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1.二葉亭四迷の明治四十一年 2.中年シングル生活 |
●「二葉亭四迷の明治四十一年」● ★★ |
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2003年07月
1997/01/11 |
“くたばってしまえ”の二葉亭四迷に興味を持たれる方というのは少ないのだろうと思いますが、私、昔から好きな方でしたし、興味も感じていましたので、読んだ次第。
なかなかの力作でした。 そうした二葉亭自身への興味もさることながら、当時の文学界そのものが成立過程にまだあったわけで、その頃に登場する作家たちの群像が生き生きと描かれていて、とても面白く読めます。 同時期に、樋口一葉、夏目漱石、石川啄木と登場しているのですが、それぞれの肖像自体も興味深い。 昨年暮れに「漱石とその時代 第四部」を読んだのですが、ちょうど漱石の朝日新聞入社を扱ったもので、この本とたまたま同時期を扱っています。 また、一葉と啄木のことは、井上ひさし「頭痛肩こり樋口一葉」「泣き虫なまいき石川啄木」である程度知っていたことなので、
その点からも面白く読めました。 |
●「中年シングル生活」● ★ |
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1997年04月 2001年08月
2001/10/13 |
結婚してほどなく別れた妻から、「あなたはオトナになるまで再婚なんかしちゃ駄目」「懲役18年よ」と言われたそうです。 しかし、案に相違して懲役は20年の長きに及んでいる。そんな中年男性の独り暮らしを語ったエッセイ集。 阿川佐和子さん、岸本葉子さんという独身女性のエッセイを読み続けた後に、今度は男性をと、本書を読み出しました。 本書はそんなエッセイに、巻末に阿川佐和子さんとの対談付。 |