回天特別攻撃隊

菊水隊 伊47潜

 

昭和19年11月 8日  大津島出撃

 

艦長

折田  善次   少佐・海兵59期

 

搭乗員

仁科  関夫   中尉・海兵71期        昭和19年11月20日  発進 ウルシー海域

 遺詠

  太平洋 よくぞ男に 生まれける

  君が為只一筋の誠心に 当りて砕けぬ敵やはあるべき

  任務完遂 一切の小事 之に拘泥する勿れ

  尽忠至烈 他の一切の小事を捨てよ 大義に生きんのみ

  純忠無双 剛勇果決

            大君の醜の御楯と出で立つは 後見ん心は御代の曙

            おほけなき身にはあれどもひたぶるに つくす心をみそなはしませ

            なにをかも散り急ぐらむ花紅葉 春は待たずて君さりましぬ

            み社の桜ほのかに咲き初めて 霞と共に春は来にけり

            丈夫の皇国の安危背負い立ち 進む足並み雄々しく勇まし

            海の国皇国の護吾も亦 海に生まれて海に死すとも

            今日よりは顧みずとて立ちにける み祖の血をば我を継ぎにき

            丈夫の命もかくや花吹雪 当たりては砕く巌打つ波

            大君に捧げおましし吾がいのち いまこそ捨つる時は来にけれ

            御軍に勝にし年は明けにけり 情の島に出でし日の神

            君のため朝霜ふみてゆく道は とうとくうれし悲しくありけり

            御軍のいむかうきはみわだつみの 波おさまりて朝日はのぼる

 

福田  斉    中尉・海機53期        昭和19年11月20日  発進 ウルシー海域

 遺詠

  国のため 散るさやけさや 今日の袂

  親を想う心に勝る親心 今日のおとづれ何ときくらむ

 

 

 

 

佐藤  章    少尉・予備 3期/九州大学   昭和19年11月20日  発進 ウルシー海域

 

  かねて覚悟し念願していた“海ゆかば”の名誉の出発の日が来た

  日本男子として皇国の運命を背負って立つは当然のことであるが、

  然しこれで“俺も日本男子”だぞと、自覚の念を強うして非常にうれしい

 遺詠

  死して後 故国の栄を 極楽でみむ

 

渡辺  幸三   少尉・予備 3期/慶応大学   昭和19年11月20日  発進 ウルシー海域

 

 

 

 

 

 

 

記録

 小灘利春(兵72、第二回天隊長、元全国回天会々長)

  菊水隊 回天のウルシー泊地攻撃

  忘れ難い人たち   渡辺幸三

 

奥津城

  

仁科関夫/長野県佐久市 前山墓地        長野県佐久市 貞祥寺 回天之碑

 

  

福田 斉/福岡県福岡市 田尻中公園(右)       佐藤 章/山形県山形市 正徳寺 .

 

渡辺幸三/東京都府中市 多磨霊園

 

回天特攻隊

更新日:2009/04/26