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伊豆−箱根9湯巡り[3] byめがね



■早雲足洗いの湯「和泉」

(箱根町 0460-5-5361 10時〜21時平日11時から)
http://jns.ixla.jp/users/izumikan572/

箱根湯元のはずれ、R1旧道沿いにある日帰り温泉施設です。もともと旅館だったのでしょうか?貸切風呂の付いた個室などもあり、雰囲気的には堂々としており、同時に落ち着いた雰囲気をかもし出しています。。外観ともどもメンテが行き届いており立派な佇まい。又、玄関先と駐車場には箱根最古の横穴式源泉跡が2ヶ所保存されており、なかなか貴重な温泉資料として見学(奥までは入れませんが・・)することができます。

畳の休憩室はありませんが、ロビーと一体になった休憩室があり、割と広めなのでのんびりできるかと・・マッサージチェア、柔らかな椅子などが完備され、壁には良い絵が飾られており、和ませてくれる空間です。食事処はないですが、個室を利用すると弁当、寿司、中華の出前ができるようです。

入浴料1200円を払い浴室へ。浴室は「早雲の湯」と「権現の湯」の2種類あり、男女交代制。この日は「早雲の湯」が男湯でした。

浴室には変形ハート型の内湯(足洗いの湯 5〜6人位)、岩を刳り貫いた洞窟風呂(つづみの湯、5〜6人位)、打たせ湯(足洗いの湯、打たせ湯2本)、露天(合わせ湯 3〜4人位)という構成全体的に岩で圧迫感のある所をデザインのうまさでとても落ち着いた雰囲気になっています。シャワー、カランは9、アメニティー類は完備。日曜10時で独占でしたが、10時半で6〜7人と盛況。

浴槽には内湯が槽内投入、多量のオーバーフローあり、洞窟風呂が槽内中心から槽内投入、浴槽縁上面スリットからの溢流、露天が木造り湯口から源泉7本投入とコンクリ湯口からの投入、浴槽縁上面排水口に排水。全槽槽内で軽く引いている感じがあり。ただし、お湯の鮮度からいってもゴミ取り用の循環程度かと。館内張り紙でも「濾過はしている」とあります。シャワー、カランも温泉使用。

お湯は無色透明、露天のみ僅かな浮遊物あり。全槽で微細な泡付きがあります。中程度のつるすべ感があり、大変肌に馴染む感じの優しいお湯です。ガツンとくるお湯ではないですが、心が落ち着けるような柔らかい感じはなかなか。浴後もほこほこと温まる感じがあります。

鮮度的には露天とシャワー、カランの湯がいいように感じました。(つるすべ感はシャワー、カランの方が強いかも)露天の湯口では7本の源泉の温度差がダイレクトに分かり面白いです。臭いは草っぽい臭いに茹でたソラ豆のような淡く、柔らかい温泉臭。味は明瞭な味はありませんが喉越しサッパリのなかなかの味わい。

ガツンとくるお湯ではありませんが、佇まいといい、なかなかの良い施設で満足できると思います。

単純泉 pH8.1 46度 成分総計 0.623g/kg Na^+ 150 Ca^+ 34.65 陽イオン計 188.5 Cl^- 160.5 So4^- 151.8 Hco3^- 46.62 陰イオン計 359.7 H2sio3 52 HBO2 22.81 (元湯9.7.41.48.55.81.110号混合泉、分析表では5本になっていましたが、館内案内には7本になっていました。)


早雲足洗いの湯「和泉」の外観

早雲足洗いの湯「和泉」の内湯浴槽

早雲足洗いの湯「和泉」の洞窟風呂


■箱根底倉温泉「函嶺」

(箱根町 0460-2-2017 10時〜18時まで)
http://www.hakone-spa.com/shop/kanrei.htm

箱根七湯の一つ「底倉温泉」にある温泉施設です。場所的にはR138を仙石方面に走り八千代橋を渡ったすぐの所、宮ノ下交差点からは300〜500m位でしょうか。入り口の間口や駐車場が狭いので注意が必要。特に退車時は交通量も多いので細心の注意が必要かと。

休憩舎外観は西洋風の落ち着いた佇まい、誰かの別荘かと思いきや、元は病院(診療所?)を改装したようです。玄関周りは瀟洒な雰囲気ですが、建物脇にまわるとやや鄙びた感じの建物が増築されているようです。基本は日帰り施設ですが、4500円で素泊まりもできるようです。その際は内湯の利用も可となります。

入浴料700円(休憩料込み1500円、個室利用は3500円)を払い浴室へ。日帰りは露天のみの利用となり、受付から一端庭を周ってのアプローチとなります。洋風の外観なのになぜか露天のある庭先には和風の待合と鯉が泳ぐ池があります(^^)

