ジーン・ケリーとジュディ・ガーランド4作目の共演作。
「ザッツ・エンターテイメント」等では、ジュディ・ガーランドが黒のソフトにタキシード+網タイツ姿で踊るシーンが有名であるとともに、撮影当時ジュディ・ガーランドの体調がひどく悪かったということでも知られている作品ですが、本作品全編を通して見たのは今回が初めて。
上記のダンス・シーンからはまるで想像できないストーリィだった処も驚きですが、スクリーンでは体調不良などどこにも感じさせない、明るくコミカルな表情も見せるいつものジュディ・ガーランドそのままで、その点も印象に残ります。
ジュディ・ガーランドが演じるのは、両親の農場を継ぎ、その経営に四苦八苦している長女という役柄。そこに都会へ出ていた妹が女優の道を選んだと、ミュージカル一座を連れて帰ってきます。上演できる場所がないという一座に、自分の実家である農場の納屋を提供したという次第。
思わぬ一団が舞い込んで来ててんやわんやの騒動が繰り広げられるのですが、幼い頃女優になった叔母に指導されて歌と踊りに天分のあった主人公が、突然出奔してしまった妹に代わり舞台に出演することになり・・・というストーリィ。
「踊る海賊」に比較すると、如何にもジーン・ケリーらしいミュージカルという風で、ストーリィもミュージカル部分も十分楽しめます。
※なお、ジュディ・ガーランドの上記セクシーな姿は、元々「イースター・パレード」で試みたスタイルだったのですが、結局カットされ、同作品で振付師だった監督のウォルターズが本作で見事に再現したという次第だったそうです。
2013.06.09
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