『アルファ・ラルファ大通り』翻訳リスト

A Table of Japanese Translations Appeared on Alpha Ralpha Boulevard

榊 令
[コードウェイナー・スミスのページへ戻る]

口上

 『アルファ・ラルファ大通り』Alpha Ralpha Boulevard は、コードウェイナー・スミス・ファンクラブ「補完機構」が発行している、B5判のSFファンジン(同人誌)です。
 私(榊)は、このファンジンに、コードウェイナー・スミス関連の翻訳を載せてもらっています。 一緒に翻訳をひきうけてくださっている祝十朗氏の分も含め、今までに載った翻訳のリストをまとめました。 (すべて翻訳許可取得。これ以前の号については…不問にしてくれい!)
 翻訳そのものは、翻訳許可取得時の条件で、載せられません。
 また、ファンジンには他にもいろいろな記事やイラストやコミックが載っているのですが、それらも入れると膨れあがってしまうので、ここでは翻訳だけにしぼっています。ごめんなさい。
 頒布は、日本SF大会やコミックマーケットでやっているようです。見かけることがあったら、手にとってみてください。(表紙だけ見れば猫耳美少女の本、中はコードウェイナー・スミスを知ってないとわからないですけど)

この翻訳リストについて

 商業出版でコードウェイナー・スミスの翻訳紹介をしてこられ、 この研究のきっかけを与えてくださったともいえる伊藤典夫、浅倉久志の両先生、 また、先行して研究を発表されたいろいろな方々に感謝します。
ページの先頭 | 9号 | 増刊号 | 10号 | 11号 | ページの終わり

『アルファ・ラルファ大通り』 9号 (1994年発行)

特集・暗黒時代 〜補完機構前史〜

榊 令「はじめに」

祝 十朗 訳「第81Q戦争(1961年改稿版)」
"War No.81-Q (1961 revision)"
榊 令 訳「かくて夢の王たちは亡びぬ」
"How the Dream Lords Died"
榊 令 訳「午後の女王(1955年ポール版)」
"The Queen of the Afternoon (1955 text by P. M. A. Linebarger)"
(ジュヌヴィーヴ・ラインバーガー)榊 令 訳「三番目の妹の物語」
"The Saga of the Third Sister"

特集解説

「暗黒時代の記録」(年表)
【未発表草稿訳出特集の第1弾です。スミスの未来史のうち〈暗黒時代〉に関連すると思われる原稿や草稿を集めました。
 「第81Q戦争(1961年改稿版)」は、ハヤカワ文庫SF『第81Q戦争』所収の「第81Q戦争」(1928年ハイスクール在学中の作)を本人が改稿していたものです。
 「午後の女王(1955年ポール版)」は、商業出版で翻訳がある「昼下がりの女王」(ハヤカワ文庫SF『第81Q戦争』所収。SFマガジン初出時の訳題は「午後の女王」)の原型にあたります。
 これをスミス(ポール・ラインバーガー)が書きかけのまま放置したのを、スミスの死後、共作者でもあったジュヌヴィーヴ・ラインバーガー夫人が書き継いで完結させたのが、商業出版の「昼下がりの女王」です。
 最後の「三番目の妹の物語」は、これまたジュヌヴィーヴ夫人の手になる完結作品です。「昼下がりの女王」の直接の続編にあたり、フォム・アハトの末妹カーラと、彼女が地球へもちかえったものが語られます。作品のできは…ハヤカワ文庫SF『第81Q戦争』の伊藤典夫先生による「訳者あとがき」が参考になるかもしれません。ちなみに、この作品は、1997年現在で、フランス語訳とこの日本語訳が出ているだけです。英語では出版されていません。
 「かくて夢の王たちは亡びぬ」は、数行だけのアイデアメモです。ポール死去の4ヶ月前に書かれました】

ページの先頭 | 9号 | 増刊号 | 10号 | 11号 | ページの終わり

『アルファ・ラルファ大通り』増刊号 (1994年発行)

アンソニー・R・ルイス編著、榊 令・祝 十朗 共訳『コードウェイナー・スミス用語辞典』総集編 A-K
Anthony R. Lewis, Concordance to Cordwainer Smith (1984, 1993)
【アメリカのファンが作って、『ノーストリリア』(ハヤカワ文庫SF)の訳者あとがきでも紹介された用語辞典の翻訳です。『アルファ・ラルファ大通り』本誌でそれまで少しずつ訳してきたのを、総集編としてまとめました。
 といっても、まとめたのは前半のA〜Kだけです。続きは、他の翻訳に注力するようになったせいで、出ていません】

ページの先頭 | 9号 | 増刊号 | 10号 | 11号 | ページの終わり

『アルファ・ラルファ大通り』10号 (1995年発行)

