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山梨の湯巡り11 [3] byうつぼ

■甲府「源泉湯 燈屋」


(甲府市、10:00〜25:00、700円、0553-39-2611)

10/25に恵比寿さんのレポのあった9月オープンの新しい日帰り施設。甲府相生町から東に向かう青沼通り、玉諸小のそば、通りに面した「養老乃瀧」の駐車場の裏手にあります。そばのR20バイパス「上阿原」交差点は変則信号で混むので、甲府方面からだと早めにバイパスから左折して青沼通りに入った方がベター。

シックな和風の建物で、つくりはT岡設計系ですが、全体にこげ茶系の渋めのトーンで統一され落ち着いた雰囲気に仕上がっています。食事処兼ロビーは2階までの吹き抜けを配して大きな空間を確保。こういうつくりは空いているときはスケール感が活きていいですが、混雑するとごった返し感が強まるのでむつかしいところ。この日は空いていたのでいい感じでした。食事処の奥に足湯もあります。浴室へのアプローチも花壺などが配されてデザイナーズ旅館のよう。おそらく県内でも1、2を争う綺麗系施設かと思います。

男女別の浴場は広く、”温快の湯”と名付けられた内湯にぬる湯主浴槽(黒みかげ石枠伊豆石貼20人以上、ジャグジー付)、高温槽(同6.7人)、水風呂、サウナに座湯。露天ゾーンに古代桧の湯(檜枠伊豆石貼12人以上、軒下タイプ)、富士大沢石の湯(岩枠鉄平石敷12人以上)、信楽大壺の湯(陶製1人×3)、釜蒸し風呂。休み処もあって至れり尽くせり。カラン23、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。カランは弱い重曹味が感じられたので温泉かも。週末昼で20人以上と盛況。

壺湯と富士大沢石の湯をのぞいて湯口の奥で熱湯(源泉?)と水(金気含む井水?)を混合しての投入で、おそらく希釈があるかと思います。全槽で槽内注排湯は確認できずかなりの量のオーバーフロー。

お湯は微黄緑色がかって(浴槽材色の加減かも?)透明、場所によりこまかな気泡あり。弱重曹味で微モール?臭+僅微アンモニア?臭。重曹泉系の弱いツルすべのあるやわらかなお湯はモール?泉系かと思われ、浴後はけっこうあたたまります。水風呂は金気味金サビ臭のする井水(たぶん)で、キシキシとした肌ざわりはなかなか。お湯は希釈が少ないと思われる内湯高温槽と富士大沢石の湯が比較的よく、後者では湯口付近でアワつきがありました。

温泉らしい浴感とそれなりの鮮度感はあるのですが、なんとなく去勢されたようなのたっとしたイメージのお湯は個人的にはいまいち釈然としないものでした。これが希釈によるものか広すぎる浴槽によるものかは不明。おそらく両方でしょう。

泉温は40℃台後半らしいので、すこし工夫すればそのまま提供できるハズなのに、かなりの希釈をかけているようで湯づかいはうまいとはいえません。山口、碇、玉川、フカサワなど甲府の1線級のお湯と引き比べると、どうしても物足りなさを感じてしまいます。

泉質はパンフによると含食塩-重曹泉(Na-炭酸水素塩・塩化物泉)。アルカリ性でうすめの塩類泉(たぶん総計1.5g/kgいってない)かと思います。温泉分析書はフロント奥の見にくいところに置いてあり、メモは不許可、見せても貰えなかったので詳細不明。

これだけ意匠や環境形成に気を使っている施設なのに、見やすい場所への分析書の掲示もなく、浴室にT教授の解説が掲示されているのみ(これって温泉法第十四条の掲示?)。近年オープンした関東エリアの日帰り温泉のなかで、これほど情報公開に対する意識の低い施設も珍しいです。それでも、綺麗系施設の少ないエリアですから、今後、女性客を中心に人気があがっていく施設かとは思います。(連れはけっこう気にいっておりました ^^;)

〔2004年11月レポ〕


「源泉湯 燈屋」の玄関

御坂町温泉の温泉スタンド


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