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| 環天頂アーク・環水平アーク | → Next Page: タンジェントアーク |
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「見ることができた人は幸運だと自信を持って」
(2001年4月22日に関東地方で見られた環水平アークに関して
朝日新聞 4月23日の朝刊に載った記事から、
気象台の職員の方の言葉)
| topics | 環天頂アーク、 環水平アーク |
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頭上の、天頂より太陽側に、太陽に凸に現れる虹色の弧が、 環天頂アークです。 環天頂弧、天頂環、天頂弧などの呼び方もあります。 また、下に凸の虹色の弧なので、逆さ虹、という異名もあります (環水平アークも逆さ虹と呼ばれることがあります)。 英語では circumzenithal arc です。 環天頂アークの名のとおり、 天頂を中心とした円の一部、最大で約108度 (方位角) 程の弧が現れます (図1参照)。 外側 (太陽に近いほう) が赤で、内側 (天頂に近いほう) が紫です。 半径は、およそ「44度−太陽の高度」で、すなわち太陽の約46度上 (外暈と接する辺り) に見えることになります。 このアークは太陽高度が約32度より低いときにしか見られないので、 もちろん、天頂を越えることはありません。 東京の辺りでもそこそこの頻度で見られる現象なのですが、 頭上近くに現れるせいもあり、 現れていても気づかない人が多いかと思います。
[図1]・環天頂アーク
このアークが見られるのは、幻日と同じように、 六角形の板のような氷の結晶が、底面をほぼ水平にして空に分布しているときです。 この場合、図2のように、 板の上側から来た光が屈折して氷の中に入り、また屈折して側面から出ていきます。 この二回の屈折の合計の角度はもちろん、光の色によって違うので、 太陽から約46度上に、色の分離した帯が見えるのです。 図2の氷の結晶は、縦方向にはほぼこの向きで安定しているわけですから、 内暈 などの他の多くのハロやアークと違って、最小偏角 (主虹の項参照) に光が集中するから見えるというわけではありません(#)。 よって、紫に近い部分でも他の色の光が混ざりにくく、 内暈などに較べて遙かにきれいに色が分離します。
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太陽の真上だけでなく、天頂をとりまくアークのように見えるのは、 氷の結晶に入る光の経路を上から見ると図3のようになり、 光が横方向に曲げられるからです。 この曲げられ方は縦方向の屈折には影響が少ないので、同じ高さ (=天頂を取り巻く円になる) に虹色の弧ができるのです。 また、図3を見ればおおよそ見当がつく通り、 曲げられる方向には限度があるので、弧の長さは最大で約108度程になります。
#) とはいえ、氷の結晶も完全に水平なものばかりではなくいくらか揺らぎますし、 屈折の角度が最小偏角に近いときのほうが、よく見えるような気がします。
[図4]・環水平アークを作る光の経路 (横から見た図)
環天頂アークと同じような氷の結晶に対し、 環天頂アークのときとは逆に図4 のように、 側面から入って底面から出ていく光を考えると、 太陽の約46度下に虹色の帯が現れることになります。 環天頂アークと同じく、天頂を取り囲む円の一部として現れますが、 高度が低く、水平線 (これも天頂を取り囲む円です) に平行に近く見えます。 そこで、このアークを環水平アーク (水平弧、水平環) と呼びます。 水平、とはいえ目にはちょっと上に反って見えます。 英語では circumhorizontal arc です。
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長さも環天頂アークと同じく、方位角にして約108度程なのですが、 同じ方位角でも天頂付近に較べて水平線付近は長くなりますから、 図5のようにかなり長い虹色の帯がみえることになります。 色は、やはりこれも環天頂アークと同じく、太陽に近い側が赤になります。 太陽高度が58度以上のときにしか見られないので、 あまり緯度の高い地域では見ることが出来ません。 また、決して環天頂アークと環水平アークが同時に見えることはありません。
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内暈 と環水平アークが同時に見えることもありますが、 このとき、 環水平アークの上に反った弧が太陽を中心とする円かどうかは判りづらいので、 外暈の下のほうと誤認識されることも多いようです。 両方が見えていないと区別は辛いでしょうし、 どちらともいい難いような状況の場合もあるかと思いますが、 明るく、色がはっきりと分離していれば環水平アーク、 と思っていればだいたい正しいかと思います。
環水平アークの虹色の帯はけっこう太くなる場合もあり、また、 薄雲の中に現れることも多いので、 彩雲と思ってしまう場合もあるようです。 確かに、写真によっては彩雲と見紛うばかりのものもありますが、 色の分かれ方 (環水平アークなら横に同じ色が並ぶ) や、 彩雲では比較的淡い色になることが多いことなどで見分けられると思います。
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