Kaja Foglio

〜Magicのリーサルウェポンニョーボ編〜

 Kaja Foglio。なにげに高額カードの多い方。噂によると横浜にはデッキにMirror Universeを忍ばせて辻斬りを営む流しのデュエリストが存在するらしいが、そんなことはどうでもよくってやっぱニョーボでしょ、というファンは多いですね。確かにダンナに比べると素直に綺麗なカードが多いんですが、時々おかめ面とか(Field of Dreams/LG)ダルマさんとか(Amulet of Unmaking/MI)がちらちら登場する謎の東洋趣味もかいま見せてくれます。もう日本に行ったことがあるのかも知れませんね。

 お茶が入ったわ。遠いところをご苦労さまね。アサパソも最近ではテレホタイムになると混むから大変だったでしょ?そうそう、Kaja Foglioのお話だったわね。あの子のことは今でも忘れないわ。ずうっとお話しを作ったり絵をかいたりしていた、ほんの子供の頃からね。あの子はどっか現実主義者だったのかしらね、自分の好きなことで生計が立てられるとは思ってなかったの。大学の最終学年になってプロの絵師に何人か会うまでは、ね。女の子はみんなそうなんだけど、男たちのつくった常識で目が曇っていたものだから、絵描きというものをあなた方たと同じように、まっとうな職業とはみなしていなかったようみたいなの。でもね、あの子のお母さんっていうのはちょっと居ないくらい聡明な人だったから自分の娘の資質を見抜いていたわ。今でも昨日のことのようね、「天文学か歴史調査か、でなければ劇場で働きたいわ」なんてことをあの子が言うたんびに「いーえ、あんたは芸術家になるの、お話しを書くのよ!」といい続けてたっけね。「この親バカは何を言っているのかしら?」くらいに思っていたんでしょう、あの子は。でも結論から言えばお母さまの言うことはぜんぶ正くて、今では仕事があんまり忙しくてほかになんにもする暇がないくらいだわってあの子がこぼすたびに「あたしの言った通りになったろう?ほーほっほっほっほ」って言うのが楽しいらしいわ。OLなんかにならずにすんだからでしょうね、あの子がそれで文句を言うのは聞いたことがないわね。芸術で身を立てられるっていうのはホントに幸せそうだし、お母さまからの変わらぬ理解と援助は、そうね、例えばDrew Tuckerみたいに「芸術」に職業としての理解を示さないで「まっとうな職にはいつついてくれるんだ」とばかりいうご家族を持ってるほかのアーティストさんたちにとっては羨ましい限りでしょうね。

 Kaja FoglioのWizards of the Coast社でのキャリアは、最初の拡張キットのArabian Nightsから始まってるから、そうね、もう間違いなくあのゲームのイラストレーターでも最古参の一人でしょうね。わたしもあの頃は現役のデュエリストだったわ。懐かしいわね?あらあなたはそのころのことを知らないのね。あたしはこんな顔だから、口の悪い人には「ハスランの女オーガ」ってよくからかわられたわ。せめて「クォムバッジの魔女」って呼んでちょうだい、ってそんな奴にはdeal 1 damageしてやったわ。あらこの人「ガズバンのオーガ」そっくりだわ、って思ったのが今の爺さんと知り合ったきっかけだったかしら。あらあら余計な話だったわね。The Dark以外の全てのエキスパンションであの子は仕事をしてきたっていうのに、Strongholdでは一体どうしたんでしょう?あなたご存じない?そう、Portal2で忙しいのね。あたしはあの子の絵、好きよ。美しくて深い色彩が思いきり引き立っているでしょ?そういうところは残しながら、エキスパンションごとにディテールの精密さを高めようっていうのが自分自身への課題なんですって。ゲームばかりじゃなくてね、SFやコミックでも活躍しているらしいんだけど、あたしはよく知らないの。仕事の予約分をこなすだけでも、来世紀にはみだしてしまいかねない勢いだそうよ。Arabian Nightsをやってるときがちょうどご主人のPhil Foglioとの結婚式に重なったみたいでね、かわいそうに、あの子自分の結婚式のことよく覚えてないらしいのよ。「クッションで横になって、いんちき臭い翻訳とサブデュエルをやってたような気がするわ」ってあなた、それはShahrazadのイラストでしょ?まぁそういう最初のところにあいまいな部分ができちゃったのを別にすれば、あの子の結婚は珍しいくらいの成功例よ。人はよくね、2人のアーティストが一つ屋根の下で共同生活を送るのは難しいって言うけど、PhilとKajaはそれを楽しんでいるみたいね。お互い、忙しさと成功ぶりを競いあっているようだわ。

 アーティストとして、あの子はよくあちこちを旅して回って、コミックのイベントやショップ、ゲーム店を見てまわるらしいわ。香港にアフリカ、それと、まぁ要するにどこもかしこも見て回るのが夢なんですって。描いてるカードにその大旅行の跡を伺える機会はそうやたらにはないんでしょうけど、旅の思い出はいつの日にか別のエキスパンションで披露される順番を待っているだけなのかもしれないわね。

 あら、あなたkaja Foglioの顔も知らないの?HomelandsのAutumn Willowはお持ちになって?ご覧なさいな、それがあの子よ。まだ聞いてなかったら、そろそろ爺さんが起きてくる頃だからご亭主のPhil Foglioの話も聞いていきなさいな。あたしは失礼して、洗い物でもすることにするわ。

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 もう潮時なんで夫婦のWWW頁を紹介してしまいましょう。兼子さんのほめぱげからもリンクは張られているんですが、エントランスから行けるようにしましたんでぜひとも御訪問されたし。いいですよ、Kajaは雰囲気nobleだしPhilはやっぱアレもんだし。こういう絵を描く人は貴重なんで、エキスパンション「夫婦漫才」とか出してくれてもいいと思いますね。そうそう、同ほめぱげにはKaja単デッキも公開されてます。投稿者氏いわく「直接ダメージ呪文がないんで苦労したぜ」だ、そうです。

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