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マルボロ サウンズ
Marlborough Sounds

泊まったパンガコーブリゾート周辺の5万分の1地形図を抜き出してみました。下の真ん中に'Sound’とあるのはQueen Charlotte Sound のことです。一帯はMarlborough Soundsといい、その中にクイーンシャーロットサウンドがあることになります。
ピクトンは左下にあたり、そこから出たフェリーは地図下真ん中にあるDieffenbach Ptを巻いて南へ行き、ウェリントンを目指します。ウォータータクシーはそこを真っ直ぐ行き、地図を右に横切ってから北上し、Endevour Inletに入って、リゾートに着きます。
Queen Charlotte Sound 側に道路が無いのに注意。それだけ地形が急峻なのだけれど、だから自然の姿が残っていると言えます。
そして歩いたトレイルが赤点線です。北に行くとMt. Stokesという1203mのこの一帯で一番の山もありますが、474mのEatwelles Lookoutまでとしました。

 マルボロサウンズに足を踏み入れるきっかけは、パンガコーブリゾートに泊まりたかったからというのが正直な所なのですが、さてとこの周辺の地図を買い求めてみると、その地形の特徴に改めて驚嘆します。一部は「歩き方」にも載っているので、かなり陸と海が交差しているイメージを持っていましたが、それを遙かに超えていました。Drowned Valleys・・溺れ谷というのが日本名です。造山時代があったのが今を去ること約2千万年前、その後氷河ではない通常の雨による浸食によって谷が出来、更に氷河期が終わって海岸線が100m近く上がり、結果として今のような地形になったというのが大雑把な出来方です。
 
 その間何万年、いや何十万年かかっているのでしょうか。浸食が氷河だとフィヨルドになるし、川だとリヤス式海岸ということになります。日本で同じような所はと探してみると、三陸はリヤス式海岸の本家ですが、山が急峻すぎて全然違う。舞鶴や志摩半島はちょっと規模が小さい・・と見つけたのが九州の五島列島と対馬でした。山の優しさ、海の入り具合がかなり似ている気がします。規模はこちらの方が大きいは思いますが。
 そういえば月刊誌「旅」にその昔(2004)奥田英朗氏の連載「港町食堂」に五島列島が登場した時、しっかりと水上タクシーが登場したのを思い出しました。こういう地形だと世の東西(南北?)を問わず、水上交通が欠かせないですね。
 
 で、当日はピクトンの駅から港に移動し、頼んであったウォータータクシーを見つけ、ちょっと買い物してくるからと待たせて町のスーパーで食料、飲料を買い込んでから乗り込みます。港の中は速度制限をしっかりと守っていましたが、外に出ると一気に加速し、気持ちよく進んでいきます。ホエールウォッチングは外洋だったからうねりが凄かったけれど、ここはそんな心配も全くなく、ひたすら青く静かな海を突き進んでいきます。そして大きく左にカーブし、エンデバーインレットを行くと、程なくパンガコーブリゾートが見えてきました。斜面のあちこちにコテージが見え、そして桟橋に到着。快晴の青空の下、あっという間の40分でした。

ピクトンに停泊中のアローウォータータクシー。こっちからだとそこそこ大きく見えますが、お客は6人がいい所の可愛い船です。 ピクトンを後にしつつある時の写真。南の湾に面したのどかな町でした。ウォータータクシーは本当、水面が近いというか、手に取れるもので結構迫力がありました。
あっという間に追い越したブルーブリッジのフェリー。明後日乗るのはもう一つのインターアイランダーです。

マルボロサウンズ

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