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蔵王と山形市周辺の温泉 byやませみ
【山形市の周辺2】

 

■黒沢温泉「松栄館」

  山形県山形市黒沢547-1 TEL/023-688-3422 随時 500円
  http://www.shoeikan.co.jp/

<掲示> 浴室前に分析表
  組合源泉第2号源泉 (月の湯旅館と同じ)

蔵王と上山に挟まれて知名度はいまいちの黒沢温泉。温泉ができたのはS47年で比較的新しく、住宅と果樹園のなかに大小数件の旅館が散在する光景はのどかな雰囲気です。どこが良いかわからないので、まずは気安そうな松栄館さんに入ってみました。

浴場は男女の内湯のみで、小振りなピンクタイルの浴室に2.7x1.4mの石縁タイル浴槽がシンプルに据えられています。石積みの湯口から42℃くらいの湯がちょろちょろの投入。槽内には一対の吸引・注入があり41℃に調整。無色透明な湯はよく見ると褐色の湯花がたくさん舞っています。除鉄槽からこぼれてきたものでしょう。

濃いボウ硝が微塩味の薬っぽい苦みと感じられます。特徴がつかみにくい芒硝泉も、これだけ高濃度で純粋だと存在感が明瞭です。微つるすべ(1)をともなう弾力あるキシキシ感で良い肌さわり。浴後はしっとりと温まりなかなかの佳品です。ここはもっと注目されてよい温泉地だろうと思います。(2003.10.21)


かわいい風呂に良い湯です



■黒沢温泉「月の湯旅館」

  山形県山形市黒沢547-67 TEL/023-688-6571 10-16時 300円
  http://www.tsukinoyu.jp/

<掲示> 浴室入口に分析表
  組合源泉第2号源泉 H10.11
  NaSO4 43.8℃* pH=7.8 湧出量記なし 総計=4674
  Na=1397(91.9) K=14.0 Mg=18.5 Ca=67.6 Li=0.8 Fe(II)=0.4
  F=1.0 Cl=326.6(14.2) SO4=2328(74.7) HCO3=431.7(10.9) CO3=2.1 など
  H2SiO3=42.1 HBO2=30.3 CO2=11.5 mg/kg (mval%)
   *)旅館組合HPには46.8℃とあるので書き間違えたかもしれない

松栄館の湯がずいぶん印象良かったので、帰りにもう一軒寄ってみました。ゆあみ観音の建つ源泉地の近くにある、木造白塗りの大きめの旅館で目立ちます。日帰りにも積極的で入りやすい雰囲気。休憩つきだと+500円。浴後にはかなりご高齢の大女将がお茶を煎れてくれました。

浴場はちょっと広めの男女内湯のみ。花模様の飾りタイルがかわいいです。3.3x2mの浴槽に石組み湯口から43℃の湯が80 L/minほども大量に投入で熱め42℃。反対隅の湯面パイプへ排水されており、あまりに投入量が多いので循環では?と疑ってしまいますが、窓外をのぞくと汲み上げポンプがあるだけなので、やっぱり掛け流しのようです。

無色に澄んだ湯は除鉄で使用されているようです。やや湯温が熱めのせいか、薬っぽい匂いは松栄館より強く感じます。浸かりはじめは中つるすべ感(3)のみで、だんだんと皮膚のきしきし弾力感が増してきて、さながら讃岐うどんをなぜるような「コシのある」感触になっていきます。じつに上品で濃厚な浴感がすばらしいです。

とかく没個性でわかりにくいといわれる芒硝泉ですが、ここに浸かるとその認識が新たになるでしょう。お薦めの一湯。(2003.10.22)


庶民的な旅館でした

浴感の濃厚な湯です



■龍王温泉「龍王温泉荘」

  山形県上山市金瓶 TEL/023-672-4987 1・3水休 8-19時 300円

<掲示> 浴室前に分析表
  龍王源泉 S36.03
  単純温泉(Na-HCO3) 40.5℃* pH=7.9 296 L/min 掘削自噴 総計=256.5
  Na=41.27(76.6) K=4.9 Mg=0.77 Ca=5.05 Al=0.94 など
  Cl=8.57 SO4=31.84(28.3) HCO3=37.66(61.4) 
  H2SiO3=61.25 HBO2=8.08 CO2=6.0 H2S=0.085 mg/kg (mval%)
  *)現状は35〜37℃くらいとのこと

上山市の北端、国道13号から県道51を上山温泉方面に分岐し、すぐ先の信号を北に入ると道路脇に案内板が出ています。道路からは何も見えないので不安になりますが、横道を少し入ると林に囲まれた建物がちゃんとあります。

かなり古びた外観は廃業が近いかなと感じさせる雰囲気。玄関横の居室にお爺さんが一人控えています。いちおう旅館なので宿泊もできますが、夜間はボイラーを止めるので入浴はできないそう。周辺の住人の銭湯替わりになっているようです。

浴場は男女の内湯のみ。左側男湯はタイル貼り小浴室に源泉槽と加熱槽が並んでいます。加熱槽は1.5 x 1.2mで湯口 から42℃の湯が少量投入。源泉槽は1.5x1.0mの小浴槽に37℃の源泉を80 L/minも大量に掛け流すので、洗い場はまったくの洪水状態。

無色に澄んだ湯で、わずかに金気臭を感じるほかには臭味や浴感に特徴はなく、いくぶん柔らかい感触があるので真湯とは違うなとわかる程度。蔵王の攻撃的な湯の後だと優しくほっとした気分になり、思わず「ふぅ〜〜」と嘆息しつつ長湯してしまいました。浴後は爽やかで意外にほかほかして満足。

右側女湯のほうが浴室はいくぶん広いが、こちらは加熱湯の大きめ浴槽があるだけです。(2003.10.21)


左の源泉ぬる湯が洪水状態


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