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十勝〜釧路の温泉 byやませみ




【第6回】 【屈斜路湖の温泉】

 

■屈斜路温泉「屈斜路プリンスホテル」

  弟子屈町屈斜路温泉 TEL/01548-4-2111 13-24 1000円(ランチ付2000円)
  http://www.princehotels.co.jp/kussharo/

<掲示> 脱衣所に分析表
  屈斜路湖温泉 H09.11
  Na・Ca−SO4・Cl 47.3℃ pH=6.3 330 L/min 動力
  ER=7.094  TSM=7.469 総計=7.873 g/kg
  Na=1609(62.0) K=132.7 Mg=112.2 Ca=601.4(26.6) NH4=0.9 Mn=0.8 Fe(II)=5.3 Zn=0.3
  Cl=1672(42.5) SO4=2444(45.9) HCO3=783.1(11.6) CO3=0.1
  H2SiO3=46.5 HBO2=51.7 HAsO3=8.4 CO2=404.4 mg/kg (mval%)

屈斜路湖の西岸にあるプリンスホテルで東館の新設に合わせて1000m掘削し湧出した源泉です。ランチバイキング付きのセットがお得で、メニューが豊富なのでずいぶん食べ過ぎてしまいました。帰り際にはラウンジに行列が並んでいて何事かと思えば、ケーキ食べ放題が大人気なのだそう。

浴場は東館の3Fにありますが、塀に囲われていて湖畔の展望はゼロなので期待される向きにはがっかりでしょう。内湯は3x3mのシンプルなタイル浴槽で、槽内に注入と吸引、湯面の排水口に落とされる半循環仕様。大きな露天は12x4mの大型タイル浴槽で、槽内に注入が3口あり側溝へ排水されています。注入湯はいずれも42℃に調整されており、ややなまり気味に感じられます。

黄緑褐色の濁り湯(20cm)で、淡い金気とレタス様の粉っぽい匂い、弱塩味に芒硝の苦薬味が濃くてなかなか個性的な臭味。ぎしぎしと皮膚に指がはりつくような浴感で、それでいてふっくらもったりした弾力もある存在感。源泉のスペックはしっかり発揮されているように思えますが、もう少し鮮度がほしいところです。(2004.06.13)


シンプルな内湯

濃厚な芒硝味の濁り湯



■池の湯「まつや旅館」

  弟子屈町屈斜路池の湯 TEL/01548-4-2250 13-21 500円 冬期休業
  http://www.bell.ne.jp/ryokufu/matuya.html

<掲示> 浴室前廊下に古い分析表
  源泉名記なし S35.06
  重曹泉 45℃ pH=6.5 湧出量記なし
  ER=1.080 TSM=1.330 総計=1.432 g/kg
  Na=242(67.5) K=13.6 Mg=28.9 Ca=35.0 Fe(II)=7.8
  Cl=106.5 SO4=195.4(25.6) HCO3=536.8(55.3)
  H2SiO3=148.8 HBO2=11.2 CO2=101.2 H2S=0.85 mg/kg (mval%)

池の湯露天のすぐそばにある小旅館で、このあたりには珍しく和風の佇まい。最近の改装なのかこざっぱりした外観に仕上がっています。森と湖岸にはさまれた静かな環境なのでゆっくり過ごせそうです。

内湯は総木造の浴舎で、中央に掘り下げの2m角くらいの浴槽があり柵で男女に仕切られています。1mほどもある深い底は細かい砂利で、全体からじわじわと湧出しているようです。足下は38℃くらいで湯温がやや低いので、別のパイプから掘削泉の45℃の湯を少し足して調整しています。仕切の下に側溝がありかなりの量が出ているのが見えます。無色に澄みきった湯は、微かな金気とほろ苦い薬味、淡白な浴感ですが芒硝重曹らしい爽やかな温もり感があって好きなタイプです。

露天風呂は男性側にあり、池のような径4mほどの浴槽に湯川状に熱い湯が大量に流れ込んでいます。これは掘削泉のお湯でしょうか、内湯よりもやや柔らかい感触のように思えましたが、いささか熱すぎたのでよくわかりません。
(2004.06.13)


