■神恵内村温泉「リフレッシュプラザ・温泉998」
神恵内村字大川116-1 TEL/0135-76-5100 月休 11-21時 500円
皮膚疾患と身障者用の温泉療養浴室もある(料金内で予約制・当日でも可)
みしゅらんレポート(2000.8)はこちら
<掲示> 脱衣所に別表 休憩所に分析表掲示
神恵内村4号井(H3.3) 神恵内村字大川38-1
Na−Cl強塩泉 59.4℃ pH=6.8 230L/min 998m・自噴 蒸発残留物=- 総計=50.75g/kg
Na=17202(92.5 mval%) K=486.8 Ca=492.3 Mg=286.4 Fe(II)=1.0
Cl=26098(88.5) HCO3=4146(8.2) CO3=2.0 SO4=1294
Br=86.7 I=2.2 HBO2=347.2 HAsO2=10.3 CO2=291.3
日本有数の成分量で温泉ファンの間ではつとに高名な温泉。やっと訪問できてとてもうれしい。
大きなホテルみたいのがドド〜ンと建っていてびっくりするが、温泉はこの隣の村の公民館か図書館みたいなコンクリの建物で、外観にこだわらないあたりが北海道らしいなと変に納得。内湯浴室はとても広いが、大半は真湯の気泡湯と寝湯などが占めるセンター系仕様。廊下を進んだ先に中サイズの露天風呂もある。
内湯は5x2mほどの貯水槽みたいな格好で深め。大きな湯口から沈殿槽を経て30 L/minの源泉が注がれる掛け流し。露天は3x4mでかなり浅い。岩組みから20
L/minの掛け流し。いずれも湯口温度は44℃くらいしかないが、どうやって調整しているのかは聞き忘れた。
やや緑がかった赤褐色の濁り湯(10cm)。パンフの写真では濃縮レモン果汁みたいな鮮やかな緑黄色になっているが、最近変わってきたようだ。源泉の変化か湯使いによるものかは不明。また、過去には沈殿も多くあったそうだが、きれいに浚われている。濃い外観で予想するような匂いはほとんどなく、新鮮な鉄臭と臭素臭らしいのをわずかに感じるだけであっさりとしている。口に含むとさすがに海水を煮詰めたような強烈な鹹味で、ちびっと舐める程度がやっとであるが、慣れてくると濃い重曹のダシ味や石膏系の甘味なども充分にあり、炭酸の刺激もちょっぴり残っていて意外と旨味のある湯だなと思うようになってくる。
食塩=41.3g/kg、重曹=5.6g/kgという計算になり、美味しい漬け物ができそうな感じである。浴感はさぞや重厚なものと思いきや、これも意外なことに、濃い重曹泉のような明瞭なつるすべ(3)をともなうサラサラしたもの。浴後のべたつきもほとんどなくサッパリ爽快。漬かるほどにいろんな成分の特性が次第に現れてきて楽しい湯であった。
建物の外には湯ノ花採取用の大きい湯畑がある。炭酸カルシウムらしいベージュ色の析出が堆積しているが、湯の色はとても濃い青緑色をしている。沈殿を除くとあのような色になるのだろうか。藻類の繁殖にようるものかもしれない。また、駐車場の一画には「湯の華の館」と書かれた建物があって、展示場かと思って入るがこれはトイレなのであった。(2002.6.27)
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