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みちのくの湯治宿めぐり byONKEN21


第2章 花巻温泉郷・台温泉

鳴子での朝、今夜の予約の電話を入れます。後生掛、松川、国見、すべて満室。さらに南下して花巻温泉郷の湯元、台温泉「滝の湯旅館」に電話。2階ですが、キャンセルがあって一部屋空いてますとのご回答で予約。私が予約したあと、6〜7件空室の問い合わせがあり、断わったそうです。予約はお早めに…




(1)名水めぐり〜遠野

5/2(2日目)の日程です。
鳴子9:30(410km)→桂葉清水10:40(448km)→<R4>→一関12:00〜35(495km)→猊鼻渓13:00〜30(514km)→<県道・R397・340>→遠野(昔話村・カッパ淵)15:40〜16:50(603〜609km)→<R283・釜石・東北道>→花巻・台温泉滝の湯旅館18:10(671km)

鳴子から高清水町の名水百選「桂葉(かつらは)清水」へ行くも、落ち葉やゴミが浮いていて汲むのは断念。さらに北上して金成町の「鷹の羽清水」で汲んできました。

岩手県に入り、一関ICから八幡平・玉川温泉をめざすも、高速道路・下道共に渋滞で断念。猊鼻渓へ行くも日程の都合上舟下りは断念、民話の里・遠野市のとおの昔話村でおばあちゃんの 昔話を聞き、常堅寺へ行ってカッパの狛犬とカッパ淵を見てきます。

東和町の日高見の霊湯東和温泉(フォルローロいわて東和)の異国情緒溢れる建物を横目に東和ICから釜石道に入り、花巻ICで下ります。花巻ICから花巻温泉の歓楽街を横目に1KMほど奥へ行くと台温泉があります。



(2)台温泉「滝の湯旅館」

台温泉は花巻温泉の湯元にあたる湯治場。温泉街は古風な鄙びた宿が川沿いに建ち並び、湯治場情緒満点です。夜と朝、散策して湯治場情緒に浸ってきました。温泉街には精華の湯という日帰り温泉施設はありますが、台温泉宿泊客への割引は特にないようです。共同浴場ではないですからね。温泉街中ほどには「寿の湯源泉」があって、水蒸気が噴出し、硫黄臭がします。滝の湯とは別源泉です。

宿泊場所の滝の湯旅館はそんな台温泉の入口近くに位置し、温泉街から右の方へ入った坂の上にあります。坂の脇の排水溝には温泉のお湯が流れています。入口は増築されたのかモダンですが、その下を通り抜けて玄関前に出ると、いかにも湯治宿らしい古い木造の建物がありました。

後で伺うと台温泉街の方は基は機織物屋から温泉宿になった宿が多いそうですが、滝の湯は基から温泉宿であったので、歴史も数代に及ぶほど古いそうです。最近まで自炊宿だったらしいですが、今は1泊2食付しか行なっていません。そんな古い歴史と自炊宿時代の面影が偲ばれる宿です。

部屋は普段は使っていないという2階で大変広く、改装のため内装も旅館みたいにきれいになっています。窓からはすぐそばの山が望め、一番奥の方には渡り廊下でつながった浴室棟と温泉神社が望めます。源泉は独自源泉で女湯の横に湯煙を上げる井戸がありました。自然豊かなところで、朝は鳥の鳴き声がたくさん。浴衣・タオル・テレビ・暖房完備。布団の上げ下ろしも宿の方でします。

夕食はコンロ付焼肉、魚、海老、刺身、山菜など6450円という値段の割においしく、満足できるものでした。みんな腹いっぱいで苦しいと言ってましたよ(^^)。1階は部屋食ですが、2階の場合は1階に食事専用の部屋を用意していただけます。

そしていよいよ温泉です。渡り廊下で浴室棟に入ると洗濯機、流し台があって、そこから男女別脱衣所と浴室となっています。浴室に入ると、10人位入れるタイル貼り角なしの正方形をした浴槽にお湯が上の方から文字通り滝のように注がれています。吸込なし、源泉注入1ヵ所、そのまま床へあふれる掛け流し。ご主人に伺うと加水も循環もしていないそうです。夜中は一人で完全独占状態でした。

