朝倉かすみ作品のページ No.2



11.少しだけ、おともだち

12.てらさふ

13.遊佐家の四週間

14.乙女の家

15.植物たち

16.たそがれどきに見つけたもの

17.少女奇譚 あたしたちは無敵

18.満潮

19.ぼくは朝日

20.平場の月


肝焼ける、田村はまだか、タイム屋文庫、ロコモーション、ともしびマーケット、深夜零時に鐘が鳴る、感応連鎖、声出していこう、とうへんぼくでばかったれ、幸福な日々があります

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にぎやかな落日

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11.

●「少しだけ、おともだち」● ★☆


少しだけ、おともだち画像

2012年10月
筑摩書房刊

(1500円+税)

2016年11月
ちくま文庫化

2012/11/15

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女性たちの間における微妙な友達関係、距離感をさらっと描いた8篇。

幼稚園での友達同士もあれば、中学の同級生との半生にわたる関係、憧れ関係、バイト仲間の微妙な横並び意識、等々とその関係は様々です。
男同士でも似たようなことはあると思うのですが、小説にするとなれば女子の方がぴたりと嵌る感じ。女子の方が感度鋭敏なんだろうなぁ。
何故かというと、相手との比較において自分を見る、という傾向が男子より女子の方に濃いからではないかと思います。
服装や所持品、お化粧にしても、そんなところがありますよね。

これは格別という篇はとくにありませんけれど、私としては「チェーンウォレット」の意表をつく裏話、地を這うようなユーモア感漂う「C女魂」が面白かったです。

たからばこ/グリーティングカード/生方家の奥さん/チェーンウォレット/ほうぼう/仔猫の目/C女魂/今度、ゆっくり

      

12.

「てらさふ」 ★★


てらさふ画像

2014年02月
文芸春秋刊
(1850円+税)

2016年08月
文春文庫化



2014/03/07



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平凡な少女ながら、いつか自分の才能で世界中を魅了することを夢見る堂上弥子
とてもきれいな子だが、どこかへ行きたいという衝動を心の内に抱える
鈴木笑顔留(にこる)
そんな2人が、小樽はずれのオモタイという田舎の中学校で同級生として出会った時から、少女2人の野望と挑戦の物語が始まります。
要は、お互いに足りないところのある2人が、コンビを組むことによってスーパー少女を作り上げようという計画。
弥子がプランを立て、ニコが演じての作戦は見事に当たり、読書感想文で全国規模の賞を獲り、さらに芥川賞受賞まで狙います。しかし、徐々に弥子とニコの思いには食い違いが生じ・・・・、というストーリィ。

作家でも共同執筆者というケースがあるのですから在り得ない話ではありませんが、それを女子中学生が意図的に、世間や大人、ましてや同級生たちを騙すのも気にせず、となると何とまぁ、と思わざるを得ません。
このストーリィを若い女性の視点で見るとどうなのでしょうか。挑戦と挫折でしょうか。
私の視点からみると、事が大きくなるに連れ、痛ましさを感じてしまうのです。そこまで自分のままであることが嫌なのか、と。同時に、世間や大人は決して弥子が思う程甘くはないのだ、と忠告してやりたくなります。
演じる側として世間に出て行ったニコと、台本を考える側として部屋とネットの中に引き籠るようになった弥子。対照的な道を辿る2人の決裂は必然的だったように思います。
それにしても・・・・懲りないよなぁ。

野心家で強烈な自意識を持った少女の、是非はともかくとして、度外れな挑戦ストーリィ。印象は強烈です。
※なお
「てらさふ」とは、自慢する、見せびらかす、といった意味だそうです。

1.ふたり/2.最初の仕事/3.ふたつめの仕事/4.ふたつめの仕事2/5.あかるいよなか/6.どこか/7.それからのこと

        

13.

「遊佐家の四週間」 ★★


遊佐家の四週間画像

2014年07月
祥伝社刊
(1570円+税)

2017年07月
祥伝社文庫化



2014/08/17



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遊佐家はごく普通の、健全な家庭。
主婦の
羽衣子(ういこ)は元ご近所アイドルで良妻賢母。夫の賢右は元レスリング部のエースで現在は一流企業の営業部長。長女のいずみは父親似で不器量ですが、ごく普通の女子大生。そして長男の正平は父親の運動神経を引き継がず弱々しいながら、母親似のイケメン高校生。
そんな遊佐家に、マンションリフォームという事情から、羽衣子の中学時代からの友人である
須山みえ子が同居することになります。みえ子同居の4週間を描いた遊佐家のストーリィ。

