第8章 空中線および給電線
空中線の理論-用語
- 変位電流
- 電磁波(電波)
- 放射インピーダンス
- 波長 = v(電波の速度) / f(電波の周波数) [m]
- 空中線の固有周波数
- 給電、給電点
空中線に電力を供給すること。空中線に電源を接続するところ。
- 短縮率
通常3〜5[%]。
- 電気影像
- 接地空中線、非接地空中線
- 空中線の電流/電圧分布
- 空中線の実効長(He)
He = (2 /pi) * H
- 空中線抵抗
- 放射抵抗
- 導体抵抗
空中線自体の損失抵抗であり、高調波電流による表皮作用のため、直流抵抗より大きい。
- 接地抵抗(接地空中線において)
接地空中線の損失抵抗として大きい値をもつ。なるべく完全な接地を作り軽減しなければならない。
- 誘電体損失抵抗
空中線は一つのコンデンサと考えることができ、空中線の絶縁物や付近の建物などは誘電体
となり、損失を生じる。
- 漏れ抵抗
空中線に取り付ける各種碍子など、絶縁物に電流が流れるための漏れ抵抗。
- 延長コイル
低い周波数に共振、アンテナが長くなったのと同様
- 短縮コンデンサ
高い周波数に共振、アンテナが短くなったのと同様
給電線と空中線との整合
- 進行波
導線上を電圧波と電流波が同位相で一方向に進むような波
- 定在波
- 導線上の電圧波と電流波が時間的に大きく変わっても、導線上を移動しない波
- 給電線の特性インピーダンスと空中線のインピーダンスが等しくない(整合がとれていない)
と、給電線と空中線の結合部において、進行波電力の一部の電力が反射されるため給電線上の
電圧や電流の大きさが一定にならず、定在波が発生する。
- 構造上の分類
- 平行二線式給電線
- 同軸給電線(同軸ケーブル)
- 単線式給電線
- 導波管
- 動作上の分類
- 同調給電線
定在波がのっている-平行二線式を用いる。
- 非同調給電線
- 進行波により給電-平行二線式、同軸式を用いる。
- 入力インピーダンスは、給電線の長さに関係なく、常に特性インピーダンスと等しいので、
使用波長に関係なく、どのような長さに選んでもよい。
- アンテナの給電点インピーダンスは、給電線の特性インピーダンスに等しくなければ
ならないので、結合部において整合をとる必要がある。
- 定在波比(SWR)
給電線上の定在波電圧の最大値Emaxと最小値Eminの比のこと。
- 電気的必要条件
- 導体のオーム抵抗が少ないこと。
- 誘電体損失が少ないこと。
- 電波の放射が少ないこと。
- 外部からの雑音または誘導を受けにくいこと。
- 絶縁耐力が十分であること。
- 特性インピーダンスは、整合がとりやすいこと。
代表的なアンテナの放射抵抗
半波長ダイポール | 73オーム |
折り返し半波長ダイポール | 292オーム |
1/4波長接地 | 36オーム |
ブラウン(グランドプレーン) | 21オーム |
いろいろな空中線
- 1/4波長接地空中線
- 半波長ダイポールアンテナ
- 八木空中線
- 導波器(ディレクタ)
この導体のある方向に強く電波を放射する。1/2波長より少し短い。
- 反射器(リフレクタ)
電波が反射される。1/2波長より少し長い。
- 放射器(ラジエータ)
電力を供給する。1/2波長。
- 導波器、反射器、放射器の間隔は、1/4波長
- 指向性は、放射器から導波器の方向
- スタックドアンテナ
半波長ダイポールアンテナとか八木空中線を2段から数段積み重ねた形式のアンテナ。
- キュビカルクワッドアンテナ
- 高調波空中線
数波長の一本の導線によるアンテナ。
- 進行波空中線
非共振形で導線上に進行波電流を流す空中線。
- 逆Vアンテナ
- 短縮形アンテナ
- トラップ付アンテナ
- 折り返しダイポールアンテナ
- ブラウン(グランドプレーン)アンテナ
1/4波長の垂直部分がアンテナで、1/4波長のラジアルと呼ばれる導線を数本
(通常4本)アンテナと直角に張ったもの。
- わく形(ループ)空中線
方形または円形に導線を巻いた空中線。
接地
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