1996年度SFファンジン大賞 研究部門受賞

特集「コードウェイナー・スミス徹底研究」

10周年特別寄稿 (本号初出)

ジョン・J・ピアス「今はじめてこれを語ろう……」
John J. Pierce "I Tell You This for the First Time Ever..."
アラン・C・エルムズ「心理学者はコードウェイナー・スミスを研究する」
Alan C. Elms "A Psychologist Investigates Cordwainer Smith"
カレン・ヘレクソン「『リア』そして『カローラ』−−コードウェイナー・スミスの主流小説」
Karen Hellekson "Ria and Calora: Cordwainer Smith's Mainstream Fiction"
榊 令「日本の一SF読者がスミスを訳するわけ」
Rei Sakaki "Why A Japanese S-F Reader Is Trying to Translate Cordwainer Smith?"

評論と研究

ジョン・J・ピアス、榊 令 訳「秘められたコードウェイナー・スミスの宝脈」
John J. Pierce "The Treasure of the Secret Cordwainer" (1983)
アラン・C・エルムズ、祝 十朗 訳「コードウェイナー・スミスの創造 (前編)」
Alan C. Elms "The Creation of Cordwainer Smith" (1984)
【ファンジン発行元のコードウェイナー・スミス・ファンクラブ「補完機構」の10周年記念ということもあり、コードウェイナー・スミスの本国のアメリカではどれくらい研究が進んでいるか、この機会にひとつ俯瞰してみようと、「評論と研究」で資料を集めました。
 その翻訳許可をお願いするついでに、「10周年特別寄稿」として、この号用の言葉をおねだりするという無謀をやってしまいました。寄せていただいた文章はうれしい悲鳴ものでしたが、翻訳が大変でした。
 海外からの寄稿者は、いずれもコードウェイナー・スミスを研究している人です。
 ここには載っていませんが、日本国内からも、いろいろな言葉をいただきました】

ページの先頭 | 9号 | 増刊号 | 10号 | 11号 | ページの終わり

『アルファ・ラルファ大通り』11号 (1996年発行)

1997年度SFファンジン大賞 翻訳・紹介部門受賞 (SFオンライン掲載の該当記事)

特集「《人間の再発見》の夜明け前に」
Before the Dawn of the Rediscovery of Man

榊 令「はじめに」

第一部 『星を欲しがる馬鹿』

榊 令 訳『星を欲しがる馬鹿』
Star-Craving Mad
榊 令 訳「『星を欲しがる馬鹿』メモ」
"Notes for Star-Craving Mad"
榊 令 訳「大いなる猫戦争」
"The Great Cat War"
榊 令 訳「『星を欲しがる馬鹿』のために(詩歌)」
"For Star-Craving Mad"
榊 令 訳「おりよく地球港でおちあって」
"Well Met at Earthport"

第二部 〈人間の再発見〉前

祝 十朗 訳「紳士が食したは狐、狐」
"The Gentlemen Ate the Fox, the Fox"
祝 十朗 訳「令嬢は人にあらず」
"Madomoiselle Is Not a Man"
榊 令 訳「あの娘のしたなにのどれはどこに?」
"Where Is the Which of the What-She-Did?"

特集解説(第一部、第二部)

第三部 〈人間の再発見〉後

榊 令 訳「わたしは魔女になってやる(詩歌)」
"I'll Be a Witch"
榊 令 訳「見知らぬ男たちと破滅した淑女たち」
"Strange Men and Doomed Ladies"
祝 十朗 訳「射手と深淵」
"The Archer and the Deep"
榊 令 訳「『ノーストリリア』「ふしぎな祭壇」別バージョン」
"Star-Craving Mad excerpt"

特集解説(第三部)

榊 令 編「〈人間の再発見〉にいたる年譜(〜一九六三年)」
【できあがってみたら、B5判活字びっしりで100ページくらいになってしまった特集です。
 内容は、特集中の「はじめに」で書いたとおりです。1958〜1963年に書かれた、SF関連の未発表草稿を集めました。
 収録作品の解説は、やってると長くなってしまうので、やめ。特集解説で書きつくしちゃったし。本号を見かけることがあったら、実物を読んでください。
 ひとつだけ。本特集中、「射手と深淵」は、唯一の完結作品、かつ、補完機構ものに属しない作品です。フランス語訳が出ましたが、本国のアメリカではいまだに出ていません】

ページの先頭 | 9号 | 増刊号 | 10号 | 11号 | ページの終わり
[コードウェイナー・スミスのページへ戻る]
Copyright (C) 1997 Rei Sakaki (榊 令)

1997年9月 作成, 1998年6月14日 更新