いくら友人とはいえ、他人が家族の間に入り込んでくるというだけで、不穏な雰囲気を感じます。
同居してからのみえ子は、遊佐家の一人一人に親しみ、彼らが家族に打ち明けていなかった内緒事について次々と口を開かせていきます。
一体どんな展開がこの先待ち受けているのか。家族小説でありながら、何ともスリリング。
そして羽衣子とみえ子の間柄自体、そもそも単なる友人関係とは言えません。貧困母子家庭育ちで「どうしようもない美しさ」の持ち主であった羽衣子と、富裕な資産家の娘ながら怪異な容貌という「どうしようもない醜さ」の持ち主であったみえ子には、お互いを補完し合う黙約があったらしい。

やっと“理想の家庭”を築けたと確信したが故にやっとみえ子を迎え入れた羽衣子でしたが、その実態は羽衣子が考える通りのものだったのか。
そもそもどんなに普通の家庭でも、家族一人一人に視点を当てればそれなりの内緒ごとを抱えていて当然の筈。
みえ子という異分子が投げ入れられたことによって、羽衣子が築き上げた筈の理想の家庭という殻が壊れ、各自が自由に息をできるようになったと感じるのは、私だけでしょうか。

本作品は、スリリングさが妙味の家族小説。些細な部分にくすぐるような面白さを幾らでも発見できるところが魅力です。

          

14.

「乙女の家」 ★★☆


乙女の家

2015年02月
新潮社刊
(2000円+税)

2017年09月
新潮文庫化



2015/03/16



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女子高生の若竹若菜、自らを評して八方美人、付和雷同型。そして本当の自分はというと、どんなキャラなのか判らず。そんな若菜の、キャラ探しストーリィ。
その道連れとなるのが、同じ高校の図書委員、文学少女と思ったらそれは現在作っているキャラと語る
高橋鈴子
まずは2人の、自分をこんな人間にしたいという行動から始まる長編ストーリィ。

それだけなら単なる女子高生の青春ストーリィで終わる処なのですが、本作品はその後が凄い。まさに章を追う毎にヒートアップしていく感じなのですから。
何より若菜の家系が凄い。曾祖母の
和子78歳は“ほとんど妻”の元愛人、祖母の洋子58歳は妻になることなく16歳で出産、母親のあゆみ42歳は別居し元妻と、3世代に亘るシングルマザー家。
この曾祖母〜母の性格がそれぞれに異なる故に、3人のやり取り=ガールズトークがとても面白いのです。

若菜とその曾祖母・祖母という主役級の女性たちだけでなく、若菜の弟で中3のの他、周辺人物たちも皆キャラが立っていてすこぶる楽しい。
キャラ作り、恋愛ごっこ等々の恰好づけも構わないのですが、他人の目に左右されず本音で生きてきた人には敵わないよなぁと思わせられる、読み応えたっぷりのガールズ・ストーリィ。
最後には“素の若菜”も飛び出し、青春&成長ストーリィとしても遜色ありません。

奥行き有り、テンポも良く、ユニークさと面白さも過不足なし、読み応えたっぷりの 400頁とお読み得! お薦めです。

1.家出してみよう/2.多忙になってみよう/3.病弱になってみよう/4.告白してみよう/5.遠くをながめてみよう

      

15.
「植物たち ★☆


植物たち

2015年12月
徳間書店刊

(1600円+税)

2019年03月
徳間文庫化


2016/01/03


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出版社の紹介文によると、「人間の不可思議な行動を植物の生態に仮託して描く、アサクラ版・植物誌」とのこと。

人間の風変わりだったり、不合理だったりする行動を植物に当てはめてみたのか。それとも、植物の生態に合わせてストーリィを描いたのだろうか。
どちらが先でどちらが後か、などとつい余計なことを考えながら読んでしまいましたが、各篇ストーリィの内容、趣向は実にバラバラ。
したがって各篇ストーリィを全部ひっくるめて本書をどう考えるかと問われると、正直言って困惑する次第です。

その中で、割りと好きだなぁと感じるのは、繋がりが合ってどこか温かみのある
「どうしたの?」「どうもしない」の2篇。
「いろんなわたし」も母娘の間にある愛情が偲ばれて好感。
一方、
「村娘をひとり」は彼の名作映画「コレクター」を彷彿とさせる内容で、勘弁してほしい、というのが正直な気持ち。

「乙女の花束」は掌編集。
最後の
「趣味は園芸」では、主人公が少しずつステップアップしていく姿に救われる気持ちになります。この篇、好きだなぁ。

にくらしいったらありゃしない/どうしたの?/どうもしない/いろんなわたし/村娘をひとり/乙女の花束/趣味は園芸

          

16.
「たそがれどきに見つけたもの」 ★☆


たそがれどきに見つけたもの

2016年02月
講談社刊

(1500円+税)

2019年10月
講談社文庫



2016/03/11



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“人生のたそがれ”と言ってしまうと言い過ぎのような気がします。
それを言い換え、人生の節目、折り返し地点に至った男女をそれぞれ主人公にして描いた6篇の人生模様。

