■白馬塩の道温泉「倉下の湯」
白馬村北城倉下 TEL/0261-72-7989 無休 10-22時 500円
<掲示> 脱衣所に分析表を掲示
白馬塩の道源泉(H6.2分析) 白馬村北城9549
Na-Cl・HCO3 48.1℃ pH=7.14 1500 L/min(掘削1050m・自噴)
微黄白濁、強塩味、微鉄味 蒸発残留物=13970mg/kg
Na=4317 K=217.9 Mg=441.8 Ca=152.6 Ba=175.7 Fe(II)=3.6 Cl=5564 HCO3=5317 Br=13.2 I=4.8
H2SiO3=85.9 HBO2=868.3 *CO2=348.3 総計=17594mg/kg
*)源泉水をガス抜き処理した検水につき検査
八方の旅館街から松川を岩岳スキー場方面に渡る橋のちょい先にある。県道沿いに案内はなく 、レンタカーの安いカーナビにも出ていないので、事前に地図で確認して行かれるのがよいだろう。八方尾根の全景をバックに、黒々とした総木造の施設外観はとても堂々としている。別
棟は巨大な源泉貯留施設とローリースタンドになっており、ここから「ガーデンの湯」「岩岳 の湯」ほか旅館街へ運ばれているそうだ。
大きな外観とは裏腹に、浴場は男女別半露天のみでとてもシンプル。上がり湯(真湯)つきの 洗い場と明瞭に区切られているので、これは湯と景観を楽しむのに良い配慮だと思う。浴槽
は6x2mの木枠の厚いどっしりしたもので深め。赤茶の析出で薄くコーティングされているので 迫力がいっそう増している。湯口からはほぼ透明な源泉が45
L/minほども大量に投入され掛け 流し。透明度15cmほどのオレンジ赤の濁り湯が、39℃の温めにたっぷり満たされじっくり浸か れる。浴槽の中ほどには何やら正体不明の木箱がくっついているが、これは中に熱交換パイプ
が通っていて冬季の加温用。
湯口41℃くらいしかないので、投入前に熱交換冷却されているもよう。真湯の上がり湯はこれ で加温されているのではないかと推測。NaCl=9.2gなのでみそ汁くらいのほど良い塩味、複雑
な土類成分や鉄分による苦味金気、臭素などによる海水臭がある。これに明瞭な炭酸刺激も加 わって、こぶ茶+鉄観音のソーダ水割といった感じのなんとも奥深い味になっている。何度も湯口からすくって飲んでいたら、修学旅行で京都から来ていた中学生たちが目を丸
くしていた(^.^;
浴感はわりとあっさりとしており、塩化物泉というより濃い重曹泉の柔らかい特徴が前面に出てたいへん心地よい。浴槽内では微つるすべ(1)だが浴後の肌はてかてかになり、指が滑ってペンが握れないので困った。ぬる湯の短時間入浴でも炭酸効果でほっこり温まる良い湯。(2002.5.23)
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