“レジェンド・オブ・ゾロ” ★☆
THE LEGEND OF ZORRO
(2005年アメリカ映画)

監督:マーティン・キャンベル
脚本:アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー
出演:アントニオ・バンデラス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ルーファス・シーウェル、ニック・チンランド、アドリアン・アロンソ

 

マスク・オブ・ゾロ」の続編。
その「マスク・オブ・ゾロ」を観ていないのが残念なところで、別途観るつもりです。そうしないと筋がよくつかめない。

いうでもなく、原作はマッカレーの「怪傑ゾロ」。この原作私は大好きで繰返し読んだものですが、ついぞこの原作どおりの映画化は観たことがない。
といっても私が観たのは、子供の頃TVドラマでの「怪傑ゾロ」と1974年「アラン・ドロンのゾロ」の2作だけです。ですからこれが3作目。
「アラン・ドロンのゾロ」は映画としてはそれなりに良くできていた作品だと思うのですが、主演のアラン・ドロンが酷かった。まぁ、ライヴァルと言えるような共演者がいないときのアラン・ドロンの大根役者ぶりは定評あるところで、今更なのですが。敵役を演じたスタンリー・ベイカーも好かったのですが、何と言っても良かったのはヒロイン役のオッタヴィア・ピッコロを観れたこと。このオッタヴィア・ピッコロは、1971年「愛すれど哀しく」が素晴らしかった。残念ながら彼女を観たのはその2作だけ。

そのうえで本作品ですが、私が観たかったのはゾロではなく、実はキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。
美人だし元々ダンサーなので動きは良いし、じゃじゃ馬的なアレハンドロ・ベガの妻役エレナにはぴったり。観ていて楽しかったです。
こうした冒険活劇ものは後になるほどアクションシーンはどんどん派手になるもので、制作側の苦労は大変なのでしょうけれど、観る側は一時的に興奮はするもののあぁそうかで終わってしまいがち。
主演のアントニオ・バンデラスは自分自身でもかなりのアクション・シーンを演じたとのことですが、冒険活劇にコメディ要素を入れた作品とのことで、エレナに離婚されたうえフランス男の伯爵にエレナを取られ酔っぱらいの情けない男を演じたのがマイナス部分。私としては春風駘蕩といった原作どおりのドン・ディエゴ・ベガ像を損なって欲しくないなァ。

ヒーローが結婚し子供もできた後のストーリィとしては、愛妻と息子がヒーローに負けず劣らず活躍する分、よくできた活劇ものの続編と思います。
息子ホアキンの聞かない子供ぶり、なかなかのものでした。

2006.07.17

  


   

to 映画note Top     to 最近の映画 Index