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思い出そう―森で生まれた私たち (2016年11月4日)

ピグミーピグミー

■思い出そう―森で生まれた私たち(ジョン・レノン イマジンに乗せて)■
https://youtu.be/XfSiXsv6XDA


あの世を信じない
この世がすべて
足で踏みしめ
見上げれば空

思い出すあの頃
今を生きていた しなやかに

大地を住み分け
それぞれに生きる
生命(イノチ)の定めを
暮らしが告げる

思い出すあの頃
ありのままでいた 日々を

はじめの違和感が消えて
だんだんわかってくる
厳しい自然を生きて
生命(イノチ)の世界に戻れる

持ち物を手放し
生命(イノチ)に混ざる
欲張らず、困らず
季節はめぐる

思い出すあの頃
身軽に移り住む さわやかさ

はじめの違和感が消えて
だんだんわかってくる
厳しい自然を生きて
生命(イノチ)の世界に戻れる


hadzaハッザ

この詩は、ジョン レノンのImagineの歌詞に独自の視点を加えて訳したものです。

うつに悩む人々。いらいらする親たち。大人になりたくない子どもたち。死なせない医療。本物の食がなくなっていく世界。何が原因なのでしょう。

ジョン レノンは次のように語っています。

"Our society is run by insane people for insane objectives. I think we're being run by maniacs for maniacal ends and I think I'm liable to be put away as insane for expressing that. That's what's insane about it." (私たちの社会は正気でない人たちによって、正気でない目的のために運営されている。私たちは偏執狂的な目的を成就するために偏執狂者たちによって動かされており、これを指摘することで私は正気を失った者として排除されることを知っている。社会が正気ではないということはこういうことだ。)

ジョン レノンだけでなくマイケル ジャクソンも語っています。

"so many mean-spirited, evil people are on top of the world and doing well and people love them, no matter how evil they are. " (卑劣で、悪魔のような者たちが世界に君臨してうまくやっていて、ひどく邪悪であろうと人々から好かれているのです。)

彼らは何を言いたかったのでしょうか。

社会が正気かどうか、どうすればわかるのでしょうか。それを知るには、人の本来の暮らしを知ることが早道かもしれません。

アフリカ中部コンゴの森に住むピグミー、タンザニア北部の乾燥地帯に住むハッザ、インドのアンダマン諸島に住み、はるか昔にアフリカから移住した人々ジャラワ、南米パラグアイのアチェ

いずれも、植物の採集と動物の狩猟によって生きてきた人たちです。人類学者たちは、このような生き方をしている人々の実態を知って驚かされました。

ジャラワジャラワ

そこには、ジョン レノンがイマジンで歌ったものとは違う、しかし、正気で生きる者たちによって運営されている社会がありました。

正気な社会に生きる狩猟採集者たちの言葉を聞いてみましょう(わずかに農耕を行うけれど基本的に狩猟採集に生きる人たちを含む)。

森さえしっかりしていれば大丈夫だと語るピグミー森はな、わしらにとって父親でも母親でもあるんだ

人は生きて死ねばそれでよいと語るヤノマミ死ぬときも 生まれてきたときと同じようになにも 特別なことはおきません

野生スイカを飲み水として頼りにするグウィスイカがあれば人は生きていける

カナダに住み狩猟で暮らしていたヘアー・インディアン死ぬつもりになって死ぬのがふつうの死に方だ」

こうした価値観を知っていくと私たちは、実現不可能な嘘の価値観を教え込まれて、偏執狂者たちの思い通りに操作されているのかもしれないとわかってきます。 そして、本来の生き方を知ることで、確実な判断基準を得ることができると私は知りました。

人は、特殊な動物なのではなく、動物として生きることが幸せな当たり前の動物だった。そんな世界が見えてきています。

アチェアチェ


お勧めの本 (★は2016/11/4日時点で新刊で入手可能なもの)
人類学・言語:『ピダハン― 「言語本能」を超える文化と世界観』★
人類学:『人類史のなかの定住革命』★
人類学:『はだかの起原』★
人類学:『森の猟人ピグミー
人類学:『身体の人類学 カラハリ狩猟採集民グウィの日常行動
人類学:『グアヤキ年代記』★
人類学:『イシュマエル―ヒトに、まだ希望はあるか
人類学・子育て:『子どもの文化人類学
人類学・ジュニア:『森に生きる人―アフリカ熱帯雨林とピグミー (自然とともに)』★
人類学:『人間が好き―アマゾン先住民からの伝言
文明論:『逝きし世の面影』★
文明論:『略奪者のロジック』(★Kindle版)
健康:『家畜になった日本人
健康:『自然食の効力
人体:『脳の神話が崩れるとき』★
人体:『自己暗示』★
人体:『顔の本
動物:『動物の死は悲しい!?』★
動物:『動物たちの自然健康法
動物・ジュニア:『サバンナの動物親子に学ぶ
言語:『インディアンは手で話す』★

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「ルビリン」は東山動物園にいたアムールトラの名前です。土手で出会った子猫を迎え入れ、「るびりん」と命名しました。

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