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作品名エア −黄泉戸喫−
著者名: 藤下真潮

内容: 22世紀中盤、進行性分化不全症候群(PDMS)という奇妙な病気が流行り始めた。遺伝子に異常がないにも関わらず、体の組織が機能維持できなくなる。PDMS、幼体成熟、発生逆行。やがて人類の遺伝子がきしみ始める。100年前、”遺伝子工学の断絶”が起きる以前、何が行われ、何を発見したのか。そしてなぜプランツを作らねばならなかったのか。すべての謎が明らかになる。

本文: 「エア −黄泉戸喫−」      HTML版 172kB 一挙掲載&注釈付き

     TTZ版 (ポシブル堂書店へリンク)

     第1章「共感能(エンパシー)」       1月17日公開

     第2章「傾触性(シグモナスティ)」     1月28日公開

     第3章「三倍体(トリプロイド)」      3月7日公開

     第4章「還元体(リダクション・ボディ)」  4月26日公開

     ヒロヤスさんからの表紙絵を追加       11月3日公開
 

なかがき1: 今回から暫定的に、章毎の公開を行ってみます。完成していないので途中で前の部分を書き換えたりする事もあると思いますが、その場合も細かく告知したいと思います。おつき合いの程よろしくお願いします。

なかがき2: 第2章を追加。各章の名称を変更。人名で統一するつもりが一章分多くなってしまったので、生物学用語から引っ張って来ました(^^;;。興味のある方は調べてみてください。第2章はいつも以上に専門用語が多くなってしまいました。こんなもんもっと解説してくれないと分からんとか、間違ってるとかの意見は遠慮無く、掲示板に書き込むなり、メールするなりしてください。ご意見お待ちしております。

なかがき3: 第3章を追加。申し訳ないことに第2章よりも専門用語が多くなってしまいました。しかも野郎二人が閉じこもって議論しあうという色気のないうっとうしい場面が続きます。謝ってばかりだけどこの際我慢して読んでやって下さい。(^^;;;;
 理論的な背景の説明が足りないと言う点は重々承知しておりますが、展開のリアリティを優先したためこうなってしまいました。専門家同士の議論なんてこんなもんなんですよ。ホントに。
 それから説明し忘れていましたが”エア”と言う単語は英語ではなくとりあえずドイツ語です(ホントはウェールズ語でもフランス語でも良いのですが)。スペルは”air"。意味は歌曲です。

なかがき4: 第4章(最終章)追加。遂に、ばーさまになった瑠璃登場(^^;。長かった連載もようやく完結。さらに専門用語増えちゃいましたけど、お付き合いしてくださった皆様に感謝。

 

あとがき もしくは今時流行らない自己批判

 執筆期間6ヶ月、ファイルサイズ172KB(html版)、原稿用紙換算390枚のやたらと長くて専門用語のオンパレードの鬱陶しい小説を呼んでいただきまして、ありがとうございます。 

 書いてる最中は夢中であまり気がつかないけど、書き終わって冷静に読みなおしてみると、色々問題あるな〜。文体とか表現はこの際置いといても、反省すべき点が多い。

1) 遺伝子ネタという最先端問題を扱った為、妙な気負いがある。事実を積み重ねてリアリティを出すために専門用語が多くなりすぎた。いいかげんな知識を基にしないのは正しいかもしれないが、ここまでやると書く側の自己満足だけで、読む側は白けるのでは。

2) 広げに広げた大風呂敷を、ラストになって大急ぎで畳んだため説明ばかりが多くなりすぎて肝心のテーマがぼやけた。

 自己批判するくらいなら、なんとかせーというご意見もあるかもしれませんが、なかなか、いかんともしがたいので(^^;勘弁してください。

 張った伏線が解けていない個所もありますが、”イブ・シリーズ”はこれにて幕でございます。続きはありません。短い外伝を予定していますが基本的には別な話となります。

(追記:とか言いながら結局第4部を書くことに(^^;;;;;)

 ”イブ・シリーズ”は3部併せて原稿用紙換算700枚の長編になりました。大学時代、SF研の会誌で連載を未完に終わらせた前科持ちの私がこれだけの量を書きつづけられたのは、ひとえにHPを訪れ、感想をメールや掲示板で送ってくれた皆様、色気の無いHPに達者なCGで華を沿えてくださった皆様のおかげです。

 読んでいただいた全ての人に感謝m(_ _)m

 
あとがき2 (5月31日記)

 時間を置いて読み返してみると、文体や表現力などよりもテーマ設定の粗が目立ち始める。方向性と云うかベクトルが定まっていないような気がする。しかしながら、今更になって大きな変更をするのは、本人の根性もさることながら、今まで読んでくれた人に申し訳がない。
 そういうわけで一つだけキーワードを追加させて頂いた。4章終わり近くの”ワイスマン障壁”という言葉がそれです。このキーワードの追加は、将来私が書き直す際のベクトルの補正データであり、自分に対する宿題でもあります。ですから、このキーワードに対する注釈は残念ながらありません。 
 もし、どうしても気になる方は私にこっそり聞くか(^^;、お調べになってください。”ワイスマン”という人物は、遺伝子工学の初期の権威として非常に有名です。調べるのは、それほど困難ではないと思います。