「たそがれどきに見つけたもの」の主人公は、多田朱実50歳
惰性で続いてきたような人生に、ふと高校時代に好きだった相手の面影を浮かべます。
その日、その夜」は、高橋きむ子54歳、独身、小説家。
ふと身体の不調を感じ、トイレで尻を出した格好で死にたくはないようなぁと思うのですが・・・・。
「末成り」は、内田善子42歳。冴えない前半生のようでしたが、今は職場で“ゼンコ姐さん”と呼ばれて人気者。
本書6篇中、唯一痛快と言える篇です。
「ホール・ニュー・ワールド」は、日下部智子53歳
コンビニバイトで同僚となった朴くん23歳についつい気をそそられ・・・・。
「王子と温泉」は、神崎真苗52歳。ひとりでろくに出かけたことのない専業主婦ですが、ついに温泉へ一人旅。でもそのツアーの中味は・・・・。
「さようなら、妻」は、林田利一郎、唯一の男性主人公。
妻と出会って若い時のことを回想するのですが・・・。

人生の折り返し地点と一口に言っても、人それぞれ。
新たに見つけたものあり、もう取り返せないと知ったものあり。
私自身、本書に登場する主人公たちよりさらに年上で、既にたそがれ時期に足を踏み入れてしまったと言える状況なのですが、まだまだ現在進行中、と考えることもできる気がします。
具体的には、前を見続けるか、後ろを振り返るか、の違い。
前者の典型例が内田善子であり、神崎真苗もその範疇か。
それに対し、高橋きむ子、林田利一郎は後者の範疇でしょう。


たそがれどきに見つけたもの/その日、その夜/末成り/ホール・ニュー・ワールド/王子と温泉/さようなら、妻

                 

17.
「少女奇譚 あたしたちは無敵 


少女奇譚

2016年06月
角川書店刊

(1500円+税)

2019年10月
角川文庫



2016/06/23



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少女たちの身の上に起きた、ちょっとした不思議な出来事を描く短編集、5篇。

「留守番」:いつも妹と2人で留守番をしているウーチカこと卯月がTVの後ろ側で見つけた不思議なものは・・・。
「カワラケ」:女系家族である井垣家の風習に則り<おほーばの家>におこもりした藍玉(らんぎょく)が体験したことは・・・。
「あたしたちは無敵」:工事現場でたまたま同様の不思議な塊をみつけた少女3人(リリア・清香・沙羅)は、そのおかげで超能力を身に着けるのですが、その結果は・・・。
「おもいで」:従姉のりっちゃんセンパイの結婚披露宴出席を明日に控えた花梨は、ボンボン時計の音が鳴り響くたび不思議な経験をするのですが・・・。
「へっちゃらイーナちゃん」:家族4人で摩周湖を訪れた時に主人公は、“へっちゃらイーナちゃん”と名乗る不思議な少女に出会います。その後母親が病死した後、残された父親と姉妹の3人家族は不穏な様子。そんな姉妹に救いの手を差し伸べてくれたのはへっちゃらイーナちゃんだった。その正体は・・・。

うーん、イマイチというのが読後感。
合理的でないから“奇譚”であると言われれば、こうしたストーリィになるのは必然的、やむを得ないものかもしれませんが、釈然としない心持ちです。
それでも表題作「あたしたちは無敵」はそれなりに面白かったです。これであたしたちはヒーロー!と思いきや、あっけない幕切れに。でもちゃんと功績はあったのですから。
「へっちゃらイーナちゃん」は切ないストーリィですが、今なお消えない母親の愛情に救われる思いがします。


留守番/カワラケ/あたしたちは無敵/おもいで/へっちゃらイーナちゃん

           

18.

「満 潮 High Tide 


満潮

2016年12月
光文社刊

(1800円+税)

2019年07月
光文社文庫



2017/01/09



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出版社の紹介文を読んでどうしようかと迷ったのですが、朝倉かすみ作品だから一応読んでみようかと思い、手に取りました。
ところが、冒頭からすぐ、自分には合わないなぁーと叫びたくなる気分。そこからはもう飛ばし読みでした。

自身の人間像を持たず、他人が自分に求めるままの人間であろうとすることで安心感を抱く
眉子
一方、
茶谷友之は自意識過剰の大学生。
眉子と中堅通販会社の2代目社長でありながら貧相な男という印象の真壁直人との結婚披露宴が行われた2008年 6月14日、たまたま友之が配膳係のバイトをしていたことから、2人の人生が出会います。
眉子は、結婚後大物ぶりたい直人の振る舞いに応じることで居場所を見出し、一方の茶谷は自分勝手に眉子と恋愛関係に落ちるという妄想を広げていきます。
眉子の特異な女性像は、時間を自在に前後し、保育園時代にまで遡り、眉子と一時でも関りを持った多数の男女の視点から描かれていくというストーリィ構成。