お湯は無味無臭無色透明の単純温泉に近いあっさり系。温泉街のような硫黄臭はありませんでした。天気が悪いと硫黄臭があるらしいです。ただし、鳴子姥の湯のこけし湯の肌に染みついた硫黄臭が翌朝まで3回入っても落ちず、紛らわしいです(^_^;)。

宿の方に伺うと、GWは満室で申込を断わるほど混んでいますが、普段は泊まる方は少ないそうです。いつも混んでいればいいのですが、と女将さんはおっしゃっていました。工事で出張中みたいなビジネス客もいましたね。全体としてGW割増なしの6450円にしては中はきれいでしたし、料理も満足、そしてお湯も良くて、家庭的でほのぼのするようないい宿であったと感じました。ここはおすすめします。

温泉分析書は浴室には掲示がなく、受付のご主人にお尋ねすると、事務所から額入りの分析書を出していただきました。「温泉について研究しているのですか?」と聞いていました(^_^;)

温泉分析書  4薬衛検 第 1182-N 号
1.申請者住所及び氏名:住所:岩手県花巻市台1地割161番地/氏名 小瀬川 ●●
2.源泉名及び湧出地:源泉名 台温泉(滝の湯)/湧出地 台1地割161番地2
3.湧出地における調査及び試験成績
 (2)調査及び試験年月日:平成4年9月8日
 (3)泉温:76.0℃(調査時における気温21℃)天候:曇
 (4)湧出量:87.2L/min(掘さく自噴)
 (5)知覚試験:無色澄明にして微に硫化水素臭を有しカン味あり。
 (6)pH値:8.0
 (7)ラドン(Rn)含有量:5.142×10^-10キュリーラドン/kg(1.41マッヘ)
4.試験室における試験成績
 (2)分析終了年月日:平成4年9月22日 (3)知覚試験:同上
 (4)密度:1.000(20℃/4℃)
 (5)pH値:8.0
 (6)蒸発残留物:0.9573g/kg(130℃)
Na=280.0 K=4.9 Mg=0.1 Ca=23.6 Al=0.2 陽計=296.1(計算上は308.6)
F=1.6 Cl=143.1 硫化水素=1.7 硫酸=390.7 炭酸水素=59.4 炭酸=10.5 陰計=607.0
メタケイ酸=89.9 メタホウ酸=9.9 非解離計=99.8 溶存物質計=1.003g/kg
遊離CO2=1.0 遊離硫化水素=0.2 溶存ガス計=1.2 成分総計=1.004g/kg
総ヒ素<0.005 銅<0.01 鉛<0.02 総水銀<0.0005
6.泉質:ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉 (※注)
平成4年9月22日 社団法人 岩手県薬剤師会
※本温泉の泉質による適応症:
きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症

(※注)

( 5月20日やませみさんからコメント)

こないだの台温泉・滝の湯のレポ、泉質名は「ナトリウム−硫酸塩・塩化物泉」ではないですか?
 Cl=143.1(29.6) SO4=390.7(59.7) mg/kg (mval%)
( 5月21日ONKEN21からレス)

 台温泉の件ですが、分析書の画像チェックしてみましたら、原本が誤っているようです。陽イオン合計の数値も合っておらず、全くいい加減ですね(^^ゞ おかげでリンクしたHPも皆、「ナトリウム−塩化物・硫酸塩泉」になってしまっています。しっかりしてほしいですね(^^ゞ


 

1泊2食6450or8550円(3泊以上連泊5400円〜)
日帰り入浴10〜17時 400円

(参考)NOSAI岩手中央の広報紙「ふれあい通信 2004.4 NO.42」 12ページゆ湯YOU

↓花巻商工会議所のHPより
http://www.michinoku.ne.jp/~chamber/company/49.shtml

↓台温泉旅館組合のHPより
http://www.daionsen-iwate.com/takinoyu.html



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