浴室は緑に囲まれた断崖上に建つ大変素晴らしい環境。岩造りの浴舎で雰囲気は川原湯温泉の「聖天露天風呂」や月夜野「三峰の湯」の露天風呂に似た感じです。浴槽は円形の3〜4人位のタイル+ブロック調の浴槽のみ。カラン2、シャンプー、ボディソープあり、ドライヤーなし。日曜12時で独占〜2人とまずまず空いていました。

浴槽には岩湯口からの投入で浴槽縁上面切れ込みを中心としたオーバーフローで掛け流し。お湯は無色透明、浮遊物なし。微細な泡付きあり。意外にもつるすべ感のある浴感で入り心地の良い湯になっています。強烈なパンチはありませんが、深みがあり、滑らかな感じの肌にフィットする浴感はなかなか良いです。

強いホテリはありませんが、食塩泉らしいゆったりとした温まり感があります。緑に囲まれた素晴らしい環境を存分に味わいながら入浴しているとなかなか出る事ができません。長湯志向のお湯か? 臭いは非常に弱い温泉臭(硫黄の残留臭?)がありますがほとんど無臭でしょう。味は微弱な塩味。味、臭は弱そうです。

箱根料金でやや高めですが、この近所で自然を存分に満喫したい所の中では休めなので、フィトンチットを大量に摂取してリフレッシュしたい方にはお薦めできる所です。

ナトリウム−塩化物泉 pH8.4 72.4度 涌出量記載なし。 成分総計 1.052g/kg Na^+ 277 K^+ 21.9 Ca^+ 18.4 Cl^- 371 So4^- 61.7 Hco3^- 119 Hsio^- 7.05 H2sio3 143 HBO2 18.6


底倉温泉「函嶺」の外観

底倉温泉「函嶺」の露天風呂浴槽



■芦の湯温泉「松坂屋本館」

(箱根町 0460-3-6511 時間問い合わせした方が良いでしょう)
http://www.nxsco.com/matsuzakaya/

箱根7湯のひとつ「芦の湯温泉」。箱根の中では江戸時代からダントツの人気のある温泉で、今でも2軒の湯宿、「松坂屋」、「きのくにや」ともに絶大な人気があるようです。そのひとつ「松坂屋」に今回は入浴。

その和風で威風堂々とした佇まい、きちんとメンテされ大変綺麗な和風庭園、古き良き時代を感じさせる内装など、温泉マニアだけではなく、旅行マニアにも支持される理由が良く分かります。「循環になりがちな露天風呂はあえて作らない」という湯守精神にも頭が下がります。みしゅらん、かわさんのレポあります。

入浴料800円を払い浴室へ。普段は1時間半の料金ですが、この日は宿泊で団体が入っていたため、1時間以内という条件付で入浴。浴室は長い廊下を行った先にあります。この日は広い浴室が男湯でラッキー。
浴室には大理石(?)風の内湯のみで扉から入って左側適温大浴槽(12〜13人位)と右側台形のやや熱めの浴槽(5〜6人位)という構成。カラン9、シャンプー、ボディーソープは完備、ドライヤーなしなので注意が必要かと。

浴槽には大理石風の湯口から一度プランターに溜めてそこから浴槽壁面の湯口からの投入、適温槽の方がややリーチが長くこれで温度調節していると思われます。洗い場側へオーバーフローによる掛け流し。

お湯は薄い緑色を混ぜた白濁で透明度は10〜15cm程度、白色の沈殿物多数沈殿。弱いぬるすべ+とろみ+キシキシ感を伴った印象ですが、とろみが前面に出ている感じで肌に染み込んでくるような大変、優しい浴感。非常に濃厚な感じで、スペック以上の何かを感じさせるお湯です。非常に良く温まりますが、あまり後を引かない上品な感じ。浴感、浴後とも品の良さを実感できる秀逸な温泉かと思います。

臭いはフルーティーな甘いタマゴ臭が明瞭。タマゴ臭中毒者には禁断の1湯かと。あまり刺激的でないのがいいです。タマゴ味+弱苦味+薄い塩味でなかなか硫黄、硫化水素系の温泉の中ではコクがあってなかなか美味しく、飲み易いかもしれません。

以前はやや敷居の高さを感じたものですが、今回はスタッフの方も非常に親切で好印象。時間制限があってもやはり又、寄りたくなる(できれば宿泊したいけど・・^^;)そんな旅館でありました。やはり老舗宿強しという感じでしょうか?

含硫黄−カルシウム−ナトリウム−マグネシウム−硫酸塩泉(硫化水素型) pH7.3 62.5度 湧出量記載なし 成分総計 1.182g/kg Na^+ 89 K^+ 12.5 Mg^+ 43.8 Ca^+ 108 陽イオン計 255 Cl^- 5.2 Hs^- 5.85 So4^- 514 Hco3^- 157 陰イオン計 683 H2sio3 227 Co2 13.3 H2S 3.31


芦の湯温泉「松坂屋」の浴槽

芦の湯温泉「松坂屋」の霧に曇る外観


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