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山梨の湯巡り11 [9] byうつぼ

■天科温泉「旅館こやす」


(山梨市(旧三富村)、8:00〜20:00(要問合せ)、500円、0553-39-2511)
http://www.vill.mitomi.yamanashi.jp/html/onsen/index.html#koyasu

有名な川浦温泉「山県館」の陰にかくれた感のある地味めのお宿ですが自家源泉をもっています。R140から橋を渡ってのアプローチは距離は短いものの道幅せまく要注意。Pは離れてあるようですが、客が少ないときは玄関前に停められます。玄関は重厚な瓦屋根の木造建物で、奥に新館があるようです。(全14室)
                        
階段を下った廊下の奥にある浴室は、主浴室(混浴)と小さな女湯のふたつ(女湯は脱衣所兼用)。広い窓の外に笛吹川の流れを見下ろす主浴室は、落ち着いた雰囲気のある味わい深いもの。浴室の扉を開けると、ほわ〜としたやわらかな温泉臭が香ってうれしくなります。カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。お盆時期13時で独占。

主浴室は熱湯槽(4人)とぬる湯槽(10人)が隣接し、ともにタイル貼り。白茶色の析出が出た岩の湯口から熱めのお湯を熱湯槽に20〜30L/minほど投入で、熱湯槽から全量をぬる湯槽へ流し込み、ぬる湯槽の浴槽フチからオーバーフローしています。ともに槽内注排湯は見あたらず、お湯の鮮度感からしてもひょっとして加熱かけ流し?

無色透明で灰白色のこまかな湯の花がたくさんただようお湯は、ごくかすかな塩味と苦味にやわらかな温泉臭。ヌルすべととろみがあわさって、キトキトとした独特の湯ざわりになっています。身体の内側からじわじわと温まるような温もり感の高いお湯ですが、浴後は充実感を伴った爽やかさが広がる、どちらかというと硫酸塩泉系の湯あがり感。

湯づかいは不明ながら沸かし湯とは思えない相当の鮮度感もあって、スペック以上のなにかがあるような、なかなかに奥深いいいお湯かと思います。こはけっこう気に入りました。浴室の雰囲気もいいし、なにより空いていそうなので、山梨の帰りに再訪してみたいと思います。ただし、女湯はかなり狭いので、女性の評価は低くなってしまうかもしれません。

アルカリ性単純温泉(Na-(CO3)・Cl型) 28.1℃、pH=9.8、118L/min、成分総計=0.183g/kg、Na^+=55.7mg/kg (94.91mval%)、Fe^2+=0.5、F^-=2.7、Cl^-=25.9 (27.24)、HS^-=0.1、SO_4^2-=19.3 (14.93)、HCO_3^-=26.8 (16.42)、CO_3^2-=22.2 (27.62)、チオ硫酸イオン=0.4、陽イオン計=58.5 (2.55mval)、陰イオン計=112.6 (2.68mval) <S63.7.5分析>

〔2004年10月レポ〕


「旅館こやす」の外観

「旅館こやす」の男湯

「旅館こやす」の女湯
 


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