにお疲れ様なのです。でもあれだけで毎年億単位が集まると思いますか?

というわけで、自治会にボランティアという「募金の割り当て」が金額で回ってくるわけです。そうすると当番になった私のような人間が、会社から帰ってから各戸を回って「すみません、また募金お願いします。一口いくらです」って言って回るんです。

大体集まる前から金額の配分が決まっているのを「募金」っていうのもどうかと思ったり。しかも、そうやって計画的に集金することが、社会福祉法で決まっているんですって。それだったら最初から家賃に上乗せしたらどうなんだろ。と思うのは間違ってるのかなぁ。実際普通の賃貸とかは大家が代行して払っているところも多いそうで、管理費なんかがそれに充てられてたりするらしい。というのは自治会で聞いた話。

まあ、逆にこういうのが回ってきたことで、同じ階段にどういう人が住んでるのかとか、すっかりわかってるっていう利点はありますけど(当然向こうもこっちを知ってるし)。

合理性とボランティアと。何が良くて悪いのかはわかりませんけど、世の中の仕組みっていうのは複雑なものです。

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島田荘司『セントニコラスの、ダイヤモンドの靴』 bk1リンク

1月文庫新刊情報

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もう2003年の新刊情報です。とりあえずは文庫。まずは1日(多分年内かもっと先にずれるか?)が延びていた乙一『さみしさの周波数』。楽しみな翻訳ものがゴダード『石に刻まれた時間』が上旬、ディーヴァー『ブラディ・リバー・ブルース』が20日。ディーヴァーはこのところ毎月のように出てますね。あとはごそっと文庫化。注目は北森鴻『凶笑面』。続編も出たところなので、読んでない方は是非。あと、池永陽の小説すばる新人賞受賞作『走るジイサン』が文庫化するようなのでこちらも楽しみです。

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02年12月13日 (金)

欠落

私は結構牛乳好きです。普段もご飯のときに牛乳飲んでるような人です。なので家には牛乳が無くなったことはありません。相方は全く飲めないんですけど。その牛乳がスーパーで安売り。お、いつもより50円も安い。そう言えば、そろそろ牛乳無くなるとこだったんだ。こいつは買わなくちゃ。

帰宅後、買ってきたものを冷蔵庫にしまおうとして、衝撃の事実を知ります。そこにあったのは・・・

昨日買った牛乳。

そうです、昨日も「あ、そろそろ牛乳無いんだった」と思って買ったのでした。「もう無くなる」ことばかり覚えていて、その後買ったことをすっかり忘れていた私。

やっぱり若年性健忘症かも。。。

いや、そんなことより目下最大の問題は、あと1週間で2リットルの牛乳を飲まねばならないということなのでした。杏仁豆腐でも作ろう(それなら相方も食べる)

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福井春敏『終戦のローレライ』と双葉文庫今野敏『神々の遺品』が出てました。

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02年12月14日 (土)

計画だけはいつも立派。

前に、googleを使って商品名で検索して、より安いとこを探してるっていう話を書いたのですが、そんな私に朗報。Froogleなんていうサービスをgoogleが始めたらしいです。オンラインで販売されてる商品に特化して検索できるとか。普段何か探すときって、大抵google使ってますが、Microsoft関連googleとか特定ジャンルを検索するとき重宝してます。早く日本語版できないかなあ。

後残すところ今年も2週間。大掃除の準備を始めました(大掃除じゃないところがミソ)。とりあえず1つ購入しておこうと、大掃除特集の載ったオレンジページを購入。元々オレンジページって欲しい情報が多いから結構好き。あとはいくつか洗剤を補充して、いつやるかというところ。やっぱり2日くらいかかるかなぁ。今日明日はお天気がよさげなので、とりあえず大物の洗濯かな。

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横山秀夫『深追い』 bk1リンク

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ただいま注目の横山秀夫の新刊?『深追い』が出てたので、とりあえず読んでみることに。面白かったら他のも読もう。講談社文庫が出てました。浅田次郎『シェエラザード』が文庫化。そして去年クイーン兄弟の名前の覆面作家として本を出した二階堂黎人と黒田研二が、今回は本名合作で書いた『千年岳の殺人鬼』が刊行してました。

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02年12月15日 (日)

[movie]マイノリティー・リポート

本当は、『8人の女たち』を見る予定で、夜勤で出勤する相方と共に家を出たのです。そしたら銀座テアトルシネマ前に妙な人だかり。なんと16時20分の回の整理券は全て売り切れ、次の18時の回も今並ばないと券が取れません、という状態。ちなみに何時間くらい前ならOK?と係の人に聞いてみると、「3時間前ですねー」とサラリと言われてしまいました。「(先着順入場という)9時10分の回なら?」と聞くと、「うーん、8時半には着ていただかないと確実に入れるとは言えません」

激萎え。見る気を失う。

っていうか、DVDでもいいか、って感じの作品だし。逆にDVDで何度も見ないと理解できないかもしれないし(と負け惜しみを言ってみる)。

というわけで、先週はやめた『マイノリティー・リポート』へとターゲット変更したのでした。


監督: スティーヴン・スピルバーグ
原作: フィリップ・K・ディック
出演: トム・クルーズ, サマンサ・モートン, コリン・ファレルほか
配給: 20世紀FOX 2002年/アメリカ/カラー/145分

2054年のワシントンD.C.。そこでは6年前からプリコグ(予知能力者)を使った犯罪捜査が行われていた。犯罪予防局がプリコグから得た未来の殺人光景を分析・判断し、未然に「未来」犯罪者を逮捕しているのだ。そのシステムによって、ワシントンD.C.では殺人はなくなり、犯罪率も90%低下という成果を出していた。そのシステムは隙もなく完璧に思えた。自分が「未来」犯罪者として糾弾されるまでは・・・


ちょっと怖くてちょっと長い。しかし後で考えると、この世界と複雑な人間関係を見る人に理解させ、その世界へ完全に入り込んでもらうために、この長さは必要だったのでしょう。ドリームワークスの、お金を異常使った(のだろう)映像はものすごくリアルだし、要所要所での音楽の使い方は、さすが多くの観客を大画面にひきつけ続けてきたスピルバーグ監督作品らしく、そしてアガサ役であるサマンサ・モートンの演技が真に迫りすぎていて、彼女の登場シーンだけはホラーに思えた映画でした。

が!なんだか納得行かない点がいくつかあるんですけど。eiga.comでもネタにされてた「トム様の眼」とか・・・。最初から「結論」は見えてるのですが、それでもそれって最初から問題にされなかったのかとか。まあこういう話では、多少の齟齬は仕方ないのかなという気もしますが。もともとの土台が現実じゃないわけですから。人の想像力(創造力?)は、なかなか社会の隅々までを再現するまではいかないようです。

ただ、この映画(脚本)のキモは、「未来は変えられるのか?」っていうSFにおける不変のテーマなんですよね。きっと。そこに「人間が作ったものに「完璧」はあり得るか?」っていうサブテーマをかぶせ、スピルバーグらしいジェットコースター性をふんだんにまぶした映画がこの映画なんだと思うのです。だから、その外を取り巻く設定が多少強引でも私は許せるかな。その点は一貫してたから。

というわけで、微妙な評価ながら、正月映画としてはよくできてるし、なかなか面白いんじゃないかと思える作品でした。びっくりさせられるのが苦手な方は、心して観にいったほうがいいかも、というのだけが忠告。

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神林長平『戦闘妖精・雪風<改>』 bk1リンク

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