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雪の松之山レポート2 [2] byうつぼ



津南に戻り、R353豊原トンネルを抜けて松之山入りです。温泉街入口に「ようこそ日本三大薬湯松之山温泉へ」というかわいい字体の看板が登場。

ようこそ松之山温泉へ

松之山温泉の源泉櫓



■松之山温泉(鷹の湯)「野本旅館」(泊)


(新潟県松之山町、時間要問合せ、500円、02559-6-2013)
http://www.matsunoyama.net/

温泉街の奥手にある4層10室の宿。外観・館内ともきれいで居心地がよく接客も丁寧です。松之山では珍しく(?)、海の幸が自慢らしく当日も魚料理をメインに工夫を凝らした料理が続きます。とくに刺身は美味でした。粒の小さな甘味のある米は松之山の棚田でとれたこしひかりとのことで、またしてもお櫃を空にしまくり。

男女別の浴場は最上階の4階にあり、ふつうははずれのパターンですがこれが侮れません。脱衣所に入ったとたんにただよう1年ぶりの松之山臭 ^^)/ 浴室はさらにすごいです。石枠タイル貼の大きな内湯のみ(ボタン作動のジェット&ジャグジー付)で、あつ湯とぬる湯のゾーンにわかれてますが、あつ湯の方がぜんぜんいいです。

石の湯口からゲキ熱の源泉とぬるめのお湯を二段で投入。「和泉屋」や「鷹の湯」でも同様の2系統投入をしてますが、ぬるい方は希釈湯でしょうか? かなりの塩味はあるものの、源泉よりは明らかに薄味です。別に大量底面注入と、あつ湯ゾーンには源泉らしき底面注入(「熱湯が出るので気をつけて下さい」の看板)もあって源泉投入量はかなり多そう。でも風呂が少し大きすぎかな?

朝は源泉注入が多いのかひときわ強い松之山臭。起きがけの松之山の湯は、びしっと目が覚める爽快なもの。男湯のみコップが置いてあり、ふ〜ふ〜いいながら源泉を飲みました。ほてほてのお湯につかりながらゲキ熱の塩苦源泉を飲む。これは松之山の醍醐味ではないかと... ^^)

お湯は、淡緑色ささにごりで茶色の浮遊物、強烈な塩辛味+苦味(強鹹味)、独特の墨のような臭素がかった強アブラ臭と攻めてくる感じの浴感はやはり最高です。「鷹の湯」の露天よりは薄いですが、内湯よりは濃い感じのお湯に思えました。

<松之山温泉1号泉>
Na・Ca-塩化物温泉 84.0℃、pH=7.3、60L/min掘削自噴、成分総計=14.75g/kg、Na^+=3412mg/kg (58.20mval%)、Ca^2+=2013 (39.37)、Fe^2+=0.5、F^-=2.3、Cl^-=8656 (98.73)、Br^-=25.7、I^-=4.4、陽イオン計=5565 (255.0mval)、陰イオン計=8832 (247.3mval)、メタけい酸=79.3、メタほう酸=242.0、遊離炭酸=36.0
<S59.10.20調査>
○「和泉屋」の分析表データと同じですが、泉温だけが違います。(和泉屋93℃)

<松之山温泉2号泉>
Na・Ca-塩化物温泉 92.4℃、pH=7.6、93L/min掘削自噴、成分総計=15.71g/kg、Na^+=3496mg/kg (57.65)、Ca^2+=2097 (39.65)、Fe^2+=0.2、F^-=2.8、Cl^-=9367 (98.89)、Br^-=27.5、I^-=3.3、陽イオン計=5752 (263.6mval)、陰イオン計=9534 (267.1mval)、メタけい酸=67.6、メタほう酸=349.5、遊離炭酸=3.2 
<S57.10.20調査>


「野本旅館」の外観

「野本旅館」の男湯



■松之山温泉(鷹の湯)「鷹の湯共同浴場」


(新潟県松之山町、10〜22時(冬期〜21時)、400円、02559-6-2221)
http://www.matsunoyama.net/higaeri/takanoyu.html


夕食後、8時すぎに共同浴場「鷹の湯」へと繰り出しました。旅館の窓はけっこう灯りが入ってるのに浴衣客はひとりきり。湯巡りには寒すぎかな?400円に値上げされてましたが、兎口「翠の湯」との共通入浴券なので冬以外はそれでもお得? 昨年に続く再訪です。詳細はみしゅらんを...。

浴室は、内湯(石枠タイル造10人以上)と雪よけの屋根掛けされた露天(石造10人)。昨年はどちらも飲泉できましたが、レジオネラ対策で保健所から指導が入ったとのことでコップが撤去されてました。源泉から湯口まで軽く60℃はオーバーしてるハズだし飲泉なのに何故??

