クリオネとオネクリの共演・・・こんな夢シーンを現実に
すべく、クリオネ捕獲用に開発したマシーン:onekurion。
しかし実際にはこの年、クリオネが極端に少なく、本来の
目的を達成する事はなかった。いや、するべきでなかった。
何故なら、骨格を持たない動物にとってごんずい3号は
あまりにも危険すぎるのだ。
先ず、最初のターゲットになったのがウリクラゲ。最強の
防水ゴム:コンドームでプロテクトされたスイッチをONし、
3機のモーターが回転を始めた。手頃サイズのウリ君が
目前にいた為、ノズルを向けると、抵抗するまでもなく
哀れウリ君、『シュポッ』と吸込まれた(一同大爆笑)。
しかし、クラゲは厄介だった。何と捕獲ケース内部から
本体に繋がっている吸水口に貼りついてしまい、その後 海水を吸わなくなってしまったのだ。
吸引能力が極端に低下したので仕方なくウリクラゲが入ったまま一度浮上して本体を流氷上に
上げたのだが、ダイビングを終え浮上するとウリクラゲは消失していた・・・
次のダイビングではクラゲ以外の生物をターゲットにした。運のいい事にウミグモが目前を歩行して
いたのでスイッチON!哀れウミグモ、見事に餌食になってしまったのである。
上の写真はその決定的瞬間の衝撃的画像である。恐らくウミグモ
史上、こんな惨めな想いをしたウミグモは彼だけだろう・・・
左の写真は捕獲ケース内の囚われの身となったウミグモ。
もちろんその後、ウミグモを開放してあげたのは言うまでもない。
しかし、その後 ミジンウキマイマイを吸引した際に事件が発生した。
マイマイも見事に吸引されたのだが、捕獲ケースから出すと、ピクリ
とも動かず、水底に横たわったまま・・・ やつらは死んだフリをすると
いう話も聞いた事があるが、暫く見ていてもあの個体は動かなかった。
どうやら殺ってしまった様だ・・・ という訳で、流氷下の生物にはあまり
にも強力すぎるパワーを持つ ごんずい3号Type4
C2-onekurionは
封印される事になったのであった。
機能面では大成功をおさめたこのマシーン、水没もせずに知床から無事に
生還した(ちょっと予想外ではあったが)。 今度は貴方の住む海に現れる??
かもしれない・・・
左写真は C2-onekurionを持って無邪気に吠えるMr.ごんずい&オネクリ・
エンジェル隊の 1人:鈴ともちゃん。
写真提供:Mr.Hayashi