逆転裁判・蘇る逆転

ハードとソフトのリリースラッシュでナカナカ遊ぶことが出来なかったのですが、やっと全裁判が終了したのでチョコチョコっとお話させていただきます(ネタバレになるので詳しくは書けない (゚∀゚))。まず最初に書いておくことが。私は今回久しぶりのプレイということで第1話から全部遊びなおしたのですが逆転裁判(GBA版)のカートリッジをスロットに挿しておくと、最初から新規に追加された第5話をプレイすることが出来ます。もし、少しでも早く新しい話を楽しみたいという方は試してみると良いでしょう。

ディーエスを使った新しいギミックが入ってくるのは第5話からなのですが、その前に今までの話(1話から4話まで)がどのように変わったかを書いておきます。当然ですがシナリオ自体に変更はありません。セリフやグラフィックに若干の修正が入っているみたいですが、私も人づてに聞いただけなので具体的にどの場面かとかは分かりません (苦笑)。操作に関しては、従来のボタンを使っての操作の他にスタイラスを使った操作が可能になっています。次に移動する時は画面中央の大きなボタン、ゆさぶったり、証拠を突きつけたり、メニューを開くなどの操作はタッチスクリーン上のボタンをタップすることで可能です。逆にボタンでの操作はどうかというと、ほとんどの操作が従来のシリーズ(GBA版)と同じように行うことが出来ます。ただ一点追加事項があります。

その一点というのがいわゆる「ゆさぶり」のコマンド。「意義あり」「待った」のあのコマンドです。今回はLボタンを押す以外に、Yボタンを押しながらマイクに向かって「意義あり」とか「待った」とか叫んでコマンド入力することが出来ます。まぁ、自分の部屋で遊んでいるならいざしらず、外で遊んでる時に「意義あり」だの「待った」だの言ってたらアブナイ人と思われてしまうので利用する機会はかなり限定されてしまいますけど、ディーエスに逆転裁判が移植されると聞いた時にほとんどの人が考えたであろうことを実際に組み込んでいるというのは期待通りというか意外性が無いというか、いずれにせよ期待を裏切らない律儀な会社だなぁ、と (笑)

スタイラスを使う操作についてもう一点。画面上を調べる場合は、十字キーでカーソルを動かしてAボタンで決定する他にスタイラスで直接タップして調べる方法があります。これは非常に直感的で分かりやすいと思うのですが、普通のスタイラスを使うPDAの感覚でダブルタップすると反応しません。一回対象物をタップして、少し間を空けてからもう一度タップすると指定が確定するようになっています(あるいは、一度対象物を指定してから画面右下の「調べる」のボタンを押すことでも同様の操作になる)。要は慣れの問題なので良し悪しを言うつもりは無いのですが(実際問題として扱いにくい訳ではないし)、上手く指定出来ないという人もいると思うので一応書いておきました。

さて、肝心の第5話ですが、このシナリオについては単なる焼き直しではありません。ただ正確に言うとまったくの新作という訳でもありません(製作の都合上お蔵入りしていたシナリオ)。シナリオの内容については・・・ネタバレになるので書きませんが、すでに公式サイトや雑誌の記事などにあるように、逆転裁判逆転裁判2の間を埋めるストーリー・・・例の「検事・御剣伶侍は死んだ」の真相が語られ・・・ているのかな?いや、うん、なんとなく話の流れとしては分かるんですけどね。ただ、なんかこう(次に繋がる)凄く重いテーマの割にゲームの中での苦悩の描写というのがイマイチ描ききれてないような気がして。まぁ、このゲームのノリの軽さというのもあるんでしょうけど、逆転裁判2の最終シナリオのプレイ時に感じた精神的な重さに比べると全然予定調和の域を出ていないです(展開も見えたし・・・つーか、たぶん誰がプレイしてもすぐに分かると思うけど (苦笑))。ただツマラナイかというとそういう訳でもなく、裁判での掛け合いとか、登場人物の妙なリアクションとか、逆転裁判らしいノリというのは間違いなくあって、そういった部分では満足出来るんじゃないかなぁ、と思います(逆裁ファンの人は)

最終シナリオはディーエスを前提に作られた話ということもあり、証拠やデモシーンにムービーが使われていたり、登場人物のリアクショングラフィックが今までよりも多かったり、演出面ではかなり凝った作りになっています。また、アナザー・コードもディーエスの機能を駆使したトリックを多数採用していたのですが、本ソフトでも奇抜さこそ無いもののゲームを進めていく上で重要なポイントで色んな機能を使うようになっています。といってもまぁ、スタイラスで証拠品や手がかりを調べるというのは通常使う機能なので指紋採取でマイクを使う以外は特筆することは無いんですけどね(なぞって文字を書くとかありますが・・・)。で、まぁ証拠品を集めて調べていく訳ですが、重要な箇所以外ではカーソルが反応しない(具体的に言うと右下の調べる・詳細ボタンが現れない)、逆に言うと反応したところのみが重要ということな訳で頭を使わなくても謎が解けてしまうというのはチョットどうかなと思いました。もちろん、証拠の謎が解けてもストーリーに一筋縄で絡んでくる訳ではないんですけどね。

今まで逆転裁判シリーズで遊んだことが無かった人には良い入門編になるのは間違いないでしょう。時系列的にも繋がってるので、逆転裁判2逆転裁判3と遊んでいくのにも都合が良いはずです。逆に遊んだことがある人にとっては、外伝的な位置付けになってしまう印象があり、登場人物とか含めてチョット物足りない部分はあるような気がします(逆転裁判2をプレイした時に自分なりのサイドストーリーを描いていた人には特に)。今回は第1話から通して遊んだのですが、もし第5話だけだったとしたら物足りないというか割高に感じただろうなぁ、というのが正直なところ。もちろん、1話分のエピソードだけなんだからヴォリューム的に割高に感じるのは当たり前ですけど、1話だけでも満足度が高いシナリオはありましたからね。

まぁでも、ディーエスというプラットフォームに逆転裁判というタイトルが乗ったということが大きいと個人的には思ってて、今後主人公が変わるかもしれないけれど、何らかのカタチでこのゲームシステムが続いていくものと期待しています。シューティングゲーム同様、アドベンチャーゲームも稀少なジャンルになりつつある昨今(エロゲーは基本的にアドベンチャーですが (苦笑))、カプコンには是非このタイトルを大切にしていってもらいたいですね。

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