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12.消え失せた密画 13.一杯の珈琲から |
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●「雪の中の三人男」● ★★★ |
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1971年11月
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百万長者のトーブラー氏が、何の気まぐれか貧乏人シュルツェに変装して雪中のグランドホテルに投宿する。広告の懸賞に当選したご褒美という設定。 ホテルの従業員や宿泊客が勝手な損得勘定を繰り広げる中、フリッツ、シュルツェ、ケッセルフート氏(トーブラー家の下男が変装)の間には、お互いの地位・身上を超えた友情が芽生えます。 後半に入ると、さらにトーブラー氏の娘ヒルデガルトまでが家政婦を連れて乗り込み、フリッツとの間にロマンスが芽生えます。 |
●「消え失せた密画」●
★★ |
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1970年02月 2024年04月 2000/08/06 |
コペンハーゲンの競売で競り落とした高価な密画。 そんな折、ベルリンから突如家出してきた肉屋のオスカル・キュルツがふとイレーネに知り合うこととなり、老キュルツはこのスリリングな冒険に巻き込まれ、イレーネと一緒にコペンハーゲンからベルリンまで旅することとなります。 ケストナー作品ですから、スリリングさより、ユーモラスな雰囲気が漂うのは当然のこと。盗賊団の首領が、ピストルで相手を傷つけるのは大嫌いというのですから、血生臭いこととは無縁のストーリィになっています。 老キュルツとルーディ、盗賊団の面々の個性が楽しく、イレーネの可憐さも快い。 |
●「一杯の珈琲から」● ★★★ |
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1975年03月
1991/12/31
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夏の休暇をザルツブルクで過ごそうと、主人公ゲオルクは国境をはさんで目と鼻の先にあるドイツの町にやってきます。それからは、国境を越えてザルツブルクへ往復する毎日。 筋立ては、マリヴォー「愛と偶然との戯れ」に似ています。 コーヒー一杯から始まるロマンス、というストーリィは洒落たもの。ケストナーのユーモア3作品では、最も香り高い作品のように感じられます。 |
●「ケストナーのほらふき男爵」● ★★ |
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1993年02月 2000年01月
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ナチス体制下で、反戦作家ケストナーの著作は焚書にあったりしました。その中でケストナーは、子供に広く知られた話を語
りなおす仕事を始めました。その作品をまとめたのが、本書です。 ほらふき男爵 Munchhausen,1938 |
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