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栃木西部の湯巡り2奥鬼怒4湯 [14] byうつぼ


■赤滝鉱泉

(矢板市、要時間問合せ、500円、0287-43-0940)

小滝からいったん急坂を登り返し、さきほどの分岐を左に折れると赤滝鉱泉への道です。小滝への道より距離は短いものの傾斜もカーブもさらに急。今回は相棒の4駆で行ったので下まで突入しましたが、雨降りだったりするとノーマル車では帰りはちょっときびしいかも。直前にある急坂の手前に数台の駐車スペースがあるので、路面状況によってはここに停めて数分歩いていったほうがいいかもしれません。

釣瓶落としの秋の夕暮れ、心細い道を下りきったところに赤い屋根の民家風のひとかたまりの建物がうっそりと佇んでいました。すなっちさん、週末田舎人さんのレポあり。

事前TELしておらず、宿泊客の車もなくて入れるかどうか心配でしたが、声をかけると宿の人はすぐに出てきて、快く浴場の入口へと案内してくれました。暗い照明、ギシギシ音とをたてる木造りの廊下に人気のない館内、とにかくなにもかにもが鄙びきっています。思いのほか広い脱衣所には洗濯機がおいてあり、なんとなく筑波の伝正寺温泉を思い起こしました。

浴室はふたつ?あり混浴、右手が主浴室。左手の浴室?は大きな貯湯槽と小さなポリパスがひとつ。このポリバスはぬるかったので入浴せず。(自家用かも?)

主浴室にはコンクリ枠木貼りの2人くらいの小さな浴槽が据えられています。鉱泉らしく木のフタをはずして入ります。となりの貯湯槽から壁越しに突き出たごついパイプのコックを捻ると、透明の冷たい源泉が勢いよく出てきます。そばにはコップもおいてあります。他にカランもあって、これも源泉かと思います。

おそらく薪焚き加熱で側面から熱湯が注入され、浴槽は適温になっています。基本はため湯のようで、オーバーフローはありません。カラン2、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし、土曜16時で独占。

湯治場らしい味わいのある浴室。強まった雨が屋根をたたく音をききながら浸かるもの寂しいような山の湯のひとときは、強く印象に残りました。

ほぼ適温のお湯は、透明度約80cmの赤茶色ささにごり。レモン味+微金気味の酸性緑礬泉系らしい味に微金気臭。弱いキシキシのある肌に染み入るような湯ざわりで、浴後は肌がチョークをつかんだあとのような粉っぽい感じになります。

小滝と似たようなお湯かと思っていましたが、イメージはかなり違います。とにかく相当な鄙び宿なので、湯慣れた人以外にはおすすめできませんが、鄙び系ファンは落とせないお湯かと思います。

単純酸性-鉄冷鉱泉(Al・Ca-SO4型) 13.2℃、pH=3.0、成分総計=698.8mg/kg、H^+=1.0mg/kg、Na^+=5.1、Ca^2+=49.1、Mg^2+=14.0、Al^3+=29.1、Fe^2+=10.7、Fe^3+=25.9、F^-=4.5、Cl^-=4.7、HSO_4^-=15.5、SO_4^2-=458.7、陽イオン計=137.8、陰イオン計=479.5、メタけい酸=81.4 <S51.11.19分析>


赤滝鉱泉の浴槽


赤滝鉱泉のナゾのポリバス


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