かわいい外観の小旅館

足下湧出の内湯はぬるめ

池のような露天は熱い
 



■仁伏温泉「民宿にぶしの里」

  弟子屈町サワンチサップ6-4 TEL/01548-3-2294 15-20 400円
   http://www1.ocn.ne.jp/~kussie/

<掲示> 脱衣所に分析表
  源泉名記なし H03.12 弟子屈町字チワンサップ6-4
  単純温泉 46.5℃ pH=7.9 100 L/min 動力
  ER=0.646 総計=0.809
  Na=175.5(91.5) K=5.9 Mg=2.8 Ca=6.7
  Cl=106.3(37.0) SO4=49.3 HCO3=242.5(48.9) CO3=1.5 F=1.1
  H2SiO3=201.7 HBO2=9.1 CO2=5.5 mg/kg (mval%)

仁伏温泉は湖岸の林間に数件の宿がまばらに散在する静かな温泉です。にぶしの里はその真ん中へんにある民宿で、大きなロッジふうの総木造の立派な建物です。清潔で広い部屋も居心地のよいものでしたが、食事がずいぶんと豪華で、道東の産物をたっぷり使ったおいしい料理がどっさり出て大満足。食堂から見える湖岸の夕映えもすばらしい光景で感動しました。

浴場は清潔な内湯のみです。3x1.5mほどのタイル浴槽に清澄な湯が溢れて41℃。湯口からはあまり出ていませんが、湯口の下のタイルが割れていて20 L/minほど漏れ出し槽内注入のようになっていました。このほうが静かで私は好きです。

湯はまったくの無色澄明で淡白なものです。とくに臭味はなく弱いきしきし感がある柔らかい湯。浴後の温もり感がとても大きいのは湯が新鮮なせいでしょうか。
(2004.6.13泊)


とっても立派な木造ロッジふう

特徴薄いが新鮮な湯です



■川湯温泉「KKRかわゆ」

  弟子屈町川湯温泉 TEL/01548-3-2643 12-21 400円
   http://www9.ocn.ne.jp/~kawayu/

<掲示> 脱衣所に分析表
  8番地・10番地泉の混合 H14.08
  酸性・Fe(II)・CO2・S−Na−SO4(H2S型) 44.3℃ pH=1.8 湧出量記なし
  ER=2.683 TSM=3.144 総計=4.544 g/kg
  Na=267.5(25.5) K=30.2 Mg=52.4 Ca=108.9 NH4=1.2
  H=16.0(34.8) Al=51.8 Fe(II)=39.7 Fe(III)=0.5 Mn=7.6 Zn=0.8
  Cl=545.4(33.8) HSO4=606.0(13.7) SO4=1135(51.9) F=5.4
  H2SiO3=232.2 HBO2=17.9 HAsO2=1.0 H2SO4=22.6 H3PO4=2.3
  CO2=1395 H2S=4.5 mg/kg (mval%)

湯川沿いにホテルが密集するなかにある公共の宿です。立派な外観にちょっと気後れしますが、立ち寄りも気安く受け入れています。

内湯は湯川にせり出すように建つ浴舎で、4m角のセラミックタイル浴槽だけのシンプルなもの。湯口から47℃の熱めの湯が30 L/min投入の掛け流しで42℃ほど。浴室の換気が不良なので湯の香と湿気でまいりそうです。

露天は柵に囲われて狭い空間です。1.3m角の木枠つきセラミックタイル浴槽。湯口から47℃の15 L/min投入で41℃。白いヒジキ状の湯花がたくさん舞うささ濁り。

淡く緑がかった澄んだ湯の外観は淡白そうですが濃厚な酸性泉です。渋酸っぱい収斂味が強く、はじめはヌルリと溶けるような感触、やがてギシギシと肌が硬くなりピリピリ滲みてきます。攻撃的な浴感にたちまち降参ですが、一皮むける浴後の爽快さにとても惹かれてしまいます。
(2004.6.13)


見た目は淡白そうな湯ですが

露天は小湯花が多い


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