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5.象が空を 6.檀 7.オリンピア(新潮文庫改題:オリンピア1936 ナチスの森で) 8.貧乏だけど贅沢 9.血の味 10.イルカと墜落 |
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ポーカー・フェース、キャパの十字架、旅の窓、流星ひとつ、銀河を渡る、旅のつばくろ、天路の旅人 |
あなたがいる場所、月の少年、ホーキのララ、波の音が消えるまで、春に散る |
●「テロルの決算」● ★☆ 大宅壮一ノンフィクション賞 |
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1978年 2008年11月
1993/10/03 |
昭和35年、日比谷公会堂における社会党演説会の折、凶刃に倒れた委員長・浅沼稲次郎と、その犯人である当時17歳の大東文化大生・山口二矢(やまぐちおとや)各々の、それまでの軌跡を辿ったノンフィクション。 本書では、事件の時代的背景よりも、2人に人間のアウトローぶりに視点があてられていて、今においても目新しい感覚を覚えます。 単なる事件解説に終わらず、社会の主流から抜け落ちた2人の不幸、2人をそうした立場に追いやった人々の背任に対する告発、という印象が強い。 山口二矢は、自衛官である父親の次男として生まれる。この父・山口晋作こそがこの事件を生んだ、と言って過言ではない。子供に対し、行儀作法のしつけが厳しい反面、心の交流という面を欠いていた。母親の兄・村上氏は、事件の原因を父親の子育て・教育によるところが大きいと、冷静に指摘している。 |
●「深夜特急 第一便 黄金宮殿」● ★★★ 日本冒険小説協会大賞特別賞 |
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1994年03月
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前から読みたいと思っていた「深夜特急」、実際に買って読んだのは随分時間が経ってからでした。
インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合バスを乗り継いで行こうと、沢木さんがふと思いついたのが事の発端。そしてその実行の結果、沢木さん26歳から27歳にかけて約1年間のユーラシア大陸横断旅行をまとめたのが本書です。 1.朝の光(発端)/2.黄金宮殿(香港)/3.賽の踊り(マカオ)/4.メナムから(マレー半島1)/5.娼婦たちと野郎ども(マレー半島2)/6.海の向こうに(シンガポール) |
●「深夜特急 第二便 ペルシャの風」● ★★★ 日本冒険小説協会大賞特別賞 |
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1994年04月
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カルカッタへ、そして仏陀が悟りを開いたといわれるボドガヤーへ。その途中は、何度もの列車旅行。 とにかく、スリルと現実の凄さにどこまでも魅せられる本です。「第一便」の面白さが、そのまま更に加速したと言えるのが、この「第二便」です。 7.神の子らの家(インド1)/8.雨が私を眠らせる(カトマンズからの手紙)/9.死の匂い(インド2)/10.峠を越える(シルクロード1)/11.柘榴と葡萄(シルクロード2)/12.ペルシャの風(シルクロード3) |
●「深夜特急 第三便 飛光よ、飛光よ」● ★★☆ |
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1994年06月
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「第二便」から「第三便」の間には、6年の年月がありました。 本書では、旅の本質を自ら問うような旅となっています。「第三便」を書くまでの年月の経過も、その理由にあるだろうと思います。 13.死者として(トルコ)/14.客人志願(ギリシャ)/15.絹と酒(地中海からの手紙)/16.ローマの休日(南ヨーロッパ1)/17.果ての岬(南ヨーロッパ2)/18.飛光よ、飛光よ(集結) |
●「象が空を」● ★★★ |
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2000年1-3月
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「路上の視野」に続く10年間(1982〜1992)のエッセイを収録。 第1部 夕陽が眼にしみる ※歩く…旅、紀行... 2000年1月文庫化:「夕陽が眼にしみる 象が空を1」(上記第1・3部) |
●「 檀 」● ★★★ |
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2000年08月 1996/02/21 |
檀一雄夫人ヨソ子氏に取材し、あたかもヨソ子氏が記述したかの如く書かれた本。
檀一雄という作家を本人と逆の立場から映し出すという点で、貴重な著作だと思います。漱石に関連した「鏡子夫人の思い出」が同様の書として思い浮かびます。 最後の夫人に対する短い質問で、沢木さんは見事に本書を総括しています。「火宅の人」の桂ヨリ子と実際の夫人を比べる事によって。 |
●「オリンピア ナチスの森で
」● ★★★ |
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2007年07月 2021年06月
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素晴らしいの一言。読み甲斐のある一冊でした。 |
●「貧乏だけど贅沢」● ★ |
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2012年01月 1999/07/24 |
沢木さんのあとがきに、「旅をテーマにしたり、結果として旅の周辺を巡ることになった対談を選んで1冊にまとめたもの」とあります。 対談相手:井上陽水/阿川弘之/此経啓助/高倉健/高田宏/山口文憲/今福龍太/群ようこ/八木啓代/田村光昭 |
●「血の味」● ★★ |
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2003年03月
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「中学三年の冬、私は人を殺した」という文章から始まる、沢木さん初の小説。
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●「イルカと墜落」● ★ |
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2009年11月
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久し振りの沢木著作ですが、題名に「?」、と思ったのは事実。 ブラジル奥地には、まだ「文明」に接したことのないインディオ達が、数多くいるとのこと。そんなインディオ達にとって、我々文明人との接触は、危険極まりないことなのだそうです。文明にも病原菌にも抵抗力がない彼らが我々に接すると、壊滅的な状況に陥ることが多いとか。そんな彼らに保護地区を設定しようと、長年活動しているのが、現地のポスエロ氏。本書は、2度にわたるブラジルでの、ポスエロ氏取材記です。 発端/イルカ記/墜落記/終結 |
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