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雪の松之山レポート2 [1] byうつぼ


発作的に松之山のお湯に浸かりたくなり木曜に当たってみたら、意外に土曜でも空きがあり1泊で出撃してきました。渋滞につき花園〜前橋、渋川〜塩沢石打と関越利用。群馬北部は大雪注意報で赤城ICから雪、下牧PAからチェーン規制、新潟側はところどころ圧雪道。塩沢石打ICで降りR353経由で清津峡へ。冬型が緩みつつあり雪は降ったりやんだり。


■清津峡瀬戸口温泉「清津峡ホテルせとぐち」

(新潟県中里村、時間要問合せ、500円、0257-63-2431)
http://www2.ocn.ne.jp/~setoguti/

清津川をのぞむ鄙びの一軒宿。R353から清津川を渡ったすぐ左手にあり、清津峡小出温泉よりアクセスは楽です。昭和初期築の味わいある木造建物。自在鉤の吊られた囲炉裏のある雪国の趣ふかい館内。

男女別の浴室は、石枠タイル貼4.5人の内湯のみとシンプルです。褐色に変色した岩の湯口から15L/minほどを投入で若干のオーバーフロー。側面排湯口より僅かに引いているようで、湯口では微かに循環湯のような臭いもあり循環かも?湯口の反対側に塩ビパイプが突っ込まれているが用途不明。カラン3、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜11時で男女湯とも独占でした。

適温で無色のお湯には、微かなにごりと薄灰茶色の削りぶしのような湯の花。無味でほぼ無臭ですが、塩味がしないのはちょい不思議です。弱いヌルすべのお湯にはさほどの浴感はありませんが、ほどよく温まります。どうみても”ホテル”ではないですけど (^^; ゆったりと癒されそうないい宿かも。

Na-塩化物泉 31.0℃、pH=8.0、成分総計=179.1(?)mg/kg、Na^+=497.0mg/kg (87.75mval%)、Ca^2+=25.3 (5.11)、Cl^-=955.0 (92.36)、HCO_3^-=127.1 (7.13)、Br^-=3.7、陽イオン計=573.3 (24.64mval)、陰イオン計=108.9(?) (29.17mval)、メタけい酸=97.4、メタほう酸=29.0 <S63.2.15>

データからすると、陰イオン計は1088.8、成分総計は1790.6になる筈です。泉質名からみても桁ちがいでは? なお、柱状節理で有名な清津峡渓谷トンネルは、1月中旬〜3月中旬まで休業中です。


「清津峡ホテルせとぐち」の外観−1

「清津峡ホテルせとぐち」の外観−2

「清津峡ホテルせとぐち」の館内

「清津峡ホテルせとぐち」の男湯



■原町温泉「ゆくら妻有」

(新潟県中里村、10〜21時、500円/制限なし、0257-63-2944)
http://www.nakasato-21.com/yukura2/sisetu/index2.html

R353から少し入った清津川沿いにある村営日帰り施設。豊富な湯量を物語るかのように駐車場の雪を温泉で溶かしてます。外観は立派ですがこぢんまりとした館内。

アブラ臭の立ちこめる浴室は、内湯(石+タイル造10人以上、ジェット1付)、打たせ湯とH13.8に新設された露天(鉄平石造4.5人)。「いわなの湯」と名づけられた露天からは、真っ白な清津川の河原が一望できます。
内湯は、石の湯口から大量投入ながら、浴槽フチ全面からオーバーフローの源泉かけ流し。露天は、石の湯口から投入し排湯溝からの排湯でオーバーフローはないですが、鮮度感は高くこちらもたぶん源泉かけ流し。

「100%のかけ流し温泉です。加熱も循環もしていません。湧き出た温泉をそのまま湯船に引き込んでいます。」(HP)とのこと。56.6℃、536L/minのなせるワザか ^^) カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜13時で男湯独占〜4人と空いてました。

かなり熱めのお湯は、緑褐色ささにごりで埼玉の東鷲宮百観音温泉を思わせるアブラ臭(粘土+臭素+金気)ですが、より金気臭が表に出ている印象。かなり塩味の強い弱ツルすべ湯には、ほてほて感があり充実の浴感。典型的なアブラ臭ほてほて系の食塩泉は、浴後の乾きもはやく気持ちがいいです。

飾り気のない施設ですがのんびりとした雰囲気があり、なにより新鮮で良質な食塩泉が味わえるのが優。これはおすすめです。成分掲示は不十分ですが、陽イオン・陰イオン計だけで7,091mg/kgあるので、かなり成分の濃いお湯ですね。

Na-塩化物温泉 56.6℃、弱アルカリ性、536L/min、pH・成分総計不明、Na^+=2209.000mg/kg (78.990mval%)、Ca^2+=479.700 (19.680)、Fe^2+=1.400、Cl^-=4258.000 (98.730)、Br^-=25.200、I^-=12.200、HS^-=0.040、陽イオン計=2728.000 (121.700mval)、陰イオン計=4363.000 (121.700mval) <H9.12.25>


「ゆくら妻有」の外観


「ゆくら妻有」の露天

「ゆくら妻有」の露天の湯口




■百合居温泉「仮設共同浴場」

(長野県栄村、10〜20時、100円、TELなし)
http://www.janis.or.jp/users/sakae/onsen.htm#9.百合居温泉

津南の「とみざわ」で地粉の手打ち蕎麦を食べると14時半。めざす宮野原方面の空は暗く、雪の粒も大きくなってきました。R117谷街道は道幅広く走りやすいですが圧雪道。

千曲川にほど近い集落に潜む、名湯の噂も高い仮設共同浴場。JR飯山線「横倉」駅から西に約1q。津南方面からだとR117の横倉トンネルを抜けてすぐのGS手前を鋭角に左折、しばらく走って右折し百合居橋を渡り突き当たりを左折。すぐ右手にあるJA手前を右折して突き当たりを左折するとすぐ左にありますがホントにわかりにくいです。

雪にかすむプレハブの建物は仮設の雰囲気プンプン。共同湯マニアにはよだれものか (^^; 玄関を入ると土間?があり、なんとなく川原湯の笹湯に似た佇まい。無人なので料金箱に100円を入れます。男女別の浴室は、天井の高い木造りの湯小屋で無造作なコンクリ造5.6人の内湯のみ。窓は小さく暗いですが、逆に落ち着いた空間に仕上がっているいぶし銀の浴室。

塩ビパイプから投入で槽内排湯なしの全面オーバーフローは、共同湯お約束の源泉かけ流し。カラン2、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜15時で男湯3人〜独占でした。

ややぬるめのお湯は、うすく黄色がかった透明で無味。ミシン油のような軽質なアブラ臭が仄かに香り、けっこうなあわ付きとヌルすべ感があります。つつみこまれるような上質な浴感とあとを引く充実の浴後感は、群馬の上増田「砦の湯」や吾妻峡「天狗の湯」に近いイメージ。文句なく名湯かと...。窓の外に一面の雪景色が広がる6畳ほどの休憩所もあります。

Na-塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉) 49.8℃、他不明 <H7.9.11分析>


百合居温泉の外観

百合居温泉の浴槽

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