知的障害児施設W園における構造化(TEACCH)プログラムについて
はじめに
W園では、自閉症〜強度行動障害の人たちのために、TEACCHプログラム(以下、TEACCH)の要素を取り入れた作業を行っている。このことについて、以下のように述べる。
種類 |
能力 |
作業上の調整 |
備考 |
ボルト・ナット |
手先の巧緻性 集中力 |
本数の加減(集中力) ボルトの大小(巧緻性) |
回しながらはめるという行為にイライラしない人向け |
パズル |
視覚認識 |
パズルの枚数 ピースの細かさ |
視覚認識が全くダメな人は出来ない。 最初は、簡単なはめ込み式の三角や数字などで試してみると良い |
ボールペン組立 |
手先の巧緻性 論理的な思考 |
本数の加減 手順の加減(論理性) |
前後ろ逆に付けたり、芯を通すなどが出来ない場合は、はじめからキャップなどを付けて手順を簡素化する。 |
ビーズ |
視覚認識 手先の巧緻性 |
ビーズを色分けする ケースへ一つずつ入れる ビーズをひもに通す ビーズの大小 |
色分けをしてケースに入れるのは、視覚的に識別できる人向け。 ひもに通すのは、手先の巧緻性が必要。ビーズの大小で調整をする。 もっとも高度なのは、色別にビーズをひもで通すことである。 |
洗濯ばさみ |
手先の巧緻性 論理的な思考 |
本数の加減 |
マッチングの最も基本的な作業。 重度知的障害であってもできる。 |
文字・ドリル |
論理的な思考 視覚認識 |
難易度による |
字を書く、計算など。その人の知的レベルに合わせて行う。 人によっては、すんなりと適合する。 |
掃除 |
水で絞った雑巾を渡す。 モップに付ける。 予めすぐに掃除が始めれるように雑巾を作っておく(自分でやらせる)など知的レベルに合わせる。 |
その他 折り紙を折る バスタオルを4つ折にする。 コップを洗うなど |
(これまでおこなってきたこと) 千羽鶴を作る。(利用者が退園し、他にやる人がいなくなった) 洗濯から上がってきたものを取り分けて行う。 コーヒーを飲んだ後にスポンジをわたし、コップを洗うなど (カード化して行っていたが、コーヒーはあくまでも休憩として位置づけて廃止する) |