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山陰温泉めぐり前編 byONKEN21

■久美浜温泉「湯元館」(京都府京丹後市)

丹後半島温泉めぐり3湯目、京都府京丹後市の琴引浜露天風呂から、旧久美浜町の久美浜温泉「湯元館」に向います。R178号で15km、30分。途中、某会の本に載ってた木津温泉「しらさぎ荘」にも入りたいと思ったのですが、夜遅くなってしまい断念。なかなかうらぶれた風情ある建物のようで、良さそうでしたね。

国道を走るとカーブの左手に久美浜温泉の大きな共同駐車場、右手にめざす湯元館と旅館が1、2軒ありました。共同駐車場に車を止め、道路を横断すると坂の下に湯元館の玄関があります。フロントで日帰り入浴料400円(7/21〜8/31及び1/1〜7は500円)を払います。中は旅館というよりB級ヘルスセンター風の風情を色濃く漂わせています。旅館というより大衆浴場という感じ。お客もほとんどが日帰り客です。

ここでありがたかったのは経営が大阪の「くいだおれ」系ということもあり、日帰り客も食事ができる大衆食堂があったこと。中もほのぼのいていて、店員がお客と話に夢中になってて、私の注文をうっかり忘れてしまうほど。お詫びにコーヒーをサービスしていただきましたが、ぜんぜん頭に来ない、こういうのん気な雰囲気も癒されるようでまたよろし。この食堂でいただいた海鮮丼@1100円はさすが海の近くとあって、内陸に住む者としては格別においしかった。

なお、宿泊者は当日に部屋が空いてれば(事前予約不可)、3,675円(休前日・お盆・年末年始+1050円)で素泊して、大衆食堂で食べればずいぶん安くあげられますね。2食付平日ビジネスプランでも6850円ですよ。泊まろうかと思ったけど、運悪く土曜だったのでやめました。

いよいよ府下最大の湯量、かけ流しとのことで注目していた浴室へ。2種類の源泉の分析書と湯楽の里以来の温泉利用証を目にしここはよほど温泉に自信があるのだな、と確信しました。内風呂は10人位可で長方形。お湯はやや熱めで長湯不可。隅に投入1ヵ所、床へオーバーフローの文句なしのかけ流し。無色透明無味無臭の澄んだお湯です。塩素臭なし。

ここの圧巻は露天風呂。男子が150名、女子が120名同時入浴可というとてつもなく広い露天風呂。露天風呂の前は岩肌の見える山になっていて、頂上は木が生い茂っています。頂上からはお湯が滝のように注がれています。

モーターの音がけたたましいのが難ですが、露天風呂のスケールの大きさ、そして山が迫るロケーションの良さは北近畿でも随一ではなかろうかと。もちろん、浴槽の縁から豪快に溢れるかけ流し式で、広い分だけぬるめで長湯可です。

露天風呂の反対側には屋根付の薬草風呂・ジェット風呂・泡風呂があります。湯元館は景色派・かけ流し派(泉質派は?)両方の欲求を満たすすばらしい温泉だと思います。丹後半島で一番であるばかりでなく、京都府全体でも間違いなく一番だと思います。丹後半島へ訪れた際は必ず寄られてみて下さい。

