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秩父の湯巡り [5] byうつぼ



■千鹿谷鉱泉

(埼玉県吉田町、時間要問合せ(必須)、600円、0494-78-0243)
http://www.town.yoshida.saitama.jp/

秩父方面からだと、県道37吉田バイパスに入り、「宮戸」三叉路を右折、しばらく走った左手「千鹿谷鉱泉」の看板を左折し、細い山道を1qほど行くと谷沿いに見えてきます。「秩父七湯」に数えられるこの歴史ある鉱泉は文字どおり山中の一軒宿で、年季入りまくりの建物とあいまって、慣れない人は尻込みするかも。

電話して行ったのですが、玄関に「留守にしています。入浴だけならばどうぞ。料金600円」との旨の置紙があり、声をかけても反応なしなので突入。

浴室は男女別内湯のみ。ともに1.5人位のタイル造のこぢんまりした浴槽は、木のフタを自分で外して入ります。岩の湯口から30〜40L/minほども投入していますが、オーバーフローなし(入ったときのみ少量あり)。側面の排湯口から排湯のようですが、吸引はしていません。泉温も低く、ときおりボイラーの作動音がするので当然加熱でしょう。カラン1、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。土曜15時で独占。

事前に分析表をチェックしましたが、鉱泉で湧出量も少なくpHもさほど高くないので、期待薄モードで突入。熱めのお湯は、やはり無色透明無味無臭でした。 が...! なんとこれがかなりのヌルすべ湯なのです。おまけに、あつ湯&こもり気味のせいもあるでしょうが、相当な温まり感があります。

鉱泉ながら古湯の底力発揮という感じで、浴後はお肌すべすべの美人の湯系。実際のpHは、分析表よりもっと高いのでは?? お湯からあがっても、相変わらず人の気配がないので、置紙のうえに入浴料を置いて帰りました。

鉱泉 
13.4℃、pH=7.00(試験室9.2)、0.1L/min自然湧出、総計=410.3mg/kg、Na^+=125.2mg/kg (98.99mval%)、Fe^2+=0.140、Cl^-=6.645 (3.66)、SO_4^2-=58.41 (22.74)、HCO_3^-=180.5 (57.76)、CO_3^2-=18.69、HS^-=0.860、陽イオン計=127.0 (5.522mval)、陰イオン計=279.2 (5.122mval)、メタけい酸=12.81、硫化水素=0.007
<S51.3.23決定>

〔 2003/3/26 レポ 〕


「千鹿谷鉱泉」の外観

「千鹿谷鉱泉」の男湯


■般若の湯(西谷津の湯)「宮本荘」

(埼玉県小鹿野町、時間要問合せ、600円、0494-75-2272)
http://www.miyamotosou.co.jp/

「般若の湯」という詳細不明の自家源泉?(札所32番般若山法性寺周辺で湧いているとの情報もあり)をもっており、気になっていた秩父の温泉旅館。場所はかなりわかりにくく秩父のエアポケットのような立地。詳細はHPを...。

かなり立派な外観ときれいな館内。駐車場も広いです。日帰りプランや宴会にも力を入れているらしく、当日も法事が入って盛況でした。浴場は貸切風呂と男女別の浴場があります。貸切は贅沢な檜造の露天と内湯。1,000円/60分で浴場も入れるのでこれはお得です。(800円/30分コースもあり)

窓の広い明るい浴場は、内湯(石枠タイル造6.7人)と露天(岩造2.3人)。女湯の露天はレンガ造4.5人で、男女入れ替え制です。

内湯は、石の湯口から80L/minほども大量投入ながらオーバーフローはなく、強力ジェット+強力底面吸湯の循環仕様。露天は、岩の湯口から投入でこれもオーバーフローなく底面吸湯でたぶん循環かと。カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜12時で2〜4人。

適温のお湯はかすかに白濁し、無味で露天のみ渋いイオウの残留臭のある温まるお湯です。お湯はヌルすべ感のある露天の方がいいです。露天湯口の湯温は変動し、ヌルいときは源泉の投入量が増えているようで、たまご味+甘いイオウ臭が出ます。

フロントに掲示の分析表を写させてもらいました。総硫黄なんと21.2mg/kg、pH=9.39のアルカリ性硫黄泉にびっくり。秩父では屈指の硫黄泉かと。ただし、湧出量わずか1.1L/minなので浴槽×6はさすがにキツイかも。
施設充実で接客もよさげなので、宿泊や日帰りプランでゆったりと楽しむのにいい旅館では?

