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上州の湯巡り [3] byうつぼ



■諏訪峡温泉「温泉センター諏訪ノ湯」

(水上町、9:00〜21:00、300円/1h、0278-72-2056)
http://www.minakami-onsen.com/corp/onsen2.htm

水上温泉街のかなり手前にある自家源泉の渋〜い民間日帰り施設。みしゅらん&めがねさんのレポあり。

狭い浴室は内湯(岩+タイル敷4.5人)のみとシンプル。カラン3(たぶん温泉)、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。土曜12時で2人〜独占!と空いてました。

岩の湯口から滔々と源泉が注がれ(35L/min程度)、コップも置かれています。湯船端と、もったいなくも湯口そばからザコザコにオーバーフロー。湯船まわりには、白色の硬質感ある石膏の析出。

無色透明のお湯は、粉っぽいような石膏味と甘い石膏臭が明瞭で、純度の高い石膏泉かけ流しの面目躍如。キシキシ感とぬめり感が拮抗して、とろりとした浴感になっている感じで、肌にふり積もるような奥行きのある浴感は、やはり名湯かと。硫酸塩泉らしく、浴後のあたたまり感&その後にくる爽快感も半端じゃないです。

飲泉も目玉らしく、受付よこに飲泉所と飲泉方法の掲示があります。冬場の夕方はスキー客で大混雑するようですが、時季をずらしていけば、名湯のかけ流しがじっくりと味わえるすぐれものの施設です。

Ca-硫酸塩泉 44.1℃、pH不明、250L/min(掘削自噴)、総計=1905.05mg/kg、Na^+=117.00mg/kg (17.95mval%)、Ca^2+=465.00 (81.83)、Cl^-=65.70 (6.76)、SO_4^2-=1212.00 (92.25)、CO_3^2-=7.80、陽イオン計=584.25 (28.35mval)、陰イオン計=1286.10 (27.35mval) <分析年月日不明>


「温泉センター諏訪ノ湯」の外観

「温泉センター諏訪ノ湯」の男湯

「温泉センター諏訪ノ湯」の飲泉所


■湯檜曽温泉「林家旅館」

(水上町、時間要問合せ、700円、0278-72-3508)
http://www.minakami-onsen.com/corp/11hayashi/index.htm

北毛の歴史ある温泉地の老舗旅館。宿の構えも館内もなかなか情緒あるものですが、国道沿いに建っていることでイメージ的に損をしている感じがします。美人の若女将に料金を払い浴室へ。

男女別の浴室は、L字型の総タイル貼10人以上の内湯のみとシンプル。天井まで貼り込まれた職人芸のタイルが圧巻。湯檜曽川の清流に面し、瀬音が高くきこえます。

内湯は、塩ビパイプから実に80L/minほどもドコドコの投入で、槽内排湯はなく、潤沢なオーバーフローの源泉かけ流し。浴槽フチから溢れ出るお湯を眺めているだけで贅沢な気分に。カラン7位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜13時で男女湯とも独占。

かなり熱めのお湯は、無色透明でかすかに石膏味と石膏臭。きもちキシキシがあり、熱湯のせいもあるでしょうが、浴後、異様に温まり発汗します。入浴中はさほど強い浴感はないですが、浴後、かなりどっしりとくるのはやはり硫酸塩泉系のたまもの? 清冽なイメージのあるいいお湯です。

湯檜曽の温泉街は、廃業した旅館も目立ち、活気が感じられません。上越線が大幹線だった頃は、鉄道客も多く賑わったのでしょうが、今は、上越新幹線にシフトし、上越線も水上止まりの列車がほとんどとなってしまいました。谷川岳をはじめ、北毛のすばらしい自然を控えた温泉地ですから、何とか頑張ってほしいものです。

アルカリ性単純温泉(Na・Ca-Cl・SO4型) 47.2℃、pH=8.2、湧出量測定不能(掘削自噴)、成分総計=0.38g/kg、Na^+=66.1mg/kg (58.38mval%)、Ca^2+=37.5 (37.99)、Cl^-=95.0 (55.50)、SO_4^2-=82.2 (35.46)、HCO_3^-=24.4 (8.29)、陽イオン計=108 (4.92mval)、陰イオン計=202 (4.83mval)、メタけい酸=59.6
 <H6.8.15分析>

※”林屋源泉”と”薬師の湯”を混合使用の模様。上記データは浴室内採水によるもの。


「林家旅館」の外観

「林家旅館」の男湯

「林家旅館」の女湯

ドカドカ投入の湯口



■水上温泉「旅館天野屋」

(水上町、時間要問合せ、500円、0278-72-2307)
http://www.minakami-onsen.com/corp/19amano/

関東有数の歓楽温泉地として有名な水上ですが、路地の奥にはいると渋い旅館がけっこうあって「旅館天野屋」もそのひとつです。水上の温泉街の路は細く入り組みどうしても発見できなかったので、TELでききました。

