title3.gif (8498 バイト)dino.gif (16853 バイト)

[ホーム] [化石年代記] [恐竜化石発掘] [日本の博物館] [世界の博物館] [化石の取り方]

[どこで取るの] [化石ニュース][みんなの掲示板] [体験発掘]   [地層と化石]




Table at age of Fossils

生物の進化の様子を示す化石年代記。進化の様子を見てみよう


動物群の出現(先カンブリア時代)

生命の歴史の始まりは今から40億年前とも35億年前ともいわれている、現在繁栄している動植物のもととなる核を持つ生物(真核生物)は約20億年前に出現。その貴重な証拠となるのが米国ミシガン州から発見されたグリパニア(藻類)の化石で、岩石の表面に見える輪状ようの物が化石の部分。この真核生物に始まる生物進化の一つの枝葉がヒトにつながるわけだが、最初に動植物が現れるのが6億年前から5億4千万年前の先カンブリア時代(原生代)後期。 この時期の動物は浅い海にすんでいたウミエラ類、クラゲ類、ゴカイ類などの柔らかな体からなる動物で、「エデイアカラ動物群」と呼ばれる。その化石は世界中で発見されているが、最も代表的な産出地がオーストラリアのエデイアカラ丘隆であることからこう名づけられた。このころの地球は強い紫外線が海水面まで届き、酸素の量も現在の1%程度だった。その酸素は太陽光がサンサンと届く浅海域でシアノバクテリア(らん藻)の光合成により蓄積され、ストロマトライトという構造物となって保存され、35億年前から6億年前にわたって大量に形成された。しかしエデイアカラ動物群が栄えた「エデイアカラの楽園」の出現によって、その形成は急速に衰退していくようになった。

エディアカラ動物群

酸素が大嫌い?

1.最古の生物化石

2.化石から発見されたシアノバクテリア

とそっくりな生物が発見された。

3.その構造図

酸素を作っているストロマトライト。太古

の地球に酸素を豊富に供給した

シアノバクテリアは35億年たった今も

生きている。


生物進化の実験場(”変化”起こる古生代)

今から5億4千万前に始まる地質時代は古生代と呼ばれ、生物進化のまさに大実験の行われた時代である。カナダのブリテイッシュ・コロンビア州の東端、ヨーホー国立公園から発見されバージェス動物群は、現在見られる基本的な動物群がこの時代にはすでに出現し、本格的な進化の試行錯誤が始まったことを示している。この動物群には、柔らかい体からなるエデイアカラ動物群には見られない硬い殻を持つ動物が出現する。その代表が節足動物に近いとされるアノマノカリス。同国立公園で発見された化石は触覚ような部分。肉食で三葉虫などを捕獲していたと見られる。古生代の初めの海で起こったこうした多様化は”カンブリア紀の大爆発”と呼ばれている。中国のチェンジャン動物群と呼ばれるものもバージェス動物群に相当し、類似した化石が産出している。この実験場で特筆すべきことは、ヒトにつながる最初の原索動物であるピカイアの出現である。これにより背骨を持つ動物のスタートが切られたことになる。こう して始まったヒトへの進化の道は、古生代の終わる今から2億4千5百万年前までに大きな発展を見せ魚類そして両生類の出現へと続く。次に出現するは虫類の一群の中に、ほ乳類へとつながるほ乳類型は虫類が含まれていた。背中に扇子を広げたような帆を持つデイメトロドンや大陸移動の証拠とされるリストロサウルスなどがいた。

カンブリア紀

バージェス動物群

の代表格

アノマノカリス

バージェス頁岩の脊索動物

ピカイア・グラシレンス:人類の祖先

「カンブリア紀の怪物たち」 講談社 現代新書より


陸上は恐竜王国(は虫類が全盛の中世代)