単純硫黄冷鉱泉(Na-HCO3型)
8.9℃、pH=9.39、1.1L/min自然湧出、成分総計=0.501g/kg、Na^+=154.9mg/kg (98.11mval%)、Cl^-=12.8、HS^-=21.2、HCO_3^-=246.5 (60.30)、CO_3^2-=46.2 (22.99)、OH^-=0.4、陽イオン計=157.2 (6.87mval)、陰イオン計=330.9 (6.70mval)、硫化水素=---- 
<S58.8.23分析>

〔 2003/2/14 レポ 〕


「宮本荘」の外観

「宮本荘」の男湯内湯

「宮本荘」の男湯露天



あまり話題にならないですが、秩父にもけっこう日帰り温泉があります。小規模な旅館が多いですね。
日野温泉郷「鳩の湯」と大滝温泉「遊湯館」を攻めてきました。

■日野温泉郷「鳩の湯」

(埼玉県荒川村、時間要問合せ、800円、0494-54-1190)
http://www.chichibu.ne.jp/%7Ee-yado/ryokann/okutitibu/hatonoyu/hatonoyu.htm

初入湯です。「道の駅あらかわ」から数百m山側。国道からでも1q弱ですが、山深いたたずまいの「秩父七湯」に数えられる歴史ある湯宿。日本秘湯を守る会会員宿。

「秩父七湯」とは、どうやら新木の湯・鳩の湯・柴原の湯・千鹿谷の湯・鹿の湯(白久)<以上現存>・梁場の湯・大指の湯を云うらしいですが、和銅や不動の湯が入っていることもあり定まってないみたいです。

10室のこぢんまりとした和風宿。手入れのいきとどいた落ち着きのある館内。浴場は、露天と内湯(それぞれ男女別)でハダカ移動不可です。土曜昼で男女とも独占でした。

新設で別棟のきれいな露天は総木づくりで男湯は角形3〜4名。女湯は六角形。露天からは熊倉山の小高い山稜が望め、まわりは緑一色の抜群のロケーションです。木の湯口+側面注入でオーバーフローなしの循環仕様。お湯は無色透明無味弱土気臭。温泉らしい浴感は感じられませんでした。

窓の広い明るい内湯は石+タイル造4〜5人でカラン4、シャンプーあり、ドライヤーなし。白いハトがいる岩の湯口(若干の白い析出あり)から投入。側面&底面排湯で浸かると少量オーバーフロー。たぶん循環。熱めのお湯は微白濁無味かすかにイオウ臭で弱いヌルすべ感。

ここは内湯のカランがいいです。湯・水ともにイオウ臭たまご味でかなりのヌルすべ。たぶん源泉です。何杯もカランを浴びてヌルヌルになって退場 ^^)。 湧出量5.5L/minでは贅沢はいえませんね。カラン源泉だけでも立派なものかと...。都心からけっこう近いのに、山深い秘湯の雰囲気が味わえる”癒し系宿”です。

単純硫黄泉 
12.0℃、pH=8.8、5.5L/min自然湧出、成分総計=258.2mg/kg、Na^+=62.52mg/kg (90.45mval%)、SO_4^2-=16.47、HCO_3^-=146.4 (76.35)、HS^-=2.490、CO_3^2-=5.452、陽イオン計=67.77 (3.006mval)、陰イオン計=176.7 (3.144mval)、硫化水素=0.044
<S52.2.16分析>

〔 2002/6/2 レポ 〕


「鳩の湯」の玄関

「鳩の湯」の男湯内湯

「鳩の湯」の男湯露天

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