内湯はかなりのあつ湯で、熱湯の源泉少量と適温の大量のお湯を湯壺で混合して投入。槽内排湯は不明ですが、オーバーフローなく、浴感もさほど強くないので循環が疑われます。ライトアップされた山肌が幻想的な露天は、石の湯口から熱湯源泉投入+側面注入でかなりのオーバーフローがありたぶん源泉かけ流し。内湯のお湯とぜんぜん違います。カラン8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜20時で男湯4.5人。

翠色がかったささにごりの露天のお湯は、松之山臭が匂い立ちぬめり感と燻り出されるような強烈な浴感。これぞ松之山という強い印象のお湯で、ほとんど露天にいました。ほてほてにほてるので、帰りの雪道がとても心地いいです。

共同配湯使用で、成分は野本旅館と同じかと思いますが、休憩所壁面の掲示を転記します。

含ホウ酸塩化土類食塩泉 総計=14,459mg/kg、Na^+=3400.0mg/kg、Ca^2+=1891.0、Cl^-=8538.0、Br^-=1.894、I^-=4.000、陽イオン計=5410.0、陰イオン計=8692.0 <S40.3.25>


「鷹の湯共同浴場」の外観

「鷹の湯共同浴場」の内湯

「鷹の湯共同浴場」の露天




■松之山温泉じょうもんの湯「おふくろ館」

(新潟県松之山町、10〜19時、300円、02559-6-2200)
http://www.matsunoyama.net/ofukurokan/index.html

翌日は快晴。十一屋でおみやげを買ってから(チョコまん10ケ800円をGET)、10時すぎにじょうもんの湯へ。

地元の主婦たちの運営による宿泊施設ですが日帰りも可。松之山郵便局前の交差点を浦田方面に入り約2q走ると道沿い右手に大きな山小屋風の建物が見えてきます。 10時からの筈ですが、なぜか11時オープンの看板が。玄関は開いてたので声をかけると、ぬるいかもしれないけど入浴だけならOKとのこと。清掃のいきとどいた清々しい館内。

男女別の浴室は、石枠タイル貼3.4人の内湯のみのこぢんまりとしたもの。窓からは雪の山々がのぞめ展望絶佳。これだけ展望のいい内湯は珍しいです。石の湯口から冷水を投入でこれはたぶん源泉。他に底面から熱湯の注入あり。オーバーフローもありますが、底面吸湯もあって一部循環かも。カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。日曜10時台で独占でした。

沸かしたての一番湯は適温で、無色透明でわずかにこまかな白い浮遊物。無味無臭で弱いヌルすべはありますが浴感は薄く松之山では異色のお湯でしょう。自然湧出の源泉は総硫黄=3.9mg/kgなので、イオウ臭があってもいいと思いますが、感じられませんでした。

お湯に個性は薄いですが、高台にあって展望もよく、一日のんびりするにはいい施設かも。泊まりも平日1泊2食付6,500円(土休日7,000円)とリーズナブルです。

単純硫黄冷鉱泉(Na・Mg-HCO3・SO4型) 13.0℃、pH=7.8、10L/min自然湧出、成分総計=461mg/kg、Na^+=85.1mg/kg (59.87mval%)、Mg^2+=16.2 (21.52)、Ca^2+=21.3 (17.15)、Cl^-=6.5 (3.16)、HS^-=2.0、チオ硫酸イオン=1.5、SO_4^2-=82.0 (30.00)、HCO_3^-=224.8 (64.56)、陽イオン計=125.2 (6.18mval)、陰イオン計=317.9 (5.70mval)、硫化水素=0.4 <H2.9.17分析>


「おふくろ館」の外観

「おふくろ館」の浴室

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