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十勝〜釧路の温泉 byやませみ




【第3回】 【然別・糠平の温泉】

 

■然別湖畔温泉「ホテル福原」

  鹿追町 TEL/01566-7-2301 立ち寄り不可
  http://www2.ocn.ne.jp/〜fukuhara/

<掲示> 脱衣所に分析表
  福原2号 H16.01
  Na−Cl・HCO3 74.9℃ pH=7.2 82 L/min・自噴
  ER=2.705 TSM=3.174 総計=3.294 g/kg
  Na=797.5(83.5) K=65.7 Mg=21.9 Ca=48.2 Mn=0.4 Fe(II)=1.4
  Cl=1107(73.5) SO4=18.4 HCO3=661.7(25.5) CO3=0.8
  F=0.2 HS=0.2 HPO4=0.4
  H2SiO3=238.6 HBO2=194.4 CO2=120.0 H2S=0.2 mg/kg (mval%)

然別湖は長径4kmほどのカルデラ湖で、摩周湖をぐっとミニサイズにしたような風景。温泉付近以外には観光施設がなく交通量も少ないので、静かな環境が保たれています。ちょっとバブリーな大型のホテルで、館内にはたくさん絵画が飾られていてにわか美術ファン気分。客室は広くて料理もよく出来ており不満はないですが、やや没個性で印象の薄さは否めません。

浴場は多彩な構成で、内湯に大浴槽とジャグジーや滝湯、露天に岩風呂。大ホテルにしては温泉がわりとまともに使われているように思えます。。大浴槽は3x9mの横長浅めで、湯口から高温の源泉が5L/minほどに絞って投入されています。いちおう掛け流しではありますが、ほとんど溜湯にちかい状態なので浴槽端ではやや鈍り気味。やはり超高温の源泉をそのまま掛け流しで使うのは、いささか無理があるかな〜

わずか黄緑がかった澄明な湯で、湯口では高温泉らしい明瞭な焼石臭と微焦げイオウ臭。けっこう濃いめの重曹味にほどよい塩味がつくこぶ茶ふうで旨く、ぜひ飲泉所がほしいところ。明瞭な特徴はないけれど肌馴染みがよく、ぼってりと分厚い浴感でよく発汗します。
(2004.6.11泊)


客室から見た然別湖
 



■然別湖畔温泉「ホテル風水」

  鹿追町 TEL/01566-7-2211 12-17 1000円
  http://www.tokeidai.co.jp/spafusui/

<掲示> 脱衣所に簡易掲示のみ
  Na−Cl・HCO3 55℃ pH=6.0 150 L/min・動力

福原に泊まるとホテル風水と山田温泉の無料入浴券をもらえます。利用時間は宿泊日の13〜22時。さっそくホテル風水に向かうと、玄関まわりには黒服のイケメンさん達が立ってニコニコと応対。冬季の氷上露天風呂で有名なせいか、こちらはけっこう利用客も多くて賑わっています。

浴場は意外にシンプルな構成で、内湯に大浴槽と寝湯・気泡湯、湖を望む露天岩風呂。大浴槽は4x6mの深め。灰緑色の強い濁り湯(10cm)が41℃前後の適温で満ちています。湯口2カ所は停止していますが、槽内注入なのか溢流も多い掛け流しになっています。

露天は2x4mの木枠つき岩風呂で東屋ふうの屋根つき。湖岸の涼風が心地よいです。湖の眺望が開けていますが、眼下は遊覧船乗り場なので仁王立ちすると丸見えにご注意。岩組み湯口から湯滝状に50℃で20 L/minの投入で、湯面排水口への掛け流し。ぬるめ38℃。緑灰色の中濁り湯(30cm)はヒスイ色で美しく、内湯よりは鮮度がだいぶ高く感じます。新鮮な金気の貝汁臭、爽やかな炭酸臭、微かなアブラ臭などけっこう複雑な香り。苦味のきいた胃腸薬のような味で、きしきしがよく馴染む肌触りは土類重曹泉っぽい、秘湯の菅野温泉と同系ではないかと思う。
(2004.6.11)


湖水一望の露天風呂

なかなか存在感のある湯です



■山田温泉(ホテル福原別館)

  鹿追町 0120-17-2980・ホテル福原 随時 525円 6〜10月中旬の営業

<掲示> 脱衣所に別表のみ
  然別山田温泉・3号井 S50.08
  単純温泉 43.5℃ pH=7.1 110 L/min 30m・自然湧出
  ER=0.379 g/kg

然別湖から糠平へ抜ける快適な樹林ロードの途中に、山田温泉の1軒宿がぽつんと建つ。周囲はまったくの原生林で野鳥のコーラスが賑やか、上空には大きなワシがゆったり旋回していました。この温泉は一時廃絶しかけたところ、いまの旦那さんが引き継いでしっかり存続しています。表からの外観は新しく見えますが、内部は昔の湯治宿のままで使われており、かなり鄙びた雰囲気。

浴場は裏手にちょっと下ったけっこう大きな湯小屋で、こちらも相当な年代もの。そばの池端に源泉小屋があり、パイプで直に配湯されているのがよく見えます。窓の多い明るい浴室に、古びた味わいのあるタイル浴槽が2槽。大は2x4mに60 L/min、小は1.5x2mに30 L/minの投入で、いずれも41℃前後の掛け流し。無色澄明で淡い金気のみ感じる無味の湯ですが、柔らかみがあって新鮮な湯は気持ちよいです。
(2004.6.12)


浴場と源泉小屋(手前)

新鮮湯が大量に投入されています

女湯はちょっと狭め
 


■糠平温泉「ぬかびら温泉ホテル」

  上士幌町 TEL/01564-4-2001 9-21 500円
  http://www10.ocn.ne.jp/〜nukabira/

<掲示> 脱衣所に分析表
  源泉名記なし H13.09 糠平南区35-2
  Na−Cl・HCO3 53.2℃ pH=7.3 湧出量記なし
  ER=0.876 TSM=1.084 総計=1.111 g/kg
  Na=237.8(80.7) K=10.8 Mg=1.2 Ca=40.8(15.9) Fe(II)=0.1 Cu=0.7
  Cl=243.7(51.3) SO4=67.3 HCO3=305.4(37.4) CO3=0.5 F=1.8
  H2SiO3=128.1 HBO2=45.4 CO2=27.1 mg/kg (mval%)

スキー場の温泉としてけっこう有名ですが、シーズンオフの今頃は人影もなくひっそり静か。すっきりした外観の小旅館が散在しており、健康的な温泉地とみえました。案内パンフによれば宿はどこも自家源泉で、500円で入浴可だそうです。

男湯はけっこう広く、浴室の半ばに仕切りの跡があるので、以前は男女に分けられていたのでしょう。女湯は別に新造された浴室があります。六角形のタイル浴槽は径3mほどの深め、2槽それぞれに湯口から熱い源泉が絞り気味に掛け流されています。片方の湯口は流木をアレンジしたもので、ちょっとした遊び心が楽しいです。無色澄明な湯はほぼ無味で微妙な温泉臭、とくに個性はないですが柔らかさのある浴感です。(2004.06.12)


清澄な湯がゆるやかに掛け流し
 


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