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11.死のサハラを脱出せよ 14.暴虐の奔流を止めろ 15.アトランティスを発見せよ 16.マンハッタンを死守せよ 17.オデッセイの脅威を暴け 18.極東細菌テロを爆砕せよ |
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最初に読んだのは、1985年3月「氷山を狙え」でした。それから矢継ぎ早に「タイタニックを引き揚げろ」等5冊を読みあげ、一気にダーク・ピット・ シリーズの虜となりました。 その後は「スターバック号を奪回せよ」を経て、「ラドラダの秘宝を探せ」から2年毎の定期的な新刊を待ち望んで読むようになりました。 その後の作品では、もはやダーク・ピット、アル・ジョルディーノの超人的活躍は歴然とした事実になっていましたから、どれだけスケールアップした面白さを味わえるか、ということに興味は移っていました。毎回興奮しながら新作に飛びついていた、というのはその頃のことです。 「インカの黄金を追え」では、さすがにもう限界が近づいているなあ、という感じがありました。 シリーズももう13作に及びました。ピット、ジョルディーノ、その他NUMA(国立海中海洋機関)の馴染み深いメンバー(ルディ・ガン、ハイアラム・イェーガー、パールマター)たち、いつまでも一緒にいたい仲間です。本当にいつまで会えることができるのやら。 |
●「古代ローマ船の航跡をたどれ」● ★★ |
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1999/01/02 |
「サハラ」に続いての再読。傑作の後にすぐ読んでいる所為か、ちょっと物足りなさを感じます。 最初に読んだ時も、少し面白みが落ちてきた気がするとメモしています。再読した今回も同感。でも、終盤のテロリストとの銃撃戦はやはり手に汗握る迫力があります。 |
●「死のサハラを脱出せよ」● ★★★ |
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本シリーズ中でも群を抜いた面白さ、と思う作品です。今回は再読。 途切れないストーリィ展開、順を追って膨れ上がっていくスケール、日本冒険小説大賞に恥じない作品です。 |
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映画化 → 「サハラ−死の砂漠を脱出せよ」
●「暴虐の奔流を止めろ」● ★★ |
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1998/12/03 |
前作が末期的様相を見せて終わっていたためか、ダーク・ピットの新作を手にとっても、以前のようにワクワクするという気持ちが盛り上がってきませんでした。 今回は、中国からの不法移民を題材にしつつ、アメリカに謀略を仕掛ける海運王チン・シャンとピットとの対決。 |
●「アトランティスを発見せよ」● ★★
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2001/10/29 |
本シリーズは、常にハラハラドキドキする場面が目白押し、度重なる絶体絶命の危機を、ピット、ジョルディーノらの奇想天外な活躍で切り抜けるという、スリル満点の面白さが魅力です。しかし、本作品ではそんな緊迫感がすっかり抜け落ちたなぁ、というのが印象。長年に渡って本シリーズを読み続けてくると、どんな危機も、過去に同じような場面があったなぁ、ピットらがどうにか切り抜けるのは間違いなし、という安心感が気持ちを覆っています。それに、従来作品と比較して、本書はちょっと大人しい感じがします。その代わり、安定した面白さがあると言えますが、それは冒険小説本来の魅力とは言えないでしょう。 ※なお、冒頭謝辞の中に、G・ハンコックの名前がありました。南極に重要な秘密が隠されているという構想は、彼の「神々の指紋」に書かれていたこと。ですから意外性はあまりなし。 |
●「マンハッタンを死守せよ」●
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2002/12/07 |
16作目まで来たか、と思うと感慨深いものがあります。もう20年近く読み続けてきたことになる。その一方、スーパー・ヒーローものとしてはもう限界とも思います。 前半、ピットが鏡を見つめて自分が年取ったことを感じる部分があります。人気スーパー・ヒーローともなると、年をとってもなかなか引退をさせてもらえない。小説中の人物とはいえ、ご苦労様と、同情を禁じ得ません。 ストーリィは経済界の巨魁が、多くの人々を平然と犠牲にして自分の野望を果たそうとするのを、ピット、ジョルディーノの2人が超人的な活躍でそれを阻むという、いつものパターン。 なお、エピローグのとんでもない展開には絶句。スーパー・ヒーローものとしては噴飯すべきものだと思いますが、う〜ん... |
●「オデッセイの脅威を暴け」●
★☆ |
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2005/06/04 |
“ダーク・ピット”シリーズ第17作目。 よくぞここまで続いたなぁというのが、すべて。ストーリィ中、ピットとアル・ジョルディーノは何度も体力が落ちた、こんな生死を賭けた体力的にもキツイ活躍はもういい加減やってられないと繰返しますし、サンデッカー提督(NUMA長官)も今後のことを匂わせたりします。 前作からまた一歩、終焉に向かって着実に進んでいる、という巻でもあります。 それでも、ピットとジョルディーノは2人ならではの活躍を相変わらずしますし、本作品での陰謀はこれまでにもない巨大なスケールのものとなっています。 しかし、陰謀のスケールが大き過ぎて実感が伴わないうえに、2人がどんな超人的活躍を示しても2人にとってはもはや日常茶飯事としか思えなくなっている。まぁ、これはもう仕方ないことでしょう。 本巻の陰謀は、中米に巨大なトンネルを掘り、南赤道海流を太平洋に流してしまい、メキシコ湾流の水温を下げてヨーロッパ全体をシベリア北部並みの気候に変えてしまおうというもの。 前巻「マンハッタンを死守せよ」の最後に初めて存在を現したピットの息子ダーク、娘サマーもNUMAの一員として登場しますが、相応の活躍をするかと思えばそうでもなく、中途半端な脇役という印象です。 そしてお馴染みの、今回明らかにされる歴史上の新事実は、トロイア戦争後のオデッセウスの航跡。都市国家トロイは英国ケンブリッジにあり、オデッセウスはケルト人だった、等々。 (以下は結末ネタバレ) ※なお、息子ダーク・カッスラーとの共著となる本シリーズの最新作“Black Wind”が2004年米国で発表されており、まだまだ本シリーズは終わらないようです。 |
●「極東細菌テロを爆砕せよ」●
☆ |
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2006/12/31
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“ダーク・ピット”シリーズ第18作目。 太平洋戦争末期、日本が米国本土を直接攻撃しようと潜水艦で運んだ細菌兵器。作戦実行する前に米軍艦船に沈没させられたその船体から細菌兵器を回収し、より強力な細菌爆弾を作り上げミサイルで米国を攻撃、米国内が恐慌に陥っている隙に韓国に武力侵攻しようと計画を巡らしているのが北朝鮮、というストーリィ。 その凶悪な計画の指揮者は、元々北朝鮮の工作員で現在は韓国内で成功した企業帝国を率いるカン・テジョン。 北朝鮮が悪役になったのは時節柄当然かもしれませんが、そこまで認知されたのか、という気がしないでもない。 肝腎のそのストーリィ、率直に言って面白くないのです。 もうこの辺りで本シリーズの読書も止める潮時かな、と思った次第。 |
●「コロンブスの呪縛を解け」● ★ |
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2000/06/12 |
これまでの“ダーク・ピット”シリーズとは別に、“NUMAファイル”と名づけられた新シリーズの第一作。 しかしなぁ、というのが正直なところ。 |