第2章 老

監修: VFD02176 よなきねこ


1 ウサギの寿命はどれくらいなの?


 病気をしなければ1Kgぐらいのウサギでも10年は生きるそうです。高齢になる と病気に対する抵抗力が落ちてきます。5歳を過ぎると人間でいうところの成人病が 出るようになってきます。この頃からお腹に毛玉がたまり易くなったり、手術してい ないメスの場合は子宮癌になり易くなったり、手術する場合に貧血とかのチェックが 必要になったりします。10歳に近くなるにつれて堅い物が食べられなくなったりな ど人間の老年期の特徴に似たものが出るようになります。

 生殖器の癌やさまざまな病気にならないように管理を強化していけば、10年以上 生き続けることもできるようです。


2 老いてきた時、ウサギはどうなるの? その時は、どのような事に気をつけて飼えばいいの?


 ウサギが自分でペレットを食べにくそうにしていたのなら、(食べようとしても口 端から落ちてしまう場合)子ウサギ用の柔らかいペレットに切り替えるか、野菜また は牧草や野草(注2)に切り替えて様子をみます。
 目が見えなくなったり鼻が利かなくるなどの身体的ではっきりした老化現象は、亡 くなる間際(何日か前)までは現れないようです。

 普段の行動としては、ごろごろしてることが若い頃に比べて多くなり、一羽でいる 時間を多くとりたがります。近寄ってくる時以外はそっとしておきましょう。その他 に、体が固くなることから毛づくろいが辛くなり、その結果背中の毛がハゲやすくな るということもあるようです。

 高齢化したウサギを管理している場合、気をつけたいこととして、規則正しい生活 (運動時間や食事)の保持、環境の管理などです。夏冬の室温管理は特に気を付けま しょう。
 ただし、高齢によって抵抗力が落ちるということによる病気の場合も考えられるの で、老いたウサギは特に毎日の様子をチェックする習慣をつけましょう。

(注2) 野草などの中には毒草もあり、判断が難しい。 (第2編 第1章 食 4 参照)


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