筆者=野村 仁
掲載=『Free Fan』No.30(2000年9月)
 
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「鳳来問題」の経過 2000年8月まで=

●鳳来会議
 7月20日、鳳来町川合の借家にて、午後1時から約7時間にわたって「鳳来会議」がもたれた。これからクライマーが協力して進めるべきことがらを確認し、急いでやるべきこと、後回しにすることなどを、一つ一つ整理してゆく話し合いだった。

出席者:若林伸一郎(借家・司会)、保科雅則(発起人)、大岩あき子(ビックロック)、奈木昌彦(やくたあもにゃあ)、服部隆(〃)、南裏健康、加藤保恵、小粥康正(是空)、鈴木邦治(借家)、高橋洋祐(〃)、坂本正敏(〃)、北嶋敏明、永禮哲生(書記)、成瀬陽一(海綿体)、宗宮誠祐(破天荒)、福山正樹(ピナクル)、岩田聡、高木豊、佐々木一之(ランナウト)、井上大助(JFA)、杉野保(〃)、野村仁(Rock&Snow)、小早志秀一


「借家」 (photo: Hoshina)

 鳳来会議の決定事項は以下のとおり。

(1) 地元への対応
〔川合区への対応〕
・川合区での問題点は主に駐車場の問題である。クライマーが自主規制をしてクライマーの駐車スペースを区切り、それ以外はダム下の駐車場を利用する。看板を設置してマナー徹底を呼びかける。
・清掃活動については評価しており、地元の子どもたちに参加させたいとの申し出もある。
・地元に在住する斉藤氏が継続的にコミュニケーションをとる。
〔鳳来町への対応〕
・川合区より駐車場の件で要請があった以外に、大きな問題点は指摘されていない。駐車場について、クライマー向けの看板設置許可を得る。看板設置、ビラの配布など問題解決に努める。
・鳳来町の施設(ブッポウ・ウォールなど)を利用したクライミングイベントに積極的に協力していく。
・提案:遭難救助訓練をハイカーの救出も視野に入れて行なうことで、消防・警察関係者の理解をうる。
・提案:作手町のMTBショップなど、地元と関係をうまく保っているスポーツ関係者と連携していく。

(2) 岩場の環境整備
・糞便、ゴミ、残置について、早急な対策が必要であることを確認した。
・残置は一切行なわない。ルートのヌンチャクも含めて例外なし。
・糞便については、岩場(アプローチの登山道を含む)で大便はしないのが原則。やむをえずする場合は、紙は必ず持ち帰る。また、便自体も可能なかぎり持ち帰る。それができない場合は深く埋める(ただし、水源地に関しては一切の例外は認められない)。
・ボルト/終了点については、美観上、安全上の問題からも早急に対策が必要である。保科氏の呼びかけで集まったボランティアを中心に作業を進めていく。
・借家関係者から、物品・資金の提供の申し出があった。
・井上氏、杉野氏から、JFAからの物品・資金の提供ならびに技術援助の申し出があった。

(3) クライマー側への対応
 鳳来会議ではクライマーたちによる広範囲な協力体制が模索された。その結果、強力なクライマー間連絡網が実現した。この連絡網は、鳳来を訪れるクライマーに対し必要な情報を公開し、協力を呼びかけるために利用される。すでに掲示板上での話し合いによって素地がつくられていたので、会議の席上ではほとんど満場一致で決定された。

「鳳来を愛するクライマーの会(仮称)」連絡網
代表:若林伸一郎
静岡県東部 SWEN三島店/南裏健康
静岡県中部 ビックロック静岡/大岩あき子
静岡県西部 是空/小粥康正
 ※やくたあもにゃ関係者--服部 隆 
愛知県 破天荒/宗宮誠祐
 ※独自に愛知県内クライマーの連絡網を設立
長野県 Run Out/佐々木一之
山梨県 cofffin/山森政之
関東1 ビックロック横浜/大岩あき子
関東2 クリフ/杉野 保
関 西* CRUX/木織隆生
和歌山* 小司順敏
四 国* 上野 亮
東 北* 小野巳年男
(注) *は会議後に新たに加わったもの。

 


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