古生代に栄えた生物たちの大半の絶滅によって、中生代という新しい時代が始まった。この時 代には、恐竜をはじめとするは虫類が生態系の頂点に立ち、陸上では恐竜が王国を築いた。5百種に及ぶ恐竜の中で、中国産で背中にとげのあるトウジャンゴザウルス、卵化石の発見により恐竜が卵で繁殖することを証明したプロケラトプスがいた。またタラソメドンは約2億8百万年前の中生代・ジュラ紀に生息していた海生の首長竜の仲間で、体長は11メートルもある。海にはは虫類以外にも、それらのえさとなる多くの生き物が暮らしていた。この中生代の中ごろに特筆すべき出来事が起きている。それはほ乳類の出現。初期のほ乳類はネズミほどの大きさで夜を中心に生活。昆虫、ミミズなどさまざまな食べ物をとりながら歯の分化、消化器系の改良を行っていった。中国産の珍しい中生代の哺乳類シノコドンもいた。また、この時代には翼竜と同じく空に生活圏を求めた鳥類も出現している。中生代の鳥は恐竜の一群から分化したが、恐竜のように口に歯がある始祖鳥と、歯がない現代型の鳥である孔子鳥がともに今から1億5千万年前には出現しており、鳥の起源の複雑さを物語っている。恐竜をはじめとする爬虫類がわが世の春を謳歌(おうか)していた中生代。しかし、次期政権をとるべく哺乳類が着々と態勢を整えていた。

(豊橋市自然史博物館 学芸員・松岡 敬二)


繁殖方法の勝利ー多様化する哺乳類ー

 中生代に繁栄したは虫類は、1億数百年にわたる春を謳歌していた。しかし次期政権を担うは乳類もは虫類の繁栄の陰で一日一日とより進化して、新しい繁殖方法を獲得し体制をととのえていた。ほ乳類は、は虫類のキノドンの仲間から分化し、完全なほ乳類が誕生するのには、いくつもの中間段階を経る必要があった。この長い準備が新生代での適応放散へとつながっていくのである。

1.霊長類への直系

中生代のほ乳類は原獣類に属する三錘歯(さんすいし)類・ドコドン類・汎獣(はんじゅう)類、異獣類に属する多丘歯(たきゅうし)類が主流であり、汎獣類の中から現在のほ乳類の大半を占める真獣類と有袋類が生まれた。

2.繁栄する哺乳類(傍系の真獣類)

偶蹄(ぐうてい)類、奇蹄(きてい)類、長鼻類などは、白亜紀末に出現した、か節類から分化した仲間である。か節類は、肉食から植物食と幅広いグループの集合であり、蹄(ひずめ)のある多くの動物やクジラ類、ジュゴン類や絶滅したデスモスチルス類もその中から生まれた。


ヒトへの道ーホモ・サピエンスの誕生ー

 ヒトの属する霊長類もほ乳類の一員である。新生代のはじまりと同時に、適応放散が開始されたなかに霊長類も含まれていた。そうしたなかで、地球上を制覇するまでに繁栄してきたのは、直立2足歩行により手足が自由になり、道具を使い知能が発達したからである。人類は他の生物と違い、自らの進化の背景にあった地球環境に大きな影響を与えるまでになっている。人類の進化は、火の発明(約70万年前)にはじまる文明の進化によって加速されていった。

1.原猿類から類人猿まで

 白亜紀後期に出現した原猿類から、始新世に類人猿の仲間が分化し真猿類が出ている

2.人類の誕生

 およそ370万年前の直立2足歩行の猿人の足跡化石は、人類の誕生が今から400万年前にさかのぼれることを示している。これは、分子生物学上の人類と類人猿の分岐が400万年前頃とされるデータとよく符合している。アウストラピテクス属とは別種の最近発見されたラミダス猿人(アルジピテクス・ラミダス)もあるが、400万から500万年前の間におさまっている。ネアンデルタール人は、60万年前から3万5000年前に絶滅する。ホモ・サピエンスは約10万年前に出現し、ネアンデルタール人に置き換わるのである。

アウストラピテクスの足跡化石

タンザニア・セレンゲティ平原(ラエトリ)の鮮新世前期

(約370万年目)の火山灰層から見つかったもので

直立2足歩行の証拠とされる。アウストラロピテクス・

アファレンシス(Australopithecus)の親子と思われる

行程が20mほど保存されている。

 


恐竜の栄えたジュラ紀後期
1億5000万年前の
恐竜の糞の化石


フン化石の中に小石が混ざって
いることから草食恐竜のふんです。
アメリカ ユタ州産

ちょっとカビくさいです。

北海道霧立峠の林道で見つけた松ぼっくり?の化石

Dinosaur's excrement Phot.


トップページへ