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秩父の湯巡り [3] byうつぼ



■巴川鉱泉「巴川荘」

(埼玉県秩父市、時間要問合せ、800円、0494-22-0085)
http://www.chichibu.ne.jp/~tomoe-co/

ずっとナゾだった巴川鉱泉に初入湯です。県道72秩父荒川線を巴川橋から山側の宝林寺方面に進んだ左手に看板が出ているのですぐわかります。錏屋根二重梁風、数寄な和風建築の旅館で、館内も重厚な雰囲気。
階段を下ると男女別の浴室があります。

男湯は、古代檜を使ったすばらしい湯船(7.8人)で、窓の外には緑が広がりますが、高台にあるので明るい雰囲気でながめもまあまあ。古代檜の湯口から60L/minほどを大量投入で、底面吸湯ありオーバーフローなしの循環仕様。カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜16時で独占でした。

ややあつめのお湯は、無色透明で酸化鉄のような赤茶の浮遊物がありますが、浴感からは鉄の気配は感じられませんでした。無味でタール系アブラ臭 or 弱カルキ臭 or 古代檜臭。特別な浴感はありませんが浴後はけっこう温まります。

浴後にシラカバの樹液をごちそうになりました。うすく白濁し、すっきりした甘みがあってなかなか美味しいです。ご主人?とすこし話しをしました。ここは鉱泉とのことですが、秩父の代表格のお湯として、柴原、大滝、満願の湯、新木、クアパレス小鹿野、(八塩)などを挙げられていました。

しっとりと落ち着いた旅館で、珍しいきのこも食べられるようなので、次回はきのこ料理のパック?があるときに再訪したいです。

〔 2003/7/21 レポ 〕


「巴川荘」の玄関

「巴川荘」の男湯


■「新木鉱泉」

(埼玉県秩父市、時間要問合せ、900円、0494-23-2641)
http://www.onsen-yado.net/

札所四番金昌寺にほど近い秩父を代表する15室の老舗旅館で、これまで幾度となく入っている近場のお気に入りです。文政十年のむかし、初代おきくばあさんが鎮守様(恒時神社)のお導きで発見したという古いお湯で、「御代の湯」ともいわれ「秩父七湯」の一つです。木造民芸調の重厚な建物は風情があり、館内もしっとりと落ち着いた雰囲気。

別棟の浴室は、内湯(木枠石貼7.8人、ジェット3付)、源泉槽(樽造1人、水風呂)、サウナ、露天(木造円形2.3人)、小露天×2(木造各1人)と多彩。こぢんまりとした蔵造り風の浴室は独特の趣があります。露天は木塀に囲まれていますが、風通しよく、隙間から畑が見えてのどか。カラン8、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で男湯4〜2人と空いていました。

”卵水”といわれるお湯は青みがかって薄く白濁。甘いイオウ臭と燻したような臭いが混ざった独特の温泉臭があります。源泉槽以外は槽内注吸湯ありでオーバーフローなく、たぶん循環ですがカルキ臭はなし。アルカリ性と重曹系のツルすべが明瞭で、湯あがりさっぱりの典型的な美人の湯です。

ここのおすすめはやはり源泉槽かと。コックをひねって冷たい源泉を自分で溜めます。MAXで5〜10L/min程度の供給量ですが、浴槽が小さいので、すぐオーバーフローします。甘いイオウ臭とたまご味がある投入口にはコップがあって飲泉もできます。

この日はとくにコンディションが良く、内湯の湯口からも時折イオウ臭香るぬる湯(源泉か?)を投入していました。う〜ん、入り心地のすこぶるいい内湯でこれは快適。

やはり秩父屈指のいいお湯かと思いますが、このところマスコミ露出度も高くてけっこう混むようです。宿泊客で混み合う15〜18時くらいは避けた方がベターかも。
当日も満室でしたが、宿泊客宴会中の18時過ぎに突入したので、ゆったり入れました。

分析表掲示はないですが、源泉槽の横に下記のような説明板があります。

含硫黄アルカリ泉(?)
15.5℃、pH=9.5、11.4L/min、蒸発残留物=45000PPM、ヒドロ炭酸=34400PPM、総硫黄=5.71PPM 
<S38.11.12分析>

〔 2003/7/21 レポ 〕


「新木鉱泉」の玄関

「新木鉱泉」の男湯内湯

「新木鉱泉」の男湯露天
 



■金山温泉「かんぽの宿寄居」

(埼玉県寄居町、10〜19時、800円(15時〜 500円)、048-581-1165)
http://www.fukushi.kampo.japanpost.jp/shisetsu/yado1/2122yorii/

「かんぽの宿寄居」が掘削し、平成11年末に開湯した比較的新しい温泉です。ハンパな近さゆえ、ついつい後回しになっていましたがようやく入湯。ONKEN21さん&めがねさんのレポあり。小高い丘の上に建つ立派な建物です。

最上階6階の浴場からは眼下に玉淀湖(荒川)、波久礼の町、秩父の山々が望めます。石枠タイル造10人以上の内湯+ジャグジー槽+露天(木枠石造4.5人)の構成。無色透明のジャグジー槽は、浴感薄く真湯か激希釈。

石庭風(石組みは樹脂製で興醒め、床荷重対策か?)の露天は、クリーム色に変色した石風樹脂の湯口から投入。側面&底面吸湯は弱く、投入量からするとオーバーフローしそうですがほとんどなく、他に排湯口がある筈ですが発見できず。

内湯は、側面注入で軽く底面より引いていますが、かなりのオーバーフローがあります。湯口は1回/10分程度に1分ほど間欠的に投入。カラン10、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜15時で3〜4人と空いていましたが、夕方にかけてどんどん混んでいきました。

お湯は思いのほかよかったです。かすかに白濁した無味で渋いイオウの残留臭?のあるお湯には、秩父方面では屈指と思われるかなり強いヌルすべ。典型的な美人の湯系。入浴客も口々にぬるぬるを語るほど明瞭なヌルすべで、これはアルカリ性+炭酸イオン=74.4mg/kgのたまものかと思います。

おどろいたのは時折出てくる内湯の湯口で、まとわりつくようなヌルすべ&明瞭な甘いイオウ臭&かすかな塩味+たまご味があって、湯温も低くこれはたぶん源泉かと...。

50L/min位の勢いで一気に投入するのでちょっともったいない感じ。少しずつ投入してくれると総硫黄=0.4mgとは思えないたまご湯を、もっとじっくりと味わえるのですが...。肌になじむヌルすべ湯に長湯すると、かなりのあたたまり感と湯疲れ感が出ました。

正直、あまり期待もせずに行きましたが、予想以上にいいお湯でした。昼間(休憩付)600円の割引券ももらえたので、これは再訪必至です。

アルカリ性単純温泉(Na-Cl型) 
27.6℃、pH・湧出量* 不明、成分総計=798.5mg/kg、Na^+=271.6mg/kg (91.63mval%)、Fe^2+=3.3、F^-=4.1、Cl^-=248.0 (54.23)、HS^-=0.4、HCO_3^-=99.5 (12.63)、CO_3^2-=74.4 (19.21)、陽イオン計=289.9 (12.86mval)、陰イオン計=508.6 (12.91mval)、硫化水素=---- <H11.3.29分析>
*)湧出量:67L/min(地下1,500M)とのこと。(by ONKEN21さん)

〔 2002/12/16 レポ 〕


「かんぽの宿寄居」の外観

「かんぽの宿寄居」の男湯内湯

「かんぽの宿寄居」の男湯露天

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