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伊豆南部の湯めぐり byやませみ


【第2回】 松崎町の温泉

 

■松崎温泉「旅館一仙」

  静岡県賀茂郡松崎町江奈210-6 TEL/0558-42-0329  いちおう12-16時 300円らしい

<掲示> 浴室入口に分析表
  松崎2,3,4,6混合* S55.10分析
  Na・Ca−SO4 54.8℃(使用52.0℃) pH・湧出量記載なし 総計=2158
  Na=376(52.2) Ca=292.3(46.6) Fe(II)=1.0
  Cl=84.2 SO4=1363(90.5) HCO3=27.6 CO3=3.4 mg/kg (mval%)
  *) 集中管理源泉 最近は配合が変わり温度が少し高めになっているようだ

松崎の浜辺にあり、プリンスとまつざき荘に挟まれた中型の木造旅館。隣は観光バスがたくさん停まっているが、こちらはひっそり閑としている。立ち寄りもめったに来ないらしく受付のおじさんは料金を忘れていたが、タオルを付けてくれて300円でいいよとのこと。ガイド誌では500円になっていたけど・・・

浴室は道路に面した1階で男女の小さい内湯のみ。男湯は3x1mの石組みとタイルが半々の小浴槽。女湯はほぼ同サイズで伊豆石らしい。あごまで漬かる深めの浴槽にたっぷりの湯が満ちている。浴槽内に伸びたパイプから熱い源泉が5 L/minほど注入される少量掛け流しで、それでも湯温は44℃ありキリリと熱い。

湯には乳白色のゼリー状の湯花が少し舞っている。湯面あたりの石には真っ白い析出が大量に付いており、カリフラワーをずらり並べたみたいで面白い 。

無色で清澄な湯。とくに味臭はなし。仁科のほうに比べるとボウ硝が多くなるので湯はより柔らかい感触だが、いまいち特徴に乏しいともいえる。とはいえ濃いめの硫酸塩泉なので浴後の温もり感はしっかりしている。(2003.2.24)


飾り気のない静かな宿です

熱い湯がたっぷり張られている



■大沢温泉「民宿こんや」

  静岡県賀茂郡松崎町大沢143 TEL/0558-43-0106 立ち寄り不明
  http://www6.ocn.ne.jp/~konya/

<掲示> なし
 大沢温泉ホテルと同源泉とのこと 石膏系の単純温泉大沢橋のすぐそばにあり、露天風呂へ行くたびに屋根の看板が気になっていた民宿に泊まってみました。進入路が狭くて車が用水路に落ちそうになり冷や汗。ほんとは橋そばの共同駐車場に停めるんだそうです。

人家に囲まれた2階屋で部屋は大小5室くらい。けっこう昔から旅館として営業していたみたいです。雲見あたりの立派な民宿と比べると古ぼけた感じは否めません。鮎釣りのシーズンには常連さんでけっこう繁盛するらしいですが、この日は観光バスの運転手さんと我々の3人だけでした。

浴室は増築した別棟の2階にあり、大小というか小と極小の2カ所の内湯。ほとんど一人用サイズの極小のほうにだけ湯が張られていました。源泉と加熱湯のカランからホースで浴槽に注入するようになっており、37℃ほどの超ぬるい源泉が常時3 L/minほどちょろちょろ掛け流されています。

ぬるいうちは湯の特徴が薄く、かろうじて真湯ではないとわかる程度ですが、加熱湯をどんどん足していくとだんだん石膏臭が立ってきて良くなっていきます。あまり濃い湯ではなさそうで目立った浴感はないのですが、新しい湯を独り占めするのはけっこう気分がよいものです。

夕食はけっこう豪華で、母ちゃんの手作りっぽいところが嬉しく、魚以外の食材はほとんど自家製とか。父ちゃんが川原で採ってきたばかりの山野草も、天ぷらやおひたしでどんどん出てきます。名前しか知らなかった葉っぱをかれこれ10種類も食べたでしょうか。翌朝帰りには自家製のわさび漬けやしいたけ、デコポンなんかをいっぱいお土産にもらってしまいました。(2002.2.23)


今夜の宿はこんや

ぴったり一人ぶんの浴槽です


■大沢温泉「大沢荘別館山の家」


  静岡県賀茂郡松崎町大沢445-4 TEL/0558-43-0217  7-20時 500円

<掲示> 休憩所に分析表
  大沢温泉・大沢3号 H12.2分析
  Ca・Na−SO4 47.3℃ pH=8.6 湧出量記載なし* 総計=1187
  Na=139.7(36.6) Ca=208.5(62.7)
  Cl=20.1 SO4=773.1(95.5) CO3=5.8
  H2SiO3=35.3 mg/kg (mval%)
  *) 古い分析表では240 L/min 同源泉は大沢荘の本館にも引かれている

大沢の集落から池代川に沿って500mほど遡ると、鮎茶屋の少し先の川向こうにあります。駐車場はないですが路幅が広くなっているのでみんな路駐です。つり橋を渡ったところが受付兼休憩所、奥には大沢荘の湯治部だった棟があり、今は管理人さんの居室に使われています。

脱衣所は別ながら露天風呂は1個。丸石を固めた深めの浴槽は相当に古いものですが、丁寧に掃除されているのでとても清潔。3x6mほどを男女2:1くらいに半ば仕切っていて、仕切の真下の穴から気泡とともにごぼごぼと間欠的に熱い湯が噴き出してきています。排水溝の流量から目算すると80 L/minくらいでしょうか。

夏場はけっこう熱い湯温も、この時季は41℃前後の適温に冷めていて快適。薄めの石膏泉は臭味にこれという特徴はないのですが、さすがに新鮮な湯にはパワーが感じられます。伊豆で秘湯気分を味わうには一番のお薦め処だろうと思います。(2003.2.24)


鄙びた味わいが人気の湯です

仕切りの下からボコボコと吹き出す


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