上牧方面からだと、R291でスーパーサンモールを過ぎて、すこし行ったGS(左手)の手前右手の小さな青い橋を渡ってのアプローチ。(Pも判りにくいのでTEL必須) ついでにずっと場所不明だった「やぶそば」を旅館のはす向かいに発見できてラッキー。(当然、入浴後、美味しい蕎麦を賞味しました ^^)

「旅館天野屋」は、相当に年季の入った建物ながら、館内はこざっぱりとしています。男女別の浴室があり、空いている時間なので女湯貸し切りOKと言ってくれましたが、とりあえず男湯に突入。でも、お湯投入中でオーバーフローまで時間がかかりそうだったので、すぐに女湯に移動しました。(男湯は内湯(タイル貼3人)×1で湯口にはコップあり、湯口は2つありますが1つは止まっていました。)

女湯は、内湯(タイル貼2人)×1でこちらも湯口にはコップがあります。水上の旅館で飲泉できるとは思ってなかったのでびっくら。展望もない狭くて暗い浴室ですが、それだけにお湯に没頭できそうな渋げな佇まい。芸術的に石膏の析出が施された陶製の湯口から源泉を投入(8L/min位)で、きっちりとオーバーフローしている正統派かけ流し。カラン1、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜15時で独占。

適温のお湯は、無色透明で微塩味弱石膏味に弱石膏臭。弱いキシキシがあって、身体に染み渡るような滋味豊かな浴感が楽しめます。かすかなアワつきがあったような感じもしますが、気のせいかも・・・。それにしても、石膏泉のかけ流しはやはりすばらしいものがあります。湯量は多くはないですが、浴槽が小さいので相当な鮮度が保たれており、アットホームな雰囲気でじっくりとお湯を味わえる良心的な宿かと思います。

良きにつけ悪しきにつけ歓楽温泉の一面のみがクローズアップされがちな水上ですが、お湯には相当な力があるとみました。外湯の整備計画もあるようなので、「名湯、水上」を前面におし出してぜひとも復権を果たしてほしいと思います。

含食塩石膏泉 46.5℃、pH・湧出量不明、総計=2107.00g/kg、Na^+=127.540mg/kg (17.50mval%)、Ca^2+=516.640 (81.50)、Fe^2+=2.120、Cl^-=194.53 (17.30)、SO_4^2-*=806.07 (53.10)、陽イオン計=649.310 (31.625mval)、陰イオン計=1057.69 (31.625mval)、メタケイ酸=397.80 
<S34.3.24分析>
*)SO_4^2-:分析表破損で読みとれず、合計値からの逆算値。


「旅館天野屋」の外観.

「旅館天野屋」の男湯

「旅館天野屋」の女湯

「旅館天野屋」の女湯の湯口



■上牧温泉「風和の湯」

(月夜野町、10:00〜21:00(11月〜2月 〜20:00)、500円/3h、0278-72-1526)
http://www.journal.co.jp/higaeri/gunma/2-22.htm

上牧温泉にできた公営の日帰り施設。温泉三昧さん、めがねさん、ONKEN21さんのレポあり。大がかりなセンター系を想像していましたが、意外とこぢんまりしたもので、木を活かした建物はなかなかのでき。駐車場の一画には温泉スタンドもあります。

男女別の浴室は、内湯(黒みかげ石枠十和田石?貼6.7人)と露天(岩枠鉄平石貼2人)ですが、露天はセンター系にしてはさすがに小さすぎかな?露天からは利根川の流れが望め、ベンチもあるので涼めます。カラン7〜8、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜17時で7〜3人。

内湯は、石の湯口から投入でかなりのオーバーフロー。露天は、石の湯口から投入で端の湯面排湯口からの流し出し。ともに槽内注排湯は確認できずかけ流しかと。特に露天の鮮度はすばらしく、少ないながらアワつきがあり、屈曲率の加減か湯中の手足の先が青白く光って見えます。

適温のお湯は、無色透明ほぼ無味で、かすかに石膏臭(+仄かなイオウ臭?)。明瞭なキシキシとあたたまり感があって浴後に爽快感が出るお湯は、やはり石膏泉の浴感。

源泉スペックはかなりのスグレモノで、この浴室の規模ならばかけ流しも楽勝?。(過去レポによると、実際には150L/minの使用量らしいですが・・・)新興のセンター系にしては、佇まいもいいし湯づかいも優。とくに石膏泉系で気のきいた日帰り施設はあまりないので、その意味でも注目株かと思います。

Ca・Na-硫酸塩・塩化物温泉 43.2℃、pH=8.2、315L/min(掘削揚湯)、成分総計=1.77g/kg、Na^+=174mg/kg (29.04mval%)、Ca^2+=368 (70.38)、Fe^2+=1.22、F^-=2.1、Cl^-=219 (23.76)、SO_4^2-*=934 (74.81)、陽イオン計=546 (26.1mval)、陰イオン計=1171 (26.0mval)、メタほう酸=15.8 <H13.12.4分析>


「風和の湯」の外観

「風和の湯」の内湯

「風和の湯」の露天

「風和の湯」の温泉スタンド


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