脱衣所入口に高温温泉・低温源泉2種類の分析書<()内は低温源泉のデータ>と五段階評価の温泉利用証がありました。以下の通りです。

温泉分析書(鉱泉分析試験による分析成績) (中No.3-134号)
 1.申請者
  京都府網野郡久美浜町葛野343番地
  久美浜温泉株式会社 代表取締役 ○○ ○○
 2.湧出地及び源泉名
  京都府網野郡久美浜町平田1106の4(湯元館住所同じ)
  久美浜温泉(高温泉源)(低温泉源)
 3.湧出地における調査及び試験成績
  (イ)調査及び試験者:京都府保健環境研究所 水質課2名
  (ロ)調査及び試験年月日:平成14年12月18日
  (ハ)泉温:51.2(32.0)℃(気温12.0℃)
  (ニ)湧出量:653(88.8)L/分(動力)
  (ホ)知覚的試験:無色・透明・無臭・弱塩味・苦味(無色・透明・無臭・弱塩味)
  (ヘ)pH値=8.07(7.97)(ガラス電極法)
  (ト)ラドン(Rn):1.77(1.90)×10^-10キューリー/kg
 4.試験室における試験成績
  (イ)調査及び試験者:京都府保健環境研究所 水質課5名
  (ロ)試験年月日:平成15年1月17日
  (ハ)知覚的試験:同上
  (ニ)密度:1.0020(0.9999)(20℃)
  (ホ)pH値=7.98(ガラス電極法)
  (ヘ)蒸発残留物:5386(2247)mg/kg(180℃)
 5.試料1kg中の成分
  Li=0.3(0.1) Na=785.5(412.0) K=1.3(1.1) アンモニウム=0.2(0.2) Mg=1.1(6.6)
  Ca=862.3(279.0) Sr=7.1(1.9) Al=0.7(1.6) (Mn=0.2) 陽計=1659(702.7)
  F=3.0(2.5) Cl=2307(973.6) Br=28.2(8.0) 硫酸=871.9(274.4) (硝酸=0.3) 炭酸水素=0.7(85.4)
  陰計=3211(1344)
  メタケイ酸=41.6(31.1) メタホウ酸=3.1(1.7) 非解離計=44.7(32.8) 溶存物質=4.915(2.080)g
  遊離炭酸=1.2(0.0) 成分総計=4.916(2.080)
  その他微量成分:総ヒ素=0.026(<0.005) Cd<0.01 鉛<10μg 総水銀=<0.5μg
 6.泉質:カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
  (ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性低温泉))
  平成15年1月23日 京都府保健環境研究所 所長

  ※泉質別適応症:きりきず、やけど、慢性皮膚病、動脈硬化症、虚弱児童、慢性婦人病
  (高温源泉)飲用適応症:慢性消化器病、慢性便秘、慢性胆嚢炎、胆石症、肥満症、糖尿病、痛風
  (低温源泉)飲用適応症:慢性消化器病、慢性便秘

◎温泉利用証 日本温泉協会会員
  久美浜温泉湯元館/男性風呂/内風呂(京都府久美の浜温泉郷)
 利用源泉に関する情報
  (源泉)
  源泉名:久美浜温泉 混合泉/湧出形態:動力揚湯
  泉温・湧出量:51.2℃・毎分653L、32.0℃・毎分88.8L
  源泉所在地:分析書と同じ
  (泉質)
  泉質名:分析書と同じ/掲示用泉質名:塩化物泉(pH8.1、8.0)
  (引湯)
  引湯方法・距離:源泉地
  (利用源泉に関する項目)
  源泉5/泉質5/引湯5(サイコロの目表示)
  (浴槽の温泉利用に関する項目)
  給排湯法式5/加水5/新湯注入率3
 浴槽の温泉利用に関する情報 (項目→状況→方法・理由など)
  (給排湯)
  循環装置→なし→湯量豊富な為掛け流しにしています。
  給排湯方式→完全放流式→完全放流式で豊富な温泉が常に浴槽に注がれています。
  (加水・加温)
  加水→なし→湯量豊富な高温泉と低温泉の混合により温度調節をしています。
  加温→なし→同上
  (新湯・入替)
  新湯→注入量:毎分43L→左記注入量で満たされるまでの時間:3時間01分
  注入温度→44.0℃
  浴槽温度→42.0℃
  入替頻度→毎日
  (添加)
  入浴剤→なし→源泉掛け流しの温泉をご堪能ください。
  消毒→なし→毎日換水して清掃し衛生管理には細心の注意を払っています
  発行年月日:2005年6月1日 掲示期限:2010年5月31日
  認定No.000296-2 日本天然温泉新審査機構

三段階時代の天然温泉表示看板

(参考)ガウスさんレポスパ・ミシュラン名湯・秘湯・立ち寄り湯300
http://www.kumihama-spa.com/


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