こうしたストーリィ、私ははっきり言って苦手です。
先行きがなく、混迷ばかり深まっていくというようで。

なお、眉子がしきりと口にするのが
フィリップ・ロスの代表作「さようならコロンバス」
ニューヨークの高級住宅地に住む女子大生と下町の叔父の家に下宿する貧しい青年の恋を描いた小説とか。この作品は40年前、大学生の頃集英社文庫で読んでいますが、記憶にはもう全く残っておらず。


1.そんなに長生きなんかしたくないんだってさ/2.ケレドモ、ボクハ イツデモ キミヲ ワスレマイ/3.いっしょに寝てあげるわ、イエスでもノーでも/4.こだまでしょうか/5.最初から今まで/6.なにが出るかな、なにが出るかな/7.ボクはなにをしたらいい?

              

19.
「ぼくは朝日 ★★


ぼくは朝日

2018年11月
潮出版社

(1500円+税)

2021年03月
潮文庫



2018/12/02



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昭和40年代の北海道小樽市を舞台に、母親が死んで父親・姉・主人公という3人家族の日々を、連作風に描いた懐かしくも、ほのぼのとした温かさを感じさせてくれる家族小説。

主人公の
西村朝日は小学4年、10歳。家族は10歳年上の姉で既に働いている夕日と父親という3人家族。
一応広さ十分な戸建て住宅に住んでいて、カラーテレビも買えた状態にあるが、どこか母親がいないという寂しさは拭えない。

アポロ11号が月面着陸(1969年)した翌年というあの時代、いろいろな困難事があっても、皆がそれぞれ精一杯に生きていた、という気がします。
父親が遭難死して母子家庭となり苦労している
富樫君にしても、それは同様。
朝日は、子供らしく精一杯生き、姉の夕日は20歳という年頃らしく、家のことや弟のことを気遣いつつ、自分だけの苦しさも味わっています。
朝日なりに富樫君の状況を気にしたり、溝口理容室で見かけた女子のことを気に掛けたりしますが、それでも大人の世界にはまだ入れない子供であることも事実。

あの頃は、家族それぞれが今よりももっと近くで顔を向い合せていたという温もりがあったのではないか。
その意味で本作は、原風景的な家族ストーリィ。

読了後は、胸の中がほんの少し温かくなったような気がします。

※私も朝日と年代が近いだけに、TVの「マッハGoGoGo」「サイボーグ009」とか、漫画雑誌の「冒険王」、学習雑誌の「科学」「学習」とかの名前が出てくるたび、懐かしい限りです。


1.富樫くん/2.カズ坊さん/3.あの子/4.くろちゃん/5.ハンス/6.朝日、夕日

                  

20.
「平場の月 ★★☆           山本周五郎賞


平場の月

2018年12月
光文社

(1600円+税)

2021年11月
光文社文庫



2019/01/14



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主人公の青砥健将は、検査を受けに行った地元の病院の売店で、中学の時に同級生だった須藤葉子と再会します。
青砥が中3の時告白し、「いやです」と一言で断られた相手。
偶然の再会から、新たな2人の物語が始まります。

今や50歳過ぎ。お互いに結婚したものの、それぞれの経緯があって今は2人とも独り身、一人暮らし。
お互いの似た状況に同胞感、似た者同士だからお互いに打ち明けられることもあり。
「青砥」「須藤」と呼び捨て合い、一緒に飲みに行く等のステップを経て次第に2人の仲は深まっていきます。しかし・・・。

かつて
エリック・シーガル「ラブ・ストーリィ」という、原作も映画も大ヒットした作品がありました。
同作の2人は若い男女ということもあり、ただ単純に感動して涙するだけで済みましたが、本作の青砥と須藤のような中年男女ともなるとそんな単純では済まされません。

お互いにそれなりの過去あり、家族あり。相手への想いが増していく一方で、意地も、相手の人生への責任もあります。
単純に突っ走れるような恋愛ではいられない。でも、果実が熟していくような濃さ、深さ、そして互いの気持ちの掛け違い等々、複雑さを抱えた恋愛ストーリィをそこに感じます。

須藤、青砥の2人が、それぞれ最後に抱いた想いは如何ばかりだったでしょうか。
それを考えるとまさに、身につまされる思い。
読了後、哀感がいつまでも胸の内を浸しているようです。

1.「夢みたいなことをね。ちょっと」/2.「ちょうどよくしあわせなんだ」/3.「話しておきたい相手として、青砥はもってこいだ」/4.「青砥はさ、なんであたしを『おまえ』って言うの?」/5.「痛恨だなぁ」/6.「日本一気の毒なヤツを見るような目で見るなよ」/7.「それ言っちゃあかんやつ」/8.「青砥、意外としつこいな」/9.「合わせる顔がないんだよ」

           

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