“レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語” ★★☆ 監督:ブラッド・シルバーリング |
“不幸のオンパレード”を売りに世界中でベストセラーになった児童作品「世にも不幸なできごと」シリーズの映画化作品とのこと。 長女のヴァイオレット14歳は、並外れた才能で周囲の品々からその時に必要なものを作り出す天才的な発明家。ひらめきを発揮する時には髪をリボンで結ぶという設定はちょっと魅力的。弟のクラウスは本の虫で、読んだ本から得た知識をすべて頭の中に記憶しているという男の子。そして末っ子の女児サニーは、まだちゃんと言葉を話せない年齢だけれど、4本の強力な歯で何でも噛み付いたら離さないという特技の持ち主。 オラフ伯爵を演じるのはジム・キャリー。骨の底から悪辣で狡賢いオラフ伯爵を見事に演じています。この人物、見るからに憎々しいのです。ジム・キャリー会心の悪役演技と言えるのはないでしょうか。 このオラフ伯爵という人物の偽善者ぶり・憎々しさは、ディケンズ「ディヴィッド・コパフィールド」のユライア・ヒープ、「マーティン・チャズルウィット」のペックスニフに勝るとも劣らないのではないでしょうか。 ※最後の方でダスティン・ホフマンが一場面だけ顔を覗かせています。はて何故なのだろう? 2005.10.02 |
→ 原作:“世にも不幸なできごと”