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十勝〜釧路の温泉 byやませみ




【第7回】 【釧路湿原の温泉】

 

■オーロラファームビレッジ

  標茶町栄219-1 TEL/01548-8-4588 3火水休 10-21 500円
  http://www.netbeet.ne.jp/~aurora/

<掲示> 内湯入口に分析表
  オーロラファーム H09.04 標茶町栄219-7
  アルカリ性単純温泉 47.1℃ pH=9.2 350 L/min 自噴
  ER=0.341 TSM=総計=0.373 g/kg
  Na=68.5(97.4) K=1.0 Mg=0.2 Ca=0.5
  Cl=12.4 SO4=7.2 HCO3=19.6 CO3=60.9(63.6) F=1.7 OH=0.3 BO2=7.7 HS=0.3
  H2SiO3=190.3 mg/kg (mval%)

茫漠とした丘陵地にある会員制自然体験村の温泉です。林道をがたごと進んで2kmばかり、尾根の分岐で迷いますが右手に下りる道が正解です。この道は春の雪解けシーズンには泥濘になるので、道道から歩いてもらうことになるそうです。

自然体験村はメインハウスのまわりに大小のコテージが散在しています。こんな辺鄙な場所で経営が成り立つのかと思いますが、何の制約もなく野山で好きなように遊べるのは都会人にとっては最高の贅沢なのかもしれません。夏休みなどは満室になってずいぶん賑わうそうです。

温泉は300mほど沢沿いに下ったところ。周りは森と空があるだけの大空間のなかに、共同湯ふうの2つの木造浴舎がぽつねんと佇んでいます。秘湯ファンの琴線に触れる光景ですな。(^.^) 一方の湯小屋には男女別の岩風呂があり、女性側に露天風呂がついています。岩風呂は1.5x2.5mの石埋めコンクリ製の手作りで、パイプ湯口から44℃の湯が30 L/minほど注がれています。

黄褐色に澄んだ淡色のモール泉で、ほんのりとウーロン茶様のモール臭とイオウ臭が香ります。やや強いつるすべ感(4)と弱い泡付きがあり、滑らかな浴感がとても心地よいです。泉源がすぐ近いので湯の鮮度が高く、希薄な泉質のわりには充実の温もり感。

家族湯として使える一方の湯小屋は脱衣が男女別ですが3x2mの深め木製浴槽が1つ。湯口から44℃で30 L/minの投入と、打たせ状に10 L/minの投入でぬるめ40℃。壁がなくて屋根も開けているのでほとんど露天。たっぷり陽がさして湯色がとても美しく映えています。道東の初夏のそよ風もごちそうでありました。(2004.6.14)


原野にぽつんと建つ湯小屋

淡いモール泉がたっぷり



■鶴居村温泉「ホテルTAITO」

  鶴居村鶴居西1丁目 TEL/0154-64-3111 無休 11-22 500円
  http://www5.ocn.ne.jp/〜taito/

<掲示> 簡易掲示のみ
  鶴居村温泉
  Na-Cl・HCO3(低張性高温泉) pH=9.19 420 L/min

鶴居村に最近できた3番目の温泉です。とてもお洒落な外観にたじろぎましたが、地元の浴客もたくさん来ていてアットホームな雰囲気です。部屋の空きがあったので泊まってみました。洋室ツインはやや狭めですがたいへん清潔で使い勝手がよく、レストランの食事も野菜を多く使った丁寧な作りで満足でした。

内湯は4m三角の深めタイル浴槽で、中央の湯口から46℃の60 L/min投入の41℃前後。角の湯面排水口で掛け流しです。紅茶色の美しいモール泉で、赤みの強いのが目立ちます。弱い塩味とかすかな渋み味、泥炭ふうのモール臭に淡いイオウ臭が香ばしい匂い。やや強いつるすべ(4)に細かい気泡がたくさん付くので素晴らしく滑らかな浴感です。完璧に掃除された清潔さが印象的でしたが、やや湯気抜き不良で蒸し加減なのが少々残念です。

露天は3x4mの岩組で、湯口から46℃の40 L/min投入の41℃。こちらも湯面排水口で掛け流しです。内湯は湯面近くから静かに注いでいるのに対して、こちらは高くから落としているので気泡は付きません。そのぶんモール臭は強く感じるように思われます。ちょっとした湯使いでずいぶん印象が変わるものです。分析表をきちんと掲示してあれば100点をさしあげたいところです。
(2004.06.14泊)


美しい紅茶色のモール泉
 


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