Yaguの子は2人とも男の子だ。そのせいか、なんとなく「ままごとセット」というものを買いそびれてしまっている。だからうちの兄弟がままごとをして遊んでいるという姿はあまり見たことがなかった。
長男が幼稚園に行くようになり、そこで女の子達のままごとの輪に入ることもあるのか、ままごと遊びというものを覚えたようだ。Yagu自身も小さい頃によく遊んでいたが、女の子達は気が付くとままごとが始まっていておもしろい。
近所の女の子達も、幼稚園の帰り道に気付くと「ほら!お父さん、早く!」などとやっている。うちの長男もいつのまにかお父さんやお兄ちゃんに、次男は赤ちゃんになっていたりする。
そんな子供達の様子を見ていてふと思い出した。確かテレビか何かでやっていて、その時にはピンと来なかったのだが、保育士さんの方か何かにインタビューするような感じだったと思う。「子供達のままごとを見ていると、その家の様子が本当によくわかるんですよね。」というような、そんな事を言っていた。
両親の普段の様子や家庭の雰囲気、口調から口グセ、その他もろもろ...「今日もお兄さんが遊びにきました、といつも言っている子がいて何かと思っていたら、どうやらお母さんが浮気を...」みたいな話もしていたから、たかがままごと、されどままごと、だ。
子供にしてみれば悪気があってやっているわけではないのだが、笑い事では済まされない事態も起こしかねない。子供はとにかく親をよく見ているということだろう。そして気になる我が息子のおままごとはというと...
ママ役の子:「そうだ。このこ(ぽぽちゃん)おさんぽにつれてってあげましょうよ。」
うちの子 :「あぁ、そうだな。さんぽはオレがつれていくから、そのあいだねとけば?」
ママ役の子:「あら、でもあめがふりそうね。あなた、どうする?」
うちの子 :「ベビーカーおしなよ。オレがかさもつからさ。さんぽいこうゼ。」
う〜ん、よぅ見ちょるのぅ...(^^;
そうなのだ。YaguPapaは家事にしても育児にしても、とにかくよく助けてくれる。これで文句なんぞ言おうもんなら、普段オットの非協力的な態度で愚痴っているママ達に袋叩きにされる事はまず間違いない。
よく言えば、夫婦で助け合って何でもこなす姿を見て、実のところは、いっぱいいっぱいになっているYaguをフォローしてまわるスバラシイYaguPapaの姿を見て育っているYaguの息子は、ままごと遊びの中でも実に理解のあるオットやパパを演じている。
こ、これはいかん。このままだら〜りだら〜りと過ごしていたら、そのうちままごとで「おい!たまにはへやのそうじでもしたらどうなんだよ!」などというセリフをいいかねないぞ。子は親をうつす鏡。残酷なまでに真実の姿をうつし出す鏡だ。
◇◆◇
それにしてもママ役の女の子は、どの子も必ず「あなた〜」と愛情たっぷりにパパ役を呼ぶのはなぜだろう?その女の子の母親達の誰に聞いても「やめてよ、もう!そんな呼び方してないって!」と答えているし、彼女達が照れてそう言っているとも思えない。
なのになぜままごとのママ達はみんなそろって「あなた〜」なのか。まったくもって不思議である。そして長男の「〜だゼ」という言葉遣いもまた、YaguPapaのものではない。こちらの「〜だゼ」も「あなた」同様、引き続き調査が必要なようだ。
ままごと界とでもいうべきその独特の世界は、自分達の身近にある現実と、自分達の考える「かわいい女」や「かっこいい男」などの理想像を混ぜ合わせてできた、まさに子供達だけが住むことのできるパラレルワールドなのだろう。
そのせいか、親が混ざるとどこかこっぱずかしいような、妙な感覚を味わえる。
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