みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報

伊豆南部の湯めぐり byやませみ


【第3回】 下田市の温泉-1

 

■観音温泉「観音温泉ホテル」

  静岡県下田市横川1092-1 TEL/0558-28-1234  無休 12-18時 1000円
  http://www.takinogawa.net/

<掲示> 浴室入口に分析表
  観音温泉第1号泉*(横川7号) H15.1分析
  アルカリ性単純温泉(Na-HCO3) 51.0℃ pH=9.5 湧出量記載なし  総計=301
  Na=57.4(98.7) Ca=0.2 K=0.9
  Cl=8.6 SO4=28.7 HCO3=9.3 CO3=45.8(59.8) OH=0.5
  H2SiO3=149.2 mg/kg (mval%)
  *)利用源泉は2本で、1号泉が主に浴用に使用されている

県道15号を横川で分かれて山中の細道(一部未舗装)を3kmほど。開けた谷あいの広い敷地にゆったりと建てられており、野鳥も多くてとても静かな環境。立派な体育館と武道館などスポーツ施設が併設されており、スポーツ団体の合宿にも盛んに利用されている。余剰の源泉をペット詰めにする工場もあり「飲める観音温泉」として販売・宅配もしている。

浴場は和風の「観音乃湯」と大露天風呂やジャグジーがついた「アメリカンスパ」の2カ所。別館離れにも古い浴室があるそうだ。 観音乃湯は独立した浴舎になっており、総木造になまこ壁と瓦屋根の堂々としたもの。屋根裏の木組みがたいへん立派で目をみはる。脱衣所が浴室と上部で通しの構造になっているので適度に温かく、それでいて湿っぽくないのは湯気抜きが効果的なためかと思う。

内風呂は高級な材質の総ヒノキ製で浅め。2畳と4.5畳サイズの大小に分かれ、飲泉用の柄杓が置かれた木の湯筒から44℃ほどに温度調整された湯がドボドボと注がれる(調整法は不明)。小浴槽は10 L/minの投入で38℃のぬるめ、浴槽縁からの溢流。大浴槽は40 L/minの投入で 41℃のやや熱め、こちらは排水溝への溢流で下の露天風呂へのパイプへ落とされているように見える。

露天は4x2mほどの岩風呂で底が伊豆石敷きになっている。パイプからぬる湯が投入されるほか、浴槽内には熱い湯の注入もありこれは源泉のままなのかもしれない。

典型的な薄いアル単でほぼ無味無臭。やや強いつるすべ(4)をもつ軽い浴感で、伊豆ではいちばんのつるすべ湯だろうかと思う。休憩フロアに飲泉所があり、温かいうちは少し苦味があるが冷やすとクセもなくまろやかで飲みやすい。(2003.2.23)


玄関横の赤い櫓が源泉井戸

立派な湯屋造りになってます

優しい感触の湯と木の浴槽

高い湯気抜き天井が効果的




■剱持温泉「昭吉の湯」

  静岡県下田市横川1066-24 TEL/0558-28-0457  月休 10-20時 500円

<掲示> 脱衣所に分析表
  源泉名記載なし H7.9分析 横川1066-24
  アルカリ性単純温泉(Na-HCO3) 48.0℃ pH=9.5 湧出量記載なし  総計=304
  Na=73.7(96.3) Ca=1.2 Al=0.5
  Cl=9.4 SO4=31.6 HCO3=61.1(31.4) CO3=37.3(39.0) OH=0.3
  H2SiO3=88.3 mg/kg (mval%)

剱持石油保養所の上にある個人経営の温泉浴場。観音温泉の手前1kmの分かれ道に案内が出ており、とんでもない急坂をぐいぐい登った山上にある。駐車場は5台ぶんくらいしかないから混んだら下で待ってるしかないのかな? 

個人宅のような家屋が受付兼休憩所で、こちらでお代を払って浴舎に上がる。浴舎の屋根はすごく太い材木を組んだ寺の山門みたいな構えで驚く。いっぽう脱衣所はプレハブ小屋みたいでこのチグハグさも手作りっぽくて良い感じ。

お風呂は男女別の露天のみで、6x6mくらいの真四角な伊豆石つくり。赤い溶岩の湯口とパイプから48℃の源泉が20 L/minほどの注入で排水は反対側の湯面パイプから。浴槽が広すぎるので概ね38℃前後のぬる湯になっており、胸くらいまでの浅めだから肩が寒くて自然と寝湯体勢になる。

観音温泉とほぼ同系で中程度のつるすべ(3.5)。湯はいたって普通ながら、伊豆中央の山並みが一望できて開放感はたっぷり。(2003.2.23)


遥か山々を見渡す高台にある

むやみに立派な屋根が重そう

浴槽にも凝ってほしい気がする